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第623話.1年の成長

 緩やかな風が吹き抜ける。

 まだ暦は2月だが、街は段々とだが春の様相を呈すようになり始めてきた。

 柔らかい陽の光に温い風。晴れていれば暖房をつけることもなくゆったりと過ごせる。

 カラカラと窓を開けてベランダに出て風を浴びるとなおのこと気持ちがいい。爽やかというか晴れやかというか。お昼寝したくなってくるのだが、さすがにそうもいかない。寝過ぎると夜全く寝れなくなるからね。

 ぐぐぐっと体を伸ばしてから部屋に戻り窓を閉める。

 キッチンの方では刻がコーヒーを淹れている。カフェイン中毒にならないかしらと思う程度にはよく飲んでいるコーヒーだが、それでも目を覚ますのにはちょうどいい。特に朝のこの時間にはいいのに違いない。

 掃除機をかけながらニュースに目をやる。最近は物騒なニュースも時折見るようになってきた。特にインターネット関連のいざこざ。女の子と連絡して無理やり会おうとしたり、配信者に誹謗中傷して警察沙汰になったり。私自身がネットにあまり詳しくないのでそういったことに巻き込まれることは比較的少ない方だろうが、何事においてもかもしれない運転だ。気を付けないに越したことはない。

 朝ごはんも今日は簡単サンドイッチで済ませて食材を買いに出る。刻にも着いてきてもらってたっぷり荷物持ちコースだ。毎回家に帰る頃には指の力が緩んでいるからそういう時はご褒美マッサージをしてあげている。そうしないと刻が可哀想だ。荷物持ちコースをやめろという声も聞こえてきそうだが、そこは刻が持ってあげると言ってくれているので甘えているまでの話。

 にしても付き合い始めてからもう1年が経つが、明らかに刻の体格が良くなったのが分かる。今でこそ指に力が入りにくくなる程度だが、去年の段階だと息を切らしてたからね。これは大きな成長。

 最近では背中にも確かな成長が現れているようで、ハグをした時も背中の厚みというのがよくわかるのだ。とっても厚くて守って貰えそうなそんな背中。

 と、刻の引き締まって進化した肉体について述べるのはやめにして、今は日々の家事に専念だ。今日は夕方からバイトなのでできるだけ早急に終わらせないと。刻も今はお風呂洗いに専念してる。


「刻ー、そろそろお昼にするー?」


 お風呂場にいる刻に声をかける。すると反響したようなくぐもり気味の声が返って来た。


「食べるー」

「何がいーい?」

「蒼が比較的作りやすい簡単なやつでいいよー。強いて言うなら蒼の作ったパスタが食べたいー」

「私のー?刻のが得意でしょー?」

「蒼のが食べたいー」

「んー……分かったー」


 何で私の作ったパスタが食べたいのかは知らない。けど、ご所望とあらば腕を振るおうではないか。


第623話終わりましたね。作者夜の時間にお腹がよく空くのですが、特に食べるものもないのでいつもひもじい思いをしています。ドーナツが食べたい。

さてと次回は、14日です。お楽しみに!

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