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第586話.インテリアのお買い物

 クリスマスの様相も落ち着き、街が年末年始に向けて動き始めていた。世間では年末セールと謳って大安売りをし始めており、この機会に家電を買い換える人も少なくない。けれど私達の使っている家電はまだまだ現役でいけるのでその点においてはお金の消費が抑えれるだろう。

 と、言いつつも私達は絶賛電車に乗って少し遠出している最中だ。

 向かう先はみんな大好き大手インテリアショップ。ここに来た一番の理由と言えば当たり前だが家具を買うためだ。といっても具体的には買い換えるのではなく、買い足すといった感じ。私達のあの家には本棚が無く、今はちょっとした箱に収めて収納している形をとっている。しかし、それではシンプルに見栄えが良くないのと、結局のところ収納量に限界があるのでいっそのことちゃんとした本棚を買おうということとなったのだ。

 最寄り駅に着いてからすぐに見えるインテリアショップに足を運ぶ。

 本棚を買うと言っても今日持って帰るわけではない。一応組み立て式ではあるものの、バラしたとしてもかなり重たいので後日発送で送ってもらうのだ。あとは気に入った雑貨があれば買って帰るくらい。

 店の中に入ると木のふんわりとした香りが漂ってくる。材料に木材を使用しているのが一番の理由だろう。こういうのも、使えば自然と部屋に馴染んで消えていくものだから、ゆえに新しいものであるということを感じさせられる、

 本棚等の棚系統が置いてあるコーナーは少し店の奥に行ったところ。ベッドやカーテンといったものが近くに売ってある。

 本棚と一概に言っても、木材の見た目から形まで多種多様に存在する。中にはバラせない固定型も多くあるしで私達の選択肢はこれだけでも随分と減らされそうだ。とはいえそれでもかなりの種類があるのだけれど。


「白っぽいのと黒っぽいの。あと茶色もあるね」

「だな」

「刻はどれが欲しいとかあるの?」

「いや、特には。けど、部屋の色が白基調な物が多いから統一するなら白だな。もしくは反対色の黒か」

「まぁ、そこら辺が無難だよね」


 刻の言うもっともな意見に頭をうなずけながら私は次に形を選ぶことにする。

 家具を選ぶ上で一番大事なのは色以上にそのサイズ感だ。自分の部屋に実際に置いた時そもそも置けるのかや、圧迫感はないのかなどを調べるのには重要な情報となる。

 うちのマンションはマンションにしては天井が高めなのである程度まではいける。代わりに横幅があまり取れそうになく、部屋も広いわけではなく出来れば分厚すぎないところがいいだろう。

 そういった事前に集めた情報を元に該当しそうな棚を選び、それのバーコードが印刷された小さなカードを値札横から一枚取り出す。これをレジで読みとってもらい、サービスカウンターにてレシートとこのバーコードを持っていけば家に発送する手続きができるのだ。

 よし、ひとまずメインのお買い物は完了だ。けれどここまで来たのだ、まだお店を見て回るのも楽しいだろう。

 刻の手を取りながらお買い物続行の合図を送る。刻は分かりましたよお嬢さん、といった表情で私について来てくれるのだった。


第586話終わりましたね。本棚って漫画購入をよくする人からするとどれだけあっても困りませんよねぇ。三ヶ月に一回のペースで新刊出ますし、なん作品も同時進行で購入してるとすぐにいっぱいになります。

さてと次回は、2日です。お楽しみに!

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