第567話.ラーメンマニア
ラーメンというのは中国から伝来した料理が日本で独自の進化を遂げて広まっていった人気のメニューであることは周知の事実であろう。
当然、どんな町にでもラーメン屋さんというのは存在しており、中には行列の絶えない店だって何店舗も存在する。
さて、そんなラーメン大国な日本な訳だが、神戸にもラーメンの激戦区があることをご存知だろうか。国道二号線沿いの付近。JRの駅で言うと六甲道駅の前後付近が該当する。あの辺は軽く10分も歩けば何店舗もラーメン屋さんが見つかるほどで、ラーメン好きからすれば嬉しい他ないエリアであることは間違いない。私もラーメンが嫌いというわけではなく、なんならこうして1人で食べ歩こうかなと思うくらいには好きなので、こうした激戦区が地元にあるのは嬉しい限りだ。
とまぁ、国道二号線沿いに正しくいるような感じの話出しで始まったが、実際に私がいるのは阪急六甲から歩いて5分強程の位置にあるラーメン太郎だ。三ノ宮に本店を構える「ザ・神戸のラーメン」といった印象が強い。
豚骨ベースのスープが濃厚で、かといって胸焼けするほど脂が多い訳でもない。全てが程よくバランスのとれた一品なのだ。あまり食べ過ぎると女の子の体重には大打撃が来かねないので頻繁には来れないが、時々こうしてくる分にはご褒美としていいと思っている。
注文をしてから10分もすれば湯気の立つ器が届く。中には麺の他にネギやノリ、チャーシューなどラーメンを彩るサブアクター達が勢揃いしていた。
「いただきます」
小さく手を合わせながら1人そう呟いてツルツルと麺を口に運ぶ。
うん、スープ画面に絡んで飽きがこない。次の一口、また一口と箸を進めたくなる類の美味しさだ。
1人どこぞの孤独のグルメ風な食レポを心の中でしながら相変わらず動かす手は緩まずに進める。
しばらくするとスープの中に隠れていた麺も姿を消し始めた。トッピングの品々も姿をすっかり消しており、残るはスープだけ。ここで2パターンの人種が現れると思う。それがスープを完飲するタイプと完飲しないタイプだ。私はスープも含めてこそラーメンは完成する派の人間なので、当然前者にあたる。
メレンゲを上手に使いながら、後半は器を持ち上げてゆっくり飲み干していく。ラーメンのスープは塩も脂もたっぷりなのでどうしても喉が乾いてしまうのが玉に瑕。けれど、それ以上に満足感が私を包むのでそれでいいのだ。
これで明日の学校での授業も頑張れると思う。授業準備は体力を使うのでこうしてチャージできたのは良かった。
第567話終わりましたね。今回のキャラクターは華山の姉である華山亜里先生ですね。妹の有理の事も時々誘うそうですが、大体断られるそうです。まぁ、有理はラーメンよりスイーツ派な女の子ですからね。仕方がないです。
さてと次回は、25日です。お楽しみに!
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