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第549話.スイーツ作りはお好き?

 カフェに向かう間の会話の話題は、ほとんどが学校の事についてだ。高校も進学先の大学の事も含めて。

 お互いがお互いの趣味を詳しく知らないというのもあって、共通の話題がこれしかないのが主な理由だ。


「そういぇ江草ちゃんに聞いたけど、上木くんってカメラが好きなんだよね?」

「そうだね。それがどうかした?」

「いや、せっかく進学先が決まってるならさ、僕達の部活に遊びに来たらいいのになぁーって思って」

「あぁ。そのお誘いは嬉しいけど、俺はまだ部活を引退したわけじゃないからなぁ」

「あ、そっか。年始に最後の大会があるんだっけ。春高?だっけ?」

「うん。俺の夢だった舞台」

「夢の舞台かぁ。いいね、そういうのがあるの。僕はほら、何となくでカメラ始めて、あとは趣味でスイーツ作ったりアニメ見たりするだけの生活だったからさ、そういう大きな目標があるのって素直に羨ましい」


 優しく微笑みながら目を細めてそう言う。

 思わず息を飲んでしまいそうな表情に言葉を詰まらせながら何とかリアクションを取った。


「目標は確かにあると目指すものが明確になるからいいとは思う。けどさ、何となくで何かを始められるのも、趣味が幾つもあるのってそれはそれで人生という枠で見た時はそっちの方がいいと思う」

「そうかな?」

「うん。俺のバレーってさ、全力で出来る期間ってそこまで長くないんだよね。身体の老化に動きが追いつかなくなってくるからさ。だから有限の目標でしかない。けど、凛さんの趣味とかに有限とかそんな制限はないでしょ。だから、素直に俺も羨ましいと思う」

「なるほどなぁ」


 納得したようにふんふんと頷きながら凛さんはちらりと俺の方を見やる。なんだろうと思っていると凛さんが口を開いた。


「それならさ、上木くん一緒にスイーツ作りしてみない?」


 唐突に提案されたスイーツ作り。俺はきっと驚いたような表情をしているに違いない。


「あれ、無反応。表情も変わってないや」


 訂正。驚いた顔すらもしていなかったようだ。


「俺がスイーツ作り?やった事ないけど」

「ふふん!だからこそ一緒にやろう!」

「だからこそ?」

「ほら、僕の趣味はスイーツ作りでしょ?蒼ちゃんもたまに誘うんだけど、毎回来れるわけじゃないからさ1人でするのは少し寂しくて。だからどうかな?あ、もちろん嫌なら断ってくれてもいいんだけど」


 と、言われたが俺としては断る理由がない。何せ凛さんとさらに関わる機会が増えるのだ。こんなチャンスみすみす逃す方がおかしい。

 俺はむしろこちらからお願いしたいと伝えて一緒にスイーツ作りをすることが決まるだった。


「あ、見えてきたね。あそこが第一カフェさんだよ!」


 凛さんがビシッと指をさして目的の地を示した。

 さぁ行こう。デートの目的地へと。


第549話終わりましたね。スイーツ作りが趣味な人っていいですよね。食べたいものを自分で作れるのですから。作者は基本コンビニに行って買うしか方法がありません!

さてと次回は、19日です。お楽しみに!

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