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第531話.ランキング戦争

 まばらに人が集まり始めた体育館。

 それぞれのクラスごとに集まるスペースが用意されており、体育館に来たものから自分の該当する場所に移動するようだ。

 私達は3年生なので一番舞台が近い前の方に集合となる。集合場所では既に数名のクラスメイトと凛とユウが集まって談笑していた。


「凛、ユウ〜」


 手を大きく振りながら2人に近づく。向こうもすぐに気がついてこちらにやって来た。


「結果どうなるかな」

「どーだろうねぇ。僕達のところ、結構良かったとは思うけど、何せ今年は他のクラスも頑張ってたからなぁ。やっぱり去年から始まった打ち上げ代支給ってのが大きいのかな」

「多分ね。高校生には基本馬鹿にならない額だしさ、そこが浮くのはやっぱり結構大きいよ」

「だよねぇ。勝てるといいなぁ」


 なんて会話をしていると、先程よりも生徒が集まってきた。最初は並ばずに立っていても窮屈な思いをすることは無かったが、さすがにここまで増えてきたらちゃんと整列しないとまともに立っていられない。

 クラスの委員長達が代表して前に立ち、クラスのメンバーを並べていく。次第に混雑していた体育館の中は綺麗に整頓され始め、人1人くらいは余裕で通れるだけの隙間が生まれてくる。

 しばらくしてから舞台上には生徒会長が上がる。手にはマイク、もう片方の手にはおそらく結果が記載された白い紙が握られている。


「えー、皆様おまたせしました。それでは今年の文化祭、売り上げランキング結果発表といきましょー!!」


 体育館は会長のその言葉の後に全生徒の「うおー!」という声で満たされる。揺れるほどの声量に私は少し驚く。ともあれだ、皆がこれだけ叫びたくなるのも分かるから、私もすぐに便乗して一緒に叫ぶのだった。


「さて、今年からさらにこのランキングに加えられた点があります。それは昨年までは1位のみの打ち上げ代支給だったのが、今年からは3位から額は少なくなるものの支給されることが決まりました」


 この言葉に周囲は歓喜の声で溢れ始める。圧倒的な1位じゃなくとも多少はお金が浮くとなればやはりそれは嬉しいのだろう。


「さ、では早速3位の発表からです!なんと今年は大荒れ!3位にはなんと2クラスが該当しています!加えてそのどちらも1年生!1つ目は1年2組!そして2つ目は1年7組です!」


 発表と同時に沸き立つ2クラス。同率で加えて1年生となると会長の言う通りたしかに今年は大荒れだ。毎年安定して3年生が1位を独占する中の、3位にくい込んできているわけだ。おそらくこの子達が3年生になる年はそれこそ圧倒的な結果を叩き出す気がする。


「さて、間を空けずに2位の発表です。2位は2年生から、2年5組の和装カフェだー!!」


 呼ばれたクラスは江草ちゃんのところだ。喜ぶ生徒の中心にわーいと喜ぶ江草ちゃんが見える。

 確かあそこが私達のクラスと最も均衡していた記憶がある。昨年の私達以上の実力で運営をしていたのだから、彼女達の実力は間違いなく本物。


「さて、お待たせしました。ここからは1位の発表です」


 体育館内にピリリッのした緊張感が走る。

 私自身もぶわっと鳥肌が立つ感覚を覚えた。

 やるだけはやった。あとは結果のみ。


第531話終わりましたね。売り上げランキングでいい結果を収めるとなんと高校から正式な実績として書類を発行してくれます。それは一体なんの役に立つのか。実は推薦系の大学入試で資料の1つとしてこの世界では活用して貰えるようです!素晴らしいですね!

さてと次回は、14日です。お楽しみに!

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