表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/85

第三十八話 酒と焚火とカレーは旅に欠かせない

久しぶりに前世の知識が役にたつ時が来た


カレー

異世界もので定番の受けが良いやつではあった

でも俺は教える気は無かった


というのもカレーをスパイスから作る男は面倒臭いと言われていたからだ


前世ではモテる為に料理を勉強したことがあった

当時は何も知らず好きだったカレーを作るのに凝っていた

カレーはクミンとコリアンダーさえあればカレーっぽくなってしまう


意外と簡単で手間が少なく

美味しく、皆が好きな味が作れる

モテるはずと思っていた


でもそれを会社の同僚に話をしたときに

初めてカレーをスパイスから作る男は面倒臭いと言われた

俺が面倒臭い男というのは間違っていないのかもしれない

それよりモテるために初めて事が非モテに繋がっていたことがショックでそれから料理を行うことは無くなった

俺がスパイスからカレーを作り始めたら、ブランやマリーにも『博史って意外と面倒臭い男なんだね』と幻滅されるんじゃないか? キリヤには『そんなマメなことしてモテようとしてんのか、童貞が!』と笑われるに違いない。…そうだ、作るなら、酔って記憶がない時に作ってしまえばいいんだ!

実際カレールーを使ったカレーでも変わらず美味しい


こっちの世界に来てからカレー欲は強くなっていったが通販など出来るはずもなく初めは諦めていた


しかし、アルブジルの市場で見つけた、魔物避けとして燻されているという奇妙な種子。焦げた土と汗が混じったような、むせ返る匂い。だが、その奥にかすかに感じる…そうだ、クミンとコリアンダーの香りだ! 前世の記憶が、胃袋を直接掴んで揺さぶるような感覚。もうダメだ、カレーが食いたい!


こっちの世界の人達はこれを食べ物として食べるなんてあり得ないと言っていた


確かによくよく考えてみるとワキガの匂いともとれるクミンを香辛料として食べようとした人がいて

おかげで人々はカレーを食べれたのだ


カレーが食べたい

そう思いカレー臭のする魔物除けを少しばかり買っていた

懐に忍ばせ、女性陣から体臭の陰口を叩かれようが

キリヤから小心者と言われようが

いつかはカレーが食べたいと



後必要なのはジャポニカ米だ

こっちの世界には穀物を食べる文化も

穀物を粉にして麺にしたり

発酵させてパンにすることもある


でもまだジャポニカ米のようなふっくらと炊きあげる事が出来る穀物に出会っていない


こればかりは運としか言いようがない



「てか、今更だし、俺が言うのもなんだけど

何でお前たちは俺についてきてくれるんだ?」

カレーと焚火と夜といったら相場は決まっている


「おい、おい、今更何言っているんだ相棒!

お前といると、酒が美味いし、女も…いや、何でもねぇ! とにかく退屈しねぇんだよ! !」


「弟のことで絶望してたあたしに、生きる意味をくれた。博史が行くなら、地獄の底までだってついていくさ 」


「ホント博史は変な事聞くね

私とリザリーはブランが居るからだけど

それを抜きにしても居心地はいいわ」

リザリーもミーナの言葉に頷く


「あちきはジジイに言われたから…

でも、悪くないネ」


「私か?

私の槍は、お嬢様と…そしてお前たちのためにある。それだけだ。勘違いするなよ 」

フローレンは柄にもなく真面目な顔で言う


「このパーティは前向きになれるから」

ルサーリカ


「俺が俺らしく居られる」

フェフチェンコ


「俺も真面目な理由だと自分磨きだな」

チェンマンも続く


「俺もお前らといると退屈しないからな」

悪ノリのボリス

「俺の『千里眼』には見えるぜ! お前らが魔王の首を取って、俺がその武勇伝を歌にして大儲けする未来がな! 」

ほら吹きのミジム


周囲の目線が最後のマリーに集まる

「私は…

マリリンは好みの男を抱くためよー」

マリリンに関しては謎が多い

いや、そう言えばキリヤの事も村一番の戦士の資質があったという位しか知らない

ブランの事位だろうか、裏神という大層な二つ名の割に勇者と姫の血筋だとか色々知っているのは

…ルサーリカも色々話してくれたし、フローレンは出身地に寄った、メィェンタオはあのお爺さんとの繋がりだけだろうし、ミジムもボリスもチェンマンも酔っぱらえば話す。

…フェフチェンコは比較的無口だからな


俺らは案外お互いを知っているようでほとんど何も知らないのかもしれない

俺もスキルの事話してないしな


前世では人とのつながりが殆どなかった

だから正解や、一般的が分からないが

こうゆうものなのだろう


人とのつながりに正解も一般的もないはずだ


色々知っているから仲が良い、知らないから仲が悪いとかも無いはずだ。

俺らはこのままで良い


「皆に聞いておいて博史はないのかよ」


「博史は強いから良いんだよ」


「俺は強くなんかない。前世でも、今でも。でも…このどうしようもない仲間たちが、俺がいないと飯も食えない、すぐに喧嘩する、ポンコツで、クズで…それでも笑っている。この『日常』が、もし壊されるくらいなら…その時だけは、俺も… 」


カレーと酒と焚火は色々と考えさせられる

また、目が覚めたらそんなこと全て忘れているんだろうけれどな



「良かった」と思ってくださったら

是非ブックマーク、★★★★★をお願いします。

筆者が泣いて喜びます。


その他の作品も読んで頂けると嬉しいです。

【最恐オーガは他種族女子と仲良くなりたい】

【囚われ姫は魔王に恋をする】

https://book1.adouzi.eu.org/n1925ii/


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ