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グローリークレスト  作者: 柏木サトシ
78/169

清算

いつも大変お世話になっております。既に校了し、最近は少し時間に余裕がある柏木サトシです。


この機にできるだけこの作品の更新しようと、日々あれこれ書いておりますが、ここで一つお知らせを……

今月末に出る私の新刊『パパ、大好き!と愛娘に言われるためならば、俺は世界を敵に回しても構わない。』の表紙がアマゾンなどで見られるようになりました。

ひなた悠先生が描くヒロイン、リーゼロッテが前面に押し出た非常に可愛らしい表紙ですので、ぜひ一度見てみてください。ハッキリ言って、めちゃめちゃ可愛いです。

まだ中身の立ち読みとかはできないようですが、それもその内できるようになると思いますので、その時が来たらまたお知らせさせていただければ恐縮です。


私個人のおしらせですが、長文失礼しました。それでは本編をお楽しみください。

 パロマの街の暗部を突き止めた結果、プリマヴェーラの協力という思いもよらぬ収穫が得られたのはよかったが、このままではすまない問題もあった。


「しかしこれは……どう説明したものかな」

「何をですか?」

「実はな……」


 そう言うと、ユリウスはここに来る前にセシルと一緒であったことを説明する。


 ユリウスと違い、セシルはファルコの考えに心酔している実直人間で、曲がったことをとにかく嫌う傾向にある。

 セシルを囮にすることで、ユリウス一人でこの場へ来られたのは良かった。だが、宿に戻ったら彼女に何があったかを報告しなければならない。

 全てを知った時、正義の味方であるセシルがどういった行動を取るかは手に取るようにわかるだけに、何と言って報告したらいいのかわからなかった。


「その点でしたら、問題ありませんよ」


 ユリウスの心配をよそに、プリマヴェーラは、この程度は些末な問題と切って捨てる。


「わたくしにとっておきの策がありますから、ユリウスは言う通りにして下さい」


 プリマヴェーラは不敵に笑うと、ユリウスに今後についての指示を出した。



 その後、プリマヴェーラの案内で別の出口から外に出たユリウスは、早足で宿へと戻った。


「あっ、戻ってきた」


 宿が見える場所まで戻ると、入り口の前で待っていたセシルが心配そうに駆け寄ってくる。


「おかえり、大丈夫だった?」

「問題ない。誰かさんのお蔭で、逃げ足だけは自信があるからな」

「フフッ、知ってる」


 しごきから逃げるため、日々磨いた逃げ足が活躍したことを誇るユリウスに、セシルは堪らず破顔する。


「……一先ず無事でよかったわ。詳しい話は中で聞くから、部屋に戻りましょ」


 セシルは労うような優しい微笑を浮かべると、ユリウスに手を差し伸べて宿へと誘う。


 宿の主人に戻ってことを報告すると、一人で出て行ったはずなのに、二人で戻って来たと怪訝な表情をされたが、何やら生暖かい目で見送られて部屋へと戻った。



「さて……」


 部屋に入ったセシルは、室内に設えられていたランプに火を灯すと、ユリウスへと向き直る。


「それじゃあ、聞かせてもらいましょうか。あの地下で一体何を見たのか?」

「ああ、わかった」


 ユリウスは頷くと、地下に下りて自分が見てきたことについて話す。


 その内容は、プリマヴェーラによってフィルタリングされたもので、当然ながら彼女の名前は一切出て来ない。

 しかし、全くの嘘では信憑性が欠けるため、ある程度は真実が話された。


「怪しい黒ずくめの集団ですって!?」


 地下にいた怪しい集団と、そこで行われた処刑について話を聞いたセシルは、顔を真っ赤にして怒りを露わにする。


「悪人だからといって、法の裁きを受けさせることなく、自分たちの都合で処刑するなんて許されると思っているのかしら?」

「さあな、だが、連中がそういう行為にでるのも少しは理解できるがな」

「そうだけど……でも、絶対に間違っているわ」


 予想通り、セシルは黒ずくめの人物たちに対して嫌悪感を露わにする。


「こうなったら、ファルコ様に報告して対処してもらいましょ」

「いや、その必要はない」


 今すぐにでも飛び出していきそうな勢いのセシルを、ユリウスは片手で制す。


「この問題は、僕たちだけで対応すべきだ」

「何言ってんの!? こんな大事なら、騎士団全員で当たるべきよ」

「どうやって? 僕は黒ずくめの集団を見たといったが、その中身が誰かまではわからないのだぞ?」

「そ、それは……現場を押さえれば……」

「大挙して押し寄せて、連中に感付かれて逃げられたら元も子もないな。だから、ここは最少人数で当たるのがベストだ」

「で、でも……私たちだけで判断していいものかしら?」

「それについては問題ないだろう」

「……どういうこと?」


 本気でわからないという顔をするセシルに、ユリウスは不敵に笑ってみせる。


「判断を仰げる相談は、別にいるってことさ」

「それって、まさか……」

「ああ、そのまさかさ」


 驚きを見せるセシルに、ユリウスは予定通りの人物の名前を告げるのであった。

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