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グローリークレスト  作者: 柏木サトシ
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見透かす者

ここまで読んでいただきありがとうございます。柏木サトシです。

前回投稿した章で、一部編集作業を行ったので報告します。

内容的には、ユリウスが受けた傷はプリマヴェーラの紋章兵器マグナ・スレストによって癒されたという内容ですので、そこを理解していただければ特に前の章を読む必要はないです。

ただ、内容に不備が生じてしまったことは、私の不徳の致すところでございますので、今後は文章チェックを密にしてこのようなことが起きないよう気を付けます。

それと、今回は内容が薄くて申し訳ないです。

というのもここの所の寒暖の差で体長を崩してしまい、昨日は執筆作業が殆どできなかったからです。

まだ、体調は万全ではないので、次の投稿を明日に行えるかわかりませんが、可及的速やかに次のお話を投稿させていただきたく思っていますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

「総括……ですか?」


 思わぬ単語の登場にユリウスは困惑する。


「そう、面白いと思わないかい?」


 一方のファルコは、穏やかな口調の割には目が全く笑っていない。

 つい先程までの和やかな雰囲気とは一転、突如として剣呑な雰囲気に包まれ、ユリウスは居心地悪そうに身じろぎする。


「なに、別に怒っているわけじゃないからそんなに気を張らなくていい」


 ユリウスの心中を察してか、ファルコは身振りで楽にするように指示する。


「さて、先ずは今回の作戦での死者数からいこうか」


 そう言うと、ファルコは懐から丸めた用紙を取り出して広げる。

 どうやらそれは、報告書のようだった。


「え~と、何々。今回の出撃で僕の軍の死者はなし……って、今回は一方的な攻勢だったから当たり前か……えっと、戦況報告は…………あった!」

「…………」


 果たしてファルコの部隊は、無事に霧の山賊団の全員を始末してくれたのだろうか。せめて山賊団の総員は超えてくれよと願いながら、ユリウスはファルコの続きを待つ。

 ファルコは「ううん」とわざとらしく咳払いを一つしてユリウスに結果を告げる。


「今回の戦いの死者は、全部で百十六名。これには迎賓館に務めていた兵士や、職員たちの数も含むよ」

「百十……六」


 ユリウスが記憶している限り、山賊団は総勢で四十名にも満たない程度だった。迎賓館にどれだけの人がいたかは不明だが、犠牲者の半数以上は霧の山賊団とは無関係の人だということだった。


 自分の指示でそれだけの人が死んでしまった。


 わかっていたつもりだったが、改めて突き付けられると、とんでもないことをしてしまったのではという罪悪感が沸き起こってくる。

 事の深刻さを知り、顔を青くして俯くユリウスに、ファルコが下から顔を覗き込むように話しかけてくる。


「……随分と顔色が悪いようだけど大丈夫かい?」

「も、勿論です」


 全然大丈夫じゃなかったが、無理にでも強がっておかないといけないような気がした。


「それで、どうだい?」

「どう……とは?」

「人数だけで判断しろというのは難しいと思うけど、霧の山賊団は全滅したと思うかい?」

「え、ええ……僕が知る限りでは、多分……」

「そうか、そいつは良かった」

「そう……ですね」


 何が良かったのかわからないが、ユリウスはとりあえず頷くことにする。


(はぁ……はぁ)


 そこでユリウスは口の中がカラカラに乾いていることに気付き、思わず唾を飲む。

 とにかく水を飲みたい。そう思っていると、ファルコから水の入ったコップが手渡される。


「凄い汗だ。とりあえずこれを飲んで落ち着くといい」

「は、はい……」


 ユリウスは震える手でコップを受け取ると、こぼさないように中身を一気に飲み干す。


(どうしてこの人は……)


 こんなに的確に人の気持ちを汲んでくるのだろうか。


(もしかして……)


 見た目で分からないだけで、ファルコも紋章兵器マグナ・スレストを所有者なのではと伺ってしまう。


 すると、


「ちなみに言っておくけど、僕は紋章兵器の所有者じゃないよ」

「――っ!?」


 またしても内心を見透かされ、ユリウスは戦慄の表情を浮かべた。

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