魔法習得
《視覚強化》の修正が完了しました。別の問題点などがあったら、ご指摘いただけると有り難いです。
【ログイン26日目】※ゲーム内時間換算(19日目)
『これくらいは少し練習したら出来るよ。でも、サクヤにはまだ早い。周りの察知からやってみようか』
ファイヤボールを消した後、マーナさんはそう言う。
その声を聞き、俺はいつも通りのテンションに戻った。
我ながら切り替えが早いと思う。
そして、周りの察知だ。
マーナさんが言ったことが本当なら、俺もいずれはあんな事が出来るようになるということ。
そのためにも、この修行。
全力でやりたいと思う。
「コツとかあるんですか?」
全力と言ったからには全力だ。
少しでもマーナさんにヒントをもらう。
何故なら、これを正攻法でやろうとしたら、一ヶ月くらいかけないと出来ないのは明確だからだ。
" 気 " を察知する時だって、正攻法じゃないのに二週間かかったのだ。
出来るだけ早くなければいけない理由も今はある。
『自分の " 魔 " を外へ発するイメージだな。外に伝えるとも言う』
マーナさんに俺の思いが伝わったのか、かなり具体的にアドバイスをくれた。とても有難い。
そして、アドバイスを聞き思ったが。
大事なのは " 気 " と同じ感覚だ。
自分の " 魔 " と周りの " 魔 " を繋ぐイメージだな。
一度、このイメージで出来てるから頼りになる。
あとは熱を意識しておけば、簡単に成功する気がする。
俺は早速、自分の " 魔 " を循環させる。
まずはこれをやることに意味がある。
俺も漸くそこら辺がわかってきた。
素人が何言ってんだ、と自分でも思うけど。
しかし、俺には閃いたことがある。
それを今から実験しようと思う。
上手くいけば、裏技みたいな形で " 魔 " の感知が出来る、と思う。
俺は魔法を発動させる。
定番のファイヤボールだ。
ファイヤボールは俺の熱、すなわち " 魔 " を吸収しながら発動された。自分の " 魔 " は感知できるのでそれは分かる。
ファイヤボールは直線上に進んだのち消滅。
いまのは確認。やりたい事は他にある。
俺はまたファイヤボールを発動させる。
さっきと同じく、ファイヤボールは俺の熱を吸収している。
だが、さっきと違うのはここからだ。
ファイヤボールが球の形をなした瞬間。
俺はファイヤボールに《念力》を発動させる。
ここで《念力》を発動させたが、俺は何もしない。
すると。
ファイヤボールは直線上に進み消滅……せずに奥の木に当たった。
そう。明らかに魔法の射程距離が伸びたのだ。
だが、本当の実験はここからだ。
ファイヤボールを発動し、《念力》をかける。
今度はここで、ファイヤボールを操作した。
以前も《念力》を使った操作はしたことがある。
しかし、いつまでファイヤボールが消えないかを見た事はなかった。
俺は少し観察することにした。
……1分経っても消滅しない。
この結果だけで十分だった。
俺のやりたい事はやれるだろうからな。
1分前に発動させたファイヤボールを見る。
そいつは空中で静止している。
《念力》で止まるようにしたら本当に止まったのだ。
俺はファイヤボールの " 魔 " を感知する。
元々は俺の " 魔 " を吸収しているので、感知しやすい。
直ぐにファイヤボールの熱を感知できた。
これで、俺の体内以外の " 魔 " を感知した事になる。
第一段階はこれで終了。
俺は《念力》を解除した。
すると、ファイヤボールも同時に消滅する。
ここから第二段階。
ファイヤボールの熱を俺は感知している。
すなわち " 魔 " の動きが分かるのだ。
ファイヤボールが消滅した後、そこにあった " 魔 " は何処に行くのか。
それを確かめたい。
そして、これは《念力》があって初めて出来る実験だ。
……俺、本当に《念力》持ってて良かった。
ファイヤボールという形を失い、留まる場所がない " 魔 " は空中に一気に拡散する。
それも物凄い勢いで。
熱として感知してる俺からしたら、まるで爆弾が爆発したように感じるほど。
熱の塊だった " 魔 " が空中に拡散した後、俺の周りに漂う。
その密度はかなりの小ささだが、 " 気 " ほどじゃない。
例えるなら。
" 気 " が海の中だとすると、 " 魔 " は濃霧みたいな感じ。
まぁ、空中の割合は10:1だとヒルも言っていた。
こんなもんが普通なのだろう。
第二段階はこれで終了。
次が最後。
第三段階、仕上げだ。
自分の " 魔 " は感知できるし、周りの " 魔 " も一部だが感知している。
あとは、それぞれを繋げるだけだ。
マーナさんのアドバイスを参考にして、熱を外に伝える。
熱伝導性を意識する。
やり方は " 気 " と同じ。
神経を伸ばして繋げるイメージだ。
自分の " 魔 " を外に発する感覚は、ファイヤボールで覚えている。
今度はそれを全身で再現する。
循環している熱を、身体の外に。
俺の周りに漂う熱と繋げる。
……出来た。出来てしまった。
もっと時間がかかると思っていたが、もう出来てしまった。
周りの " 魔 " を感知できたら後は簡単。広く深くを意識して、それを広げるだけで良い。
広げ続けると、半径100メートル辺りで頭痛に襲われた。
" 気 " と同じ範囲だな。そんな気はしていたよ。
俺はステータスを開く。
俺の予想だと…………。
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称号、〈魔才の神童〉を獲得。
消費SP 0で《魔力操作》スキルを取得可能。
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やっぱり、スキルが進化してい…………は?
ステータスを開いたと同時のタイミングで、称号を獲得した。いやタイミング良すぎな。
いや、それより称号だ。
思いがけない事に慌てる。
俺は直ぐ様、ステータスを見た。
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ステータス
レベル 50
存在値 77+4
名前 サクヤ
種族 大狼
職業 密偵
パラメータ
HP1180
MP1145+5
速力368 筋力365 防力365
器力650+5 精力650+5
スキル
〔種族スキル〕《爪撃》LV26《噛撃》LV8
《変化》LV16
〔職業スキル〕《鑑定》LV37《閃めき》LV40
《視覚強化》LV26《推測》LV3《識別》LV1
《回避》LV1
〔通常スキル〕《錬金術》LV1《念話》LV--
《念力》LV41《潜伏》LV49
《地図》LV32《耐久》LV13《火魔法》LV12
《水魔法》LV8《風魔法》LV8《土魔法》LV8
《光魔法》LV8《影魔法》LV28
《付与魔法》LV25《偽装》LV30
《不意打》LV5《気力操作》LV2《武闘》LV1
《根性》LV6《魔力》LV1《魔力操作》LV1
SP157
EP7
称号
〈変わり者〉〈念じる者〉〈潜む者〉〈耐える者〉
〈PK〉〈暗殺者〉〈気を修めし者〉〈黒の先駆者〉
〈死に急ぐ者〉〈魔才の神童〉
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とりあえず、《魔力》と《魔力操作》を取得した。
そして、急いで称号を確認する。
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〈魔才の神童〉
・獲得条件
魔力操作をそれに関連する補助スキルなしで獲得すること。また、他者の補助があった場合も獲得することは出来ない。
・効果
進化時、種族進化条件の緩和、開放。
消費SP0で《魔力操作》スキルを取得可能。
魔法系スキルのスキルレベルが上がりやすくなる。
魔法を発動した際に、魔法と関係するパラメータがレベルアップ関係になく上昇する。
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はい、ぶっ壊れスキルですねこれ。
魔法チートになります完全に。
スキルレベル上がるわ、パラメータも上がるわ。
まさに壊れたスキルだな。
まぁ、獲得するのはその性能に見合った難易度なのだろうけど。
冷静に考えて、自力で《魔力操作》を取得するのは無理。
仮に《魔力》を取得できても、その時点でこの称号を獲得するのは無理なのだ。
〈魔を修めし者〉を獲得してから《魔力》を取得せずに、《魔力操作》の域まで到達する。
普通の人ならやらない事を要求されている。
あ、いま俺のこと普通じゃないって思った?
俺は人じゃなくて魔物だからセーフです。
これは、運営の「取れるもんなら取ってみろ」っていう声が聞こえて来る称号だな。
まぁ、俺は獲得したが。(ドヤ顔)
しかし、これでこのゲームのシステムが少し分かった。
完全なレベル制では無いのだ。
つまり、プレイヤースキルがあればスキルレベル関係なしにスキルを取得または進化するシステムらしい。
地道にスキルレベルを上げてっていうやり方もあると思うが、効率として考えるなら自力取得の方が遥かに良い。
まぁ、出来るなら全部のスキルをそうしたいが……。
《武闘》や《念力》などを自力で取得するのは勿論、自力で進化させるのは逆立ちしても出来そうにない。
そう考えると、《気力》や《魔力》をマーナさんとヒルの修行で進化させれたのは僥倖だった。
自力で、は無理だからな。
スキルを取得するだけで何ヶ月かかることか。そもそも、そんな発想が出来ないと思うけど。
いや、ちょっと待てよ。
発想なんて必要なく称号を獲得する方法があるかもしれない。
……それはSPを消費してのスキル取得だ。
ステータスを開き、SPの項目からスキル取得欄を見る。
……あった。
取得済みスキルの欄に《念力》《気力》《魔力》が並んでいる。
これを《鑑定》すれば……。
と思ったが。
《鑑定》出来なかった。
あれ? 少し前に《地図》を取得するときには《鑑定》できた筈なんだが…………おかしいなぁ。
何度やっても《鑑定》できない。
ちっ、《鑑定》で大体の効果を見てからなら、それに関連する動きをして称号を効率的に獲得できると思ったのに。
そうすれば、称号獲得がただの作業になる。
……《鑑定》恐ろしや。やはり本当のバランスブレイカーはコイツかもしれない。
『今日の修行はここまでとしようか。宿題は《魔力操作》と《気力操作》を普段から常に同時発動しておくこと。周囲と自分の " 魔 " " 気 " の感知を同時にすること、だよ』
マーナさんはとんでもない事を言うと消えた。
ふっ、甘いですよマーナさん。
俺は言われるまでもなく《魔力操作》を発動させていた。
周囲と自分、両方とも。
そして、マーナさんが消える直前。
周囲の " 魔 " がゴッソリと減ったのだ。
すなわち魔法を発動したのだ。マーナさんは。
どんな魔法か見当もつかないけどな。
そこはしょうがないとして、宿題をやっとかなければな。
忘れてた、じゃ済まない気がする。
あ、忘れてたと言えば……。
俺は思い出した。
掲示板の確認だ!
メニューを開いて時間を確認する。
幸いにも、まだ一時間も経っていない。
かなり高速で修行を終わらせていたらしい。
それはそうと、掲示板だ。
これ着信機能とか無いのかよ。
不便だから次のメンテナンスでよろしくな、運営。
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魔物専用スレ
※人種側からこのスレは秘匿されます。
※現在、3名。利用可能です。
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大事なのは助けあい
1.レイク
魔物になったのはいいんですが、レベルやスキルなどが全く分かりません。同じ魔物同士、助け合いましょう! 二人だけなんですし。
次スレは500からで。二人なんですけどね。
----------------------------------------------------------------------(略)
5.名無し
>>4
草原エリアなら、草原エリアの端の壁沿いにいれば私と会えると思いますよ! 種族は何ですか?
6.名無し
>>5
魔物の王様であるスライム!
私も草原エリアいるから向かうね!
7.名無し
>>6、5
すいません。私情でログイン出来ませんでした!
レイクさん達、いま何処にいますか?
自分も直ぐに向かいたいのですが……。
8.名無し
>>7
まだ外周を周ってます。
スライムちゃんも一緒ですよ。
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スライムちゃん?
あれ、なんか呼び方が妙に親しくないか?
なにもうそういう関係なの。
今すぐ行ってやる。
600越えの速力なめんなよ。
俺は《念力》を発動させた。
忘れずに宿題も発動させている。
偉いって言って?
スキル詳細
《閃めき》+1《推測》+2《火魔法》+4《視覚強化》+1
NEW《魔力》《魔力操作》




