転職
【ログイン26日目】※ゲーム内時間換算(19日目)
では、転職していく。
転職可能な欄を見る。
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転職が可能です。
中位職、下位職に転職できます。職業を選択して下さい。
なお、転職前の職業スキル等は全て引き継がれます。
【転職可能・中位職】
・名探偵
・密偵
・内偵
・諜者
・追跡者
・探索者
・記録者
・義賊
・盗賊頭
・魔法者
・魔術士
・武闘家
・格闘家
・気流術士
・気操士
・念操士
・錬金術士
・隠密者
・殺人者
・根気者
・牢固者
【転職可能・下位職】
・戦士
・魔法使い
・盗賊
・喧嘩屋
・錬金士
・忍従者
……
……
(以下略)
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うわぁ。
転職可能な職業が多すぎ。
こんなの一個一個見るだけで時間が掛かりすぎる。
だが、しっかり見てから決めないと駄目なのは自明の理。
もし、地雷職なんて踏み抜いたら。
もう取り返しがつかない。
それは嫌だし、避けなければ。
その為に説明などは見なきゃいけない。
うーん……。
時間云々より早く説明を見ることにする。
この状況で時間を無駄にしたくないしな。
……よし、大体見終わった。
職業は多かったが、あまり見る時間は掛からなかった。
下位職には転職しないので、これは省略する。
では、中位職。
転職欄の上にある、名探偵、密偵、内偵、諜者、追跡者、探索者、記録者は初期の職業である探偵の派生だろう。
それぞれの説明を見たが、どれも探偵の上位互換みたいな感じだった。
正直、どれに就いても大差なさそうだが……そんな事もないのだろう。多分。
その他は恐らく、俺の称号が影響している。
心当たりのある名前が多いな。
武闘家なんて、その最たる例だろう。
《武闘》を見たときに丸わかりだ。
まぁ、こちらの職業に就くつもりは無い。
初期の職業が探偵なので、その派生に就いた方が強力だと思うからだ。最初が探偵なので、もう最後まで探偵でいいんじゃないかと思う。
この考えも後から変わるかもしれないけど。
そんな感じで職業の説明はこれくらいにしておく。
で、真面目に職業を選んでいこう。
数が多いので、迷いそうだが探偵の派生職にするので候補は絞れそうだ。
名探偵か密偵か内偵か。
あとは追跡者と探索者と記録者。
追跡者などは探偵の派生ではあるが、完全に探偵とは別物だな。説明を見ていたら、そのことに気づいた。
そうすると。
消去法で、名探偵か密偵か内偵になる。
それぞれの詳しい説明は。
名探偵は探偵の完全上位互換という認識だ。
名、と付くだけあって性能は強化されている。
探偵と比べて、もっと細かい作業ができるようになるらしい。
名探偵が探偵の単純な上位互換といっても、初期職業ながら《鑑定》を取得できる優秀な職業が探偵だ。
その上位互換というのは当然……優秀だ。恐らくではあるが。
名探偵に就くのも全然ありだ。
この中で一番不安の少ない職業だし、期待も大きい。
だが、まだ他の職業もあるから保留だ。
次に密偵だ。
密偵も探偵の上位互換という認識だが、名探偵よりもスパイといった要素が強い。
敵の内情や秘密を密かに探ったり、潜入捜査みたいな事が得意な職業になるらしい。
何となく俺に合っているような気がするな。
《潜伏》あたりと相性が良いんじゃないか?
しかし、この職業の不安なところはパラメータ補正が無さそうな事だ。
職業柄的にあまり正面から戦う感じの職業ではないので、パラメータ補正が名探偵より低くなるかもしれないのだ。
まあ、これもあくまで憶測だ。
職業にパラメータ補正が無い可能性もある。
てか、今の俺にこれ以上パラメータいるのか?
……いらないのでは?
確かに少しはあった方が良いかもしれないが、あまりに過剰な補正はいらない。
そう考えると密偵で良いんじゃないか。
名探偵よりも俺は密偵寄りな感じだし。
……いや、まだ内偵があった。
これを見てから決めよう。
最後の内偵は、密かに敵の動静を探ることに長けているらしい。
密偵に似たような内容だが、密偵よりも更にスパイに近い職業らしいのだ。
恐らく、密偵より専門的な事が出来るようになったりするのだろう。他にも色々ありそうだ。
この職業も充分に魅力的だ。
しかし、この職業だと正面からの戦闘は厳しくなりそうだな。
完全に戦闘系じゃなくて隠密系だ。
精々、《不意打》を使った暗殺くらいだな。出来るとしたら。
まぁ、それはそれで良い。
しかし、せっかく《武闘》があるのに今から暗殺に切り替えるのは勿体ない気がする。
悩むなぁ。
どれも良さそうだから余計に悩む。
だが、これで探偵からの職業派生はわかった。
名探偵が探偵の純粋な上位互換で、密偵は内偵と名探偵の中間の職業、内偵は最早スパイそのもの。
いま見ると、綺麗に分かれていることが分かる。
本当だったら、これに続いて追跡者や探索者なんかがあったが、こちらは内容が探偵から大きく外れていたので除外した。
で、どちらの職業に就くか。
個人的に内偵も名探偵もいい。
しかし、両方とも不安なところがあるため踏ん切りがつかない。
なので。
その中間である密偵に就くことにする。
中途半端な職業かもしれないが、バランスの良い職業になるかもしれない。
まぁ、就いてみないと分からないことだ。
俺は転職する。
探偵から密偵へと。
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" 密偵 " へ転職しますか?
※この操作は取り消せません。
【 YES OR NO 】
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俺はYESを選択した。
その瞬間、ステータスが表示される。
俺の目の前で、職業が探偵から密偵へと変わった。
それに伴って、職業スキルに新しいスキルが追加される。
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ステータス
レベル 50
存在値 73
名前 サクヤ
種族 大狼
職業 密偵
パラメータ
HP1180
MP1140
速力368 筋力365 防力365
器力645 精力645
スキル
〔種族スキル〕《爪撃》LV26《噛撃》LV8
《変化》LV16
〔職業スキル〕《鑑定》LV37《閃めき》LV39
《視覚強化》LV25《推測》LV1《識別》LV1
《回避》LV1
〔通常スキル〕《錬金術》LV1《念話》LV--
《念力》LV39《潜伏》LV48
《地図》LV32《耐久》LV13《火魔法》LV8
《水魔法》LV8《風魔法》LV8《土魔法》LV8
《光魔法》LV8《影魔法》LV28
《付与魔法》LV25《偽装》LV30
《不意打》LV5《気力操作》LV1《武闘》LV1
《根性》LV6
SP157
EP7
称号
〈変わり者〉〈念じる者〉〈潜む者〉〈耐える者〉
〈PK〉〈暗殺者〉〈気を修めし者〉〈黒の先駆者〉
〈死に急ぐ者〉
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新しく取得したスキルは三つ。
《推測》《識別》《回避》だ。
あんまりパッとしない名前のスキル達だが。
《鑑定》で見ていくうちにその印象が変わった。
何と、どれも使いこなせれば強力なスキルだったのだ。
使いこなせれば、というのが難しいところだが。
《推測》は名前の通り、物事を推測することに補正が入るらしい。
具体的にどう補正が入るのか分からないが、俺の考察が優れて的を得るようになることは間違いない。
職業だけじゃなく、俺も本当の密偵のようになれると言うことか。
中々いい職業スキルじゃないか……。
続く《識別》は《鑑定》の物特化版みたいな感じだ。
生物には使えないが、その他には《鑑定》を上回る情報を閲覧することが出来るらしい。
《鑑定》を持つ俺からしても、このスキルを持っていて損はないと思う。アイテムの《識別》などに活躍してくれるだろう。
《回避》はそのまんまのスキルだ。
あらゆる回避行動に補正が働くスキルらしい。
攻撃でも何でも回避しやすくなると思えば、有難いスキルだ。こういうスキルも必要だからな。
俺は攻撃系のスキルは多いが、防御系というか回避系というか……そういうスキルが比較的に少ない。
割合にすると、13:1だ。
もちろん1が攻撃以外のスキルだ。
俺のアンバランスさが分かりやすいだろ、これ。
《回避》などのスキルはまだまだ取得していい。
スキルが多いに越したことはない。
それだけ強くなるし、欠点が補えるからな。
まあ、そのスキルが欠点になる可能性もなくは無いが。
それも、そのスキルを更に補うスキルを取得すればいい話だ。
ややこしいな。
要約すると、職業スキルは優秀だってことだ。
そして。
本当に凄いことに職業スキルは繋がっているのだ。
繋がっている、というのは比喩だがこの表現は間違っていない。
この三つのスキルは役割分担されている。
《識別》で情報要素を集めて《推測》で推測し纏める。
それが終わったら逃走し、発見されても《回避》しながら逃げる。
これらは一連の密偵っぽい動作をサポートするスキルだ。
職業スキルも考えられてるなぁ。
俺は染み染みそう思った。
あ、この繋がりを発見したのも《推測》が補正してたり?
冴えてるなぁ、俺。
……いや待て!
そんな暇はないんだった!
今すぐ、森エリアに向かわないといけないのに、何をのんびり職業スキルの考察をしてるんだ俺は。
俺は未だ慣れない自分の体を動かした。
スピードは全力の三分の一程に調整して。
少しずつ、少しずつ、速くしていった。
知覚は追いついているので、後は俺の感覚の問題だ。
駆ける足に力を込め、地を踏んだ。
ドゴッッッ!!!!
……力加減を間違えた。
地面にちょっと穴を開けてしまった。
気にしないことにして走る。




