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遊戯開始  作者: 羽ぐいす
1.出会いと成長
28/106

進化の効果


 【ログイン8日目】


 

 んーー!!!

 進化完了かな?


 進化しようとしたら、いきなり視界がブラックアウトしたから焦ってしまったよ。


 まあ、何にも起こってないようだから安心したけど。


 さて。

 俺の新しい種族を確認しようかな。


 まずは姿の確認から……と言いたいところだが、この洞窟には鏡みたいな便利なものはない。

 なので、俺の全容は確認できないのだ。


 せっかく、めでたい俺の進化を見ようとしたのに。

 

 鏡とかが無いのは普通に不便だな。

 

 あ、そういえば。

 ここには、ちょっとした水溜りがあったはずだ。


 そこの前に立って、水に写った自分を見ればいいんじゃないかな?

 いいね。名案だ。


 じゃあ、早速。

 水のあるところに移動する。


 いくらちょっとした水溜りと言っても、俺の面積よりは大きい。

 かなり大きめの水溜りだ。


 水溜りの前に立って自分を見てみる。

 

 すると。

 水の中に俺はいなかった。


 なんと、水に反射されなかったのだ。

 あれ? 何で?


 もしや、もともと写らないものなのかな。

 知らんけど。


 しかし、そうなると俺の体感でしか進化の変化が分からない。

 まあ、仕方ないことだが。


 いつか、鏡なんかの生活必需品は揃えておきたい。

 今みたいに困ることが多くなりそうだからな。


 それに、今後はこの洞窟を拠点として活動するわけなので、今よりは快適な空間にしたいとも思う。

 それも、マーナさんに許可を取ってからにはなるだろうが。


 だが、とりあえず。

 俺の進化による変化を確認するのが先だな。


 まず。

 目線が前よりもずっと高くなっている。

 身長が伸びたということだな。


 しかし、マーナさんほどの大きさでは無い。

 せいぜい数メートル上がった程度。


 まあ、それでも俺には十分な大きさだ。

 有難いことに変わりはない。


 そして。

 毛並みの色がとても変わっている。

 

 前まではグレーだったのが、今では黒になっている。

 ほぼ真逆の色だ。


 正確には黒に少し灰色が混じったような色だが、黒の色が強いので黒色だ。

 

 最後に。

 五感がさらに鋭くなった気がする。

 

 その場に立っているだけでも感じられるほどの違い。

 視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚は分からないが、この五つが敏感になった。いや、なり過ぎた。


 いきなり鋭くなっても、逆にこの感覚に慣れない。

 違和感たっぷりだ。


 目も、遠くを見たり近くを見たりのピント合わせが難しい。

 これも俺の感覚によって変わるらしいのだ。


 あと耳も、音がよく聞こえ過ぎている。

 とても制御が難しい。


 鼻、以下同文。


 これらの制御をまとめてするのは、至難だ。

 少し練習が必要みたいだな。


 扱いは難しいが、慣れれば大きな武器となってくれるだろう。

 まあ、まずは練習だが。


 

 さて。  

 外見の変化はこれくらいだろう。


 次は楽しみのステータス確認だな。

 ふふふ。

 

 ここまで我慢してきた。

 そして。


 それを今こそ。


 解き放つとき!!


 いざ!


 ステータスオープン!!

 



_______________________________________

 ステータス


 レベル 1

 名前  サクヤ

 種族  大狼

 職業  探偵


 パラメータ


  HP200 +50

  MP160+50


  速力123+10 筋力120+10 防力120+10

  器力 155+10 精力 155+10


 スキル

 〔種族スキル〕《爪撃》LV23+0《噛撃》LV8

  《変化》LV1


 〔職業スキル〕《鑑定》LV29+0《閃めき》LV8+0

  《視覚強化》LV10+0


 〔通常スキル〕《錬金術》LV1+0《念話》LV--

  《念力》LV27+0《潜伏》LV35+0

  《地図》LV20+0《耐久》LV3《火魔法》LV5

  《水魔法》LV5《風魔法》LV5《土魔法》LV5

  《光魔法》LV5《影魔法》LV20+0

  《付与魔法》LV17《偽装》LV9+0《不意打》LV1


 SP10 +0

 EP0 -100



 称号

 〈変わり者〉〈念じる者〉〈潜む者〉〈耐える者〉

 〈PK〉〈暗殺者〉

__________________________________________




 

 おおーー。

 流石にEP100の進化先なだけはあるねー。


 パラメータが大幅に向上したよ。

 HPは200になっちゃったし。


 うんうん。

 着実に強くなってってるね。


 レベルは1になったけど、その分レベリングが楽になったと思えば全然ありだな。

 EPはもちろん0になった。


 今のうちに貯めとく。って作戦もありだったけど、EPの最大値が100だったっぽいので結局ダメだ。

 

 自分で選んだことだし、文句は言わない。

 次の進化の時に頑張ります。


 

 だが、今回の進化の大本命はスキルなのだ。

 大狼に進化した意味がそこにある。


 それも、ちゃんと取得していたので安心した。

 《変化(へんげ)》スキルだな。


 自分の姿を変化(へんか)させることが出来るという、俺にとっては必須スキルとなるものだ。


 これが、あるのとないのでは大きく違う。

 そのためにEPを100も貯めたのだ。


 役立ってくれないと俺が困る。

 予想では、ショックで数日は再起不能になりそう。


 なので頼むぞ。

 《変化》よ。

 

 では、《鑑定》してみる。

 無駄にちょっと緊張するな。



____________________________________________

 《変化》


 常時MPを消費し、使用者の外見を自由に変化させることが出来る。しかし、使用者が目にしたことのある物に限る。スキルの持続時間は、10分×スキルレベルの間だけとなる。MPの消費量は変化した物の大きさによって変化する。変化した後のステータスは変化する直前のステータスの10分の1となる。


____________________________________________



 うーん。

 まあ、期待通りかな。


 全く使えない死にスキルって事は無いと思う。

 説明を見た感じね。


 ちょっと気になったのは、常時MPを消費するってところだ。今までは消費MPの量だけの表示で、常時という言葉は無かった。


 しかも、消費するMPは一定でなく、いちいち変わるらしい。そこが使いづらそうな感じだ。


 一度、試してみる必要があるな。

 どのくらいMPを消費するのかを把握しとかないと、いつか自らの首を絞めることになりそうだからね。


 あと、他に気になることは……。

 スキルの持続時間のところだな。


 説明を見ると、10分×スキルレベル、と具体的な数字で表されていた。分かりやすくて良い。


 しかし、俺の《変化》のスキルレベルはまだ1。

 なので今はたった10分しかスキルを発動できない。


 そして、問題は持続時間が過ぎた後のことだ。


 スキル再使用のインターバルがどのくらいか、それによってスキルレベル上げの効率も変わってくる。


 それと同時に、スキルの使い方も変わる。

 それくらい大事なところなのだ。


 まあ、これも試してみないとどうにも言えないのだがな。


 

 ……って事で。

 さっそく試していきますか。


 この《変化》は見たことのあるものにしかなれない。

 

 そして、俺が今まで見たことのある物はウルフとあの馬鹿っぽいプレイヤーくらいしかない。


 しかし、ウルフは自分そのものなので、試しにプレイヤーになってみようと思う。


 あのプレイヤーをイメージしながら《変化》を発動させれば成功するはずだ。……多分。


 だが、イメージすると言っても、正確緻密にあのプレイヤーを覚えているわけじゃないのだ。


 若干おぼろげな部分があるけど……大丈夫かな?


 少し心配になったが、まぁ大丈夫か、と楽観的思考に切り替えた。まぁ、なるようになるさ。


 とにかく《変化》してみる。


 話はそれからだ。


 では。

 イメージしてー……。



 《変化》!



 次の瞬間。


 俺の視界は真っ暗に。


 そして体の感覚がなくなり。


 俺は死亡してしまったことが分かった。


 

 

 え、なんで?

 死んだの?


 は? 意味わかんない。


 待て待て。

 とりあえずリスポーンだ。


 


 オッケ。

 帰ってきた。


 さっき俺が死んだ場所は、あそこ。

 

 俺が《変化》を発動させたところだな。

 それは分かった。


 …………。


 いや分かったけど、なんで死んだ?

 暗殺でもされたか?


 全く理解できないんですけど?

 

 こんなの誰も予想できなかったよ?



 え、本当に分かんない。

 誰か教えてください。


 俺は、心の中で懇願した。


 どうか《変化》スキルが、まさかの地雷スキルじゃありませんように、と。それはそれは心から願った。

 

 もし、《変化》が使えないスキルだったら。

 俺がEP100も使って進化した意味がなくなってしまう。


 俺の努力が無駄になってしまう。

 全てが水の泡に……。


 そうなったら俺は立ち直れるだろうか。

   

 いや。

 無理だろう。


 メンタルが弱いと思われるかもしれない。

 しかし、想像して欲しい。


 頑張って頑張って、地道に貯めたお金で家を買ったとする。


 最初は喜びと達成感で胸がいっぱいになるだろう。


 だが、次の日。

 地震が起きて家が潰れてしまう。


 胸が悲しみで一杯になるだろう。


 俺の今の心を喩えるならば、こんな感じだ。

 まだ、使えないスキルだと決まったわけじゃないけど。


 しかし、どっちかになるのは確かなのだ。

 二つに一つ。


 かなり不安だ。

 原因が分かんないのが一番怖い。

 何をどうすればいいか、その対処法が分からないわけだからな。どうしようもない。


 まあ、気持ちは切り替えてと。

 

 《変化》については後でまた考えることにする。

 今は考えたくない。もっと冷静になってからゆっくりと問題を解決に導こうじゃないか。


 うんうん。

 そうしよう。

 そうしよ――

 

 

 「どうした? そんな顔をして」


 

 ――うとしたけど。

 急にマーナさんが帰ってきた。


 声を掛けられて初めて気づいたのだが。

 この人、《潜伏》系のスキルでも持ってんのかね?


 いや、持ってても不思議じゃないよな。

 持ってなきゃおかしいまである。


 本当に神出鬼没という言葉が当てはまる人だ。

 一度、スキルを全部見てみたいわ。


 そんな冗談はさておき。


 マーナさんが帰ってきたので、疑問に思っていることを相談したいと思う。せっかくだしね。


 

 「《変化》を発動したら死んだんですけど、これって俺が使い方を間違ってたりしてるんですか?」


 

 「ん? 何に変化しようとしたのかな?」



 「人間ですけど……」



 「ああ、なるほど。即死になってしまったから、何で自分が死んでしまったのか分からないという事かな?」



 「そうです。何でですか?」



 「説明すると。MPを使い過ぎ、MPが0の状態でもなおMPを消費しようとするとMPの代わりにHPが消費されるのだよ。HPの消費率はMPと一緒。だから、絶体絶命の状況ならMPを使って魔法を発動させるのも一つの手になる。しかしHPが0になればそのまま死んでしまうから私はお勧めしないよ」



 あ、なるほどね。

 そういう仕組みだったのか。


 え、でも待てよ……。


 となると、人間に変化するためには俺のMPとHPの合計である360っていう数字以上のMPが必要になる、って事だよね?


 きつくないかなぁ?

 


 「ちなみに人間に変化するために必要なMPは500くらいだと思うよ。まぁ、頑張ってMPを伸ばせば《変化》を使えるようになるよ」


 

 あ、もっと必要ですか。

 そうですか、そうですか。


 これはまたレベリングの日々に戻りそうだなぁ。

 はぁ、憂鬱だ。


 

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