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遊戯開始  作者: 羽ぐいす
1.出会いと成長
20/106

試練?


 【ログイン6日目】


 


 『随分と多く取得したようだね……』



 「つい、魔が差しましてね……」



 『まぁ、いいと思うよ』



 はい……。

 ちょっと反省してます。


 SPが50から10になっちゃったよ……。

 

 ま、後悔はしないけどね! 

 これから活躍してくれるでしょう。


 ちなみにマーナさんは《鑑定》を持っているようなので、彼女に嘘はつけないのだ。


 全てが筒ぬけです。

 恐ろしい。



 『じゃあ手始めに、私と模擬戦をしようか。前に比べて成長した貴方の力を知りたいしな』



 「お、お手柔らかに……」



 いきなりだな……。

 俺、大丈夫だろうか?


 マーナさん、やる気になっているな。


 俺も頑張るか。

 出し惜しみは無しだ。


 俺とマーナさんは相対するように向き合った。


 その距離は15メートル程ある。

 

 離れているのに威圧がすごい。

 これがエリアボスか……。


 勝てる気は一切しない。

 当然だな。


 集中する。

 頭をフル回転させるよう、意識する。


 

 『……始め』



 マーナさんが合図する。 

 ここからが模擬戦だ。


 俺は《念力》を自分の周りに発動する。

 今なら、10メートル先まで動かす事ができるのだ。


 さっき取得した魔法を早速使う。

 

 ファイアボール、ウォーターボール、ブリーズボール、ソイルボールだ。

 〇〇ボールは基本だよな。


 それを《念力》で纏って操作する。

 《念力》の操作のほうが遥かに精度が良いのだ。


 マーナさんは避ける素振りもない。

 魔法はそのまま命中する。


 ……ダメージは無いようだな。

 

 マーナさんは、俺に雷を迸らせた。

 前と同じやつだ。

 

 それの対策はもう出来ている。

 

 雷に《念力》を纏わり付かせる。

 そうすると俺に雷の操作権が移る。


 その雷を使い、マーナさんに攻撃。

 しかしダメージは無い。


 魔法耐性が高すぎー。

 俺の攻撃が雑魚なだけかもしれないが……。


 マーナさんが、前足を地面に叩きつけた。

 

 何をしたんだ?

 と、俺が思った瞬間。


 地面が盛り上がった。


 高く高く盛り上がっていく。

 

 数秒後、それは人型を形成していた。



 ――ゴーレムだ。


 

 背丈は30メートル程。

 身体は岩。

 胴体は大きく、頭は小さい。


 ゴーレムが一歩を踏み出す。

 すると地面がひび割れた。


 ゴーレムは岩を生成する。

 その岩を俺に向かって投げてきた。


 ……って待てよ!!


 《念力》では重過ぎて岩を持てないので、自力で回避を試みる。


 横にダッシュ!!



 ガランッ!!!



 危なっ…………。

 間一髪で回避できた。


 あのゴーレム厄介すぎるだろ。

 先にゴーレムをどうにかする必要がありそうだなー。

 

 図体はデカイがその分、死角が多そうだ。

 これならどうにか出来るかもしれない。

 少し希望が見えた。


 俺はゴーレムの足元に潜った。


 ゴーレムからすれば、俺の姿が見えづらい筈だ。

 

 すると、ゴーレムは俺を踏みつけようとしたのか、足踏みをしてきた。

 

 俺は冷静にそれを回避する。

 動きは遅いので楽勝だな。


 避けながら、《影魔法》のシャドウショックをゴーレムに向けて放つ。


 確率は低いが、MPは沢山ある。

 その内、{盲目}になってくれるだろう。


 こまめにゴーレムを《鑑定》しながら、シャドウショックを繰り返す。


 すると。

 10回目の命中で、ようやく{盲目}になった。


 ゴーレムはいきなり眼が見えなくなったからか、混乱している。

 今がチャンスだ。


 俺は《潜伏》を発動させ、ゴーレムの股を抜けて背後へまわる。

 

 そして、自分自身に《念力》を発動させてゴーレムの頭のところまで飛ぶ。


 そこで俺は、《爪撃》を発動させる。

 それに加えて、《付与魔法》で《火魔法》を付与。


 攻撃力最大だ。


 あとは殴りまくるだけ。

 ゴーレムの頭を爪で掻きまくった。


 おらおら!!


 うオォォォォ!!!


 ……何十撃目かでゴーレムが倒れた。

 疲れたな。


 

 叫びたい気持ちはあったが、頭を切り替える。

 まだマーナさんがいるのだ。


 気は抜けない。


 マーナさんに動きがあった。

 

 何かを溜める仕草をしたのだ。


 こ、これは……!?


 瞬間。マーナさんの身体に雷が纏った。


 ヤバイぞっ!


 マーナさんは空を仰ぐ。

 空を雷雲が覆った。

 

 ゴロロロロッ…………チカッ。


 ……!?


 


 ズガンッッッッッッ!!!!

 

 


 『――ふむ。成長はしたようだな』



 ハァ……。

 寿命が何年か縮んだ気がするよ。


 最後の攻撃。

 俺はギリギリで《念力》を使って、雷を逸らせた。


 知覚する事が出来たのだ。

 ステータスが上がったおかげだな。


 まあ、それでも殆ど奇跡のようなものだけど……。

 

 俺の直ぐ横には、大穴が空いている。

 今も少し帯電している。


 どんな威力してんだよ。

 オーバーキル過ぎるって。


 

 『今日はここまでとしよう』


 『何か質問などあるかい? あれば答えるよ』


 

 あ、はい。

 聞きたいことが沢山あります。


 慌てて聞こうとした。



 「雷を操るのって何かのスキルですか?」

 

 

 『ああ。正確に言うと《雷魔法》だよ』



 え!?

 魔法なの?


 そんな魔法、取得できる一覧表には無かったよ。

 あったら、絶対に取得してる。


 という事は……。

 《念力》と同じ類のものかーー。


 称号を獲得しないといけないっぽいな。

 獲得条件は厳しそうだな。


 雷を浴びつづける……とか?

 笑えないよ。


 あ、もう一つ質問しなきゃ。

 したかった質問があるのだ。



 「《鑑定》を遮断するスキルってどうやって取得すれば良いんですか?」



 『ふむ。ヒントだけ教えようか。人やプレイヤーと呼ばれる存在を殺していれば取得できる……かもしれないとだけ言っておこう』



 「ありがとうございます」



 そう簡単に取得させてはくれないらしい。

 ヒントだけなのか。

 ほぼ答えな気もするけど。


 まあ、それだけでも有り難いな。

 

 

 『ふむ。サクヤは《鑑定遮断》が欲しいのか?』



 「はい。俺の都合にいいので」



 『そうか。それは私も都合が良いな。丁度、次の指導に人かプレイヤーを狩りに行かせようと思っていたのだ。人の住む街に行くためには、この洞窟と真逆に進めば良い。今から行ってくるか?』



 都合は良いのだが……。

 ちょっと、引っかかるのだ。


 プレイヤーと接触する可能性がなぁ……。

 それが怖いんだよ。


 躊躇いなくキルしちゃって良いのかな?

 友好的に接するべきでは?


 もし、俺がプレイヤーだとバレたら。

 魔物プレイヤーと人種プレイヤーに溝を作ってしまう。


 それは避けたいのだ。


 だが、それだとクエストがクリア出来ないし、《鑑定遮断》も取得する事が出来ない。


 それも嫌なんだよなー。


 両方を成し遂げないといけない。

 なかなか難しいぞー。


 相手に気づかれる事なく一撃で仕留める。


 これしか俺が出来る方法はない。


 やるしか無いのだよ。

 これも試練だ。


 後で謝りに行かないとな。

 行けるか分からんけど。


 

 「はい。今から行ってきます」



 『そうか。では、気をつけて。まあ、お前なら死ぬ事は無いと思うぞ』


 

 そう言葉を残して、マーナさんは洞窟の中に戻ってしまった。


 なんだかんだ良い人だなー。

 励ましてくれた。


 

 俺は街に向け、地面を蹴った。


 実のところ、マーナさんが道を教えてくれたが途中までは自力で行けるのだ。


 《地図》スキルのおかげでな。


 このスキルは、1度行った場所をデータとして残してくれるのだ。


 この機能もスキルレベルが10を超えてから、追加されたのだ。


 それと同時にメニューの方にも機能が追加されて、そっちのほうで地図の全域が確認出来るようになった。


 便利になったもんだなー。

 

 俺は、街と森の最奥の間くらいでレベル上げをしていたので、そこは大体分かるのだ。


 という事で、方角さえ分かれば街には行けるので、自力で行けないことは無い。


 お!


 喋ってる内に、街が見えてきた。

 すごく大きいな。


 一国くらいの大きさはありそうだ。


 プレイヤーに見られない位置で地面に降りる。

 

 実はズルをしていた。

 まあ、じゃないとこんな早く着かないよな。


 《念力》を使って空中浮遊してきたのだ。

 

 木を避けなくて済む分、速度は上がる。

 ウルフを狩りながら行く必要もないからな。

 MPの問題があるので、何度か地面に降りないといけなかったが、それでもとてつもない短縮だった。


 結果、5分くらいで着いたのだ。


 さて。

 プレイヤーキラーとなりますか。


 

 俺は《潜伏》を発動させたのだった。


 

 

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