お仕舞。しかし少し付け足そう。悪魔の続きと聖女の終わりのその続き。 という訳でもないが、少し残った部分を、少しだけ加えるとしよう。 なに、直ぐに終わる。
せいぜい600文字の後日談。短いエピローグ位しか無い。
せいぜい楽しむと良いさ。
「ドレリュゥゥゥンにょしゃチュ!!」
ダメダメキエルキエルダメナヤツ
聖女との契約を終え、魂を頂こうと手を伸ばした瞬間。あの感覚が体を駆け巡った。
ペナルティーだ。
「オイオイオイオイオイオイ!何?なんだ?何でだ?娘!こりゃどういうこった?」
怒りで娘に掴み掛る。直ぐにペナルティーの感覚が体を襲った。コイツの契約が未だ生きている。目的を達成したはずなのに…。何故だ?
「私に言われても、悪魔様、どうしたんですか?」
娘は俺が発した奇声に驚き慄き、茫然としていた。違う。コイツじゃないな。
「ってことは?」
契約書を改めて見る。コイツの願い。願いが叶うまで娘に付き合ってやる。という旨の内容が有るのみ。契約違反なんて………。待て?
「娘?お前の願い。俺と契約して、力を得てやりたかったこと…。それは…何なんだ?」
俺の問いに娘はきょとんとしていた。
「全ての皆さんが幸せに生きる世界を見る事ですが……それが?」
俺は契約書が血で滲む以前に勘違いをしていた。
てっきり俺は、この娘は賊の撃退を心から望んでいるものだとばかり思っていた。
『全ての皆さん』
その言葉がパズルのピースを繋げた。
つまりはこうだ。
「全世界を平和にするため……これ以上こき使われなきゃいけないのかよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
悪魔生で味わった最強の絶望がそこには有った。
短い短い冒険が少し長引くことになった。
すぐ終わる。その言葉は600文字程度で完全に返された。
悪魔の続き
聖女の終わり
それは悪夢の続きで悪魔の続き
聖女の始まりの続き
物語はもう少し、俺が600文字程前に考えていたよりも圧倒的に多くのもう少し、続くことになった。
もう沢山だ。
こうなれば、俺がコイツに徹底的に付き合い、全力でサポートして、それでも負ける相手に負かして貰い、死なせるしか俺が自由になる術は無いのだろうか?




