おわりに
以上が、大陸ルドモンドの概略史である。
動植物の自然あふれる大陸の中で、 皇族、貴族、民族、怪物、そして神々が、それぞれの思惑と意志をもって存在し、生活している。
この他にも、 皇帝が力を失った後の変化や、アルバが権力を持った後の話、学者たちが密かにアルバ転覆の機会を窺う話、海外文明の侵略的接触、災厄の原因と再来の危機など……様々な事象がルドモンド内に降りかかるが、それは次の話のタネに取っておこう。
最後の最後にもう一つ、ルドモンド特有のアイテムを紹介しよう。
三輪式軽自動車「Galliver」だ。
ギャリバーとは、32年前からキンバリー社が売り始めた小型自動車で、前輪が1つに後輪が2つ付いている。荷物の積載に適していて、様々なカラーやデザインがあり、サイドカー付きのも人気である。軽量かつ安価、悪路でも頑丈ということで、大陸ルドモンドでは今、ギャリバーが爆発的に流行っている。
だだっぴろい州街道を、サイドカー付きの黄色いギャリバーで派手にぶっぱなすのは最高さ。
君が普通の人間ならば、酸素ボンベを背負って、ルドモンドを冒険しないか?
一緒にギャリバーに乗って。





