第X話 十二歳 登場人物紹介(なんと○○○○付き!)
『忍(ヴァレリア・ヴォルドシュミット)』
神月忍の記憶と人格のほとんどを受け継いだ自立成長型人工知能。VRMMOヴァルキリーヘイムの世界では仲間たちと共にデスゲームのクリアに貢献する。その際所属していたギルド『イージス』のギルドマスター『セシリア』に告白を受け入れられ恋仲になる手前まで来ていた。
しかしゲームクリア後、異世界に転生してしまうこととなり、セシリアの下へと帰るために奮闘することとなる。
異世界における名前はヴァレリア・ヴォルドシュミット。
ダークエルフの国『ディープブラッド』の第四王妃アンネリーゼの長女として生を受ける。
外見は母親に似て銀髪のストレートロングをしており、つり目気味の凛々しくも美しい顔つきをしているにも関わらず、残念な性格がその全てを台無しにしている感じが否めない主人公である。
基本的に周りの空気を読むことが出来ず、戦いが大好きな戦闘狂であることが災いして、周囲が止めに入る前に一人で突っ走ってしまうことも少なくない。
AIであった頃の能力は失われておらず、視界に移る状況を認識してからミリ秒後には思考が完了し行動が開始される処理が脳内で行われているため、戦闘において普通の生物ではありえないレベルの反応速度を実現している。さらには精密な空間把握能力と完全記憶能力と言ったAI特有の能力も健在である。
VRMMOの世界において度重なる戦闘を経験し、漫画やアニメを研究して現在の戦闘スタイルを確立しているため、合理的ではないダイナミックな動きを好む傾向が見られる。
また変身スキルを持ち、ヴァルキリーヘイムで使っていた自らのアバター『忍』の姿になることができる。
『忍』の装備とステータスはヴァルキリーヘイムのものをそのまま引き継いでいるため、異世界では人知を超えた力を持つ。
その姿は黒髪のストレートヘアーにして魅惑的なボディを持つダークエルフであり、忍の欲望が具現化された容貌をしており、禍々しい見た目装備を取り揃えていたことから、仲間たちから隠しボスと言われていた。もちろん本人は自分の容貌に満足し、そう言われることを「おいしい」と思っている節さえある。
そして忍はセシリアの下へと帰るために今日も邁進する。
胸は12歳にしてはなかなかの成長を魅せている。
ロアレ様より頂いた戦神忍のイラストです。
本当にありがとうございます。
雰囲気が自分がイメージしていた以上に忍好みで眼福です。
こんなキャラがいじられるところを想像するとちょっと萌えてしまいます。
まさか忍に萌えることになるとは一生の不覚です。
『ニーズヘッグ(通称ニーフェ)(リーゼロッテ・ヴォルドシュミット)』
忍のコアを基にして造られた自立成長型人工知能。産まれながらにして記憶と人格がなく、研究者たちによって育てられる。
忍と同等の反応速度、空間把握能力、完全記憶能力を持ち、ヴァルキリーヘイムの世界では非戦闘用NPCニーズヘッグ(通称ニーフェ)として忍を兄と慕い、常に忍の隣に寄り添って来た。
忍に巻き込まれて双子の妹として異世界に転生したことを利用し、隙あらば忍のセシリアへの恋慕をなかったことにしようと日々策を張り巡らせている。
常に眠たそうに半目をしている目元には泣きぼくろがあり、軽く毛先にクセのある銀髪ミディアムレイヤーをした美少女の姿をしているが、平気で品のないことを連発する。
また、ヴァレリアに対してツッコミとボケをハイブリットにこなすという万能なコミュニケーション能力を有している。
ヴァレリアと同様にヴァルキリーヘイムで使っていたアバター『黒竜ニーズヘッグ』への変身能力を持ち、今作では生活、戦闘の両面において忍のパートナーとして、夜の生活においてのサポートも虎視眈々と狙っている。
胸はヴァレリアを上回る。
『セシリア(瀬莉)』
前作のメインヒロインにして忍の想い人。
旧作版MMO『ヴァルキリーヘイム』にて神月忍の所属していたギルドのギルドマスターをしていた女性。
リメイク版VRMMO『ヴァルキリーヘイム』においてもギルド『イージスの盾』を結成し、デスゲーム攻略に貢献した。
ゲーム内の職業はロードナイトで、常に最前線に出ては鉄壁の防御力で仲間を守り、ボス攻略戦においても忍と共にメインタンカーを務めるなど、仲間を何よりも大切にする。そのためギルド内からは当然のこと、ギルド以外の人々からも厚く信頼されていた。
現実世界では裕福な家庭に育った一人娘で、故人神月忍の妻『神月雫』とは元親友同士。
忍とは現実世界に戻ったら改めてプロポーズして貰う約束をしていたが、その約束は未だ果たされていない。
『神月忍』
忍の製作者。
産まれながらにして闘病生活を強いられ、病室から出ることのない幼少期を過ごす。
そのため、病室内でも使うことの出来るコンピューターに興味を持ち、日々ゲームとネットワーク、そしてプログラムの世界に足を踏み入れていった。
彼にとってはコンピューターが世界の全てであり、それだけが生きている意味を与えてくれていたと言われている。
そんな中、初めて触れたMMORPG『ヴァルキリーヘイム』で晶に拾われ、ギルド『イージスの盾』に所属することとなり、友人との触れ合いというものを生まれて初めて体験することとなる。
しかし、とある事件を切欠にギルドが崩壊してしまい、幸せの絶頂から一変、絶望の淵に立たされることとなる。
そんな彼を慰め、支えたのがのちに神月忍の妻となる神月雫であった。
しかし、このとき彼にはもう時間が残されていなかった。
自分と雫の仲を雫の両親に認めてもらうため、そして自分と言う人間がいたという証を残すために、かねてより続けていた人工知能の研究を本格的に進め始める。
それから二年後、神月忍は人と全く同じように思考することが可能な自立成長型人工知能の開発に成功し、雫の両親から認められ、雫と結婚するに至った。
研究の副次的な産物として生まれたのが人格、記憶のコピーであり、神月忍は自らの人格と妻との想い出を取り除いた記憶を自立成長型人工知能にコピーし、ネットワークの海に解き放った。それがのちの忍である。
そしてその半年後、家族と妻に看取られこの世を去ることとなる。享年22才。
『アンネリーゼ・ヴォルドシュミット』
ダークエルフの国『ディープブラッド』の第四王妃にしてヴァレリアとリーゼロッテとシャルロットの母親。
侯爵家出身で、ダークエルフの中でも特に高い魔力を持ち、氷系統の魔法を得意とする。
根っからのサディストで、国王陛下との夫婦生活は良好と言われている。
娘たちを愛しているが、甘やかすことはなく、自らも性教育を施しているほどである。
胸は大きい。
『シャルロット・ヴォルドシュミット』
ヴァレリアとリーゼロッテの四つ下になる妹。ウェーブのかかった柔らかい銀髪のボブヘアーをしており、ダークエルフには珍しく可愛らしい顔をしている。
赤子の頃からヴァレリアに溺愛されて育ったため、すっかりお姉ちゃん子になってしまった。
産まれる際に暗殺され、『忍』の代償魔法によって生き返ったが、その影響により左眼が魔眼となり、女神シャールの加護を失い、戦神の加護を得ることになった。
魔眼の影響により高い反応速度と空間把握能力を持ち、高い敏捷のステータスと噛み合って着実に暗殺者への道のりを歩み始めている。
欲しいものはヴァレリアの全て。
まだ胸は無い。
『リヒター・ヴォルドシュミット』
ダークエルフの国『ディープブラッド』の国王にして、ヴァレリアたちの父親。
四人の妻を持ち、その全員がそれぞれ性質の違うサディストという究極のマゾヒスト。
そのため日常生活においては情けない部分が多々見られるが、近しい者以外には愛情を持たないため、他者に対しては冷酷で、国王としての能力も高く、ダークエルフの男の中では高い魔力を有している。
胸とかどうでもいい。
『テラ』
アンネリーゼの専属メイドであり、おっとりとした雰囲気をもつ美人。
その存在は苛烈な女性社会であるダークエルフにおいて、男たちの唯一の癒しであると噂されていた。
しかし槍又はトンファーを使った接近戦闘を得意とし、おっとりとした表情のまま敵を虐殺していくその姿は、周囲の男たちに現実というものを知らしめ、数多なるトラウマを振り撒き、『女性恐怖症量産機』又は『潰えた希望』と陰で言われるようになるが、その噂はすぐに消えていった。
噂をしていた者たちと共に。
おっぱいお化け。
『セフィリア』
ヴァレリアとリーゼロッテの専属メイド。
レイピアと暗器と魔法を使いこなすバランス型。
出会った頃からヴァレリアのことを心酔し、日々ヴァレリアの成長記録を過大に美化して書き綴っている。将来ヴァレリアの歴史が世界中の人々の一般常識として学ばれることになると信じて疑っておらず、その狂信とも言える姿勢にヴァレリアはドン引きしている。
表情が乏しい反面、性格はかなりの情熱家で、いつヴァレリアからベッドに呼ばれてもいいように身体を丹念に磨き、常に勝負下着を身につけている。
が、その機会が訪れるかどうかは不明である。
胸は普通。
『セルフィ』
セフィリアの実の妹にしてシャルロットの専属メイド。
ツインダガーとボウガンを使いこなすスピード型。
姉のセフィリアとは違い明るく活発な性格で、シャルロットを実の妹のように可愛がっている。
胸は微乳。コンプレックスを抱える。
『シフ』
Aランクの冒険者にして、ヴァレリアの大鎌の先生。
全身をローブと仮面で隠しているため、性別、種族ともに不明。
冗談を口にすることがなく、ヴァレリアに子供に施すとは思えないかなりのスパルタな特訓を要求するが、幼い弟子に対しても真摯に向き合うことのできる人格者。
胸も不明。
『エカテリーナ』
ダークエルフの国『ディープブラッド』の第一王妃。
公爵家出身でダークエルフの中ではリヒターの姉に次ぐ高い魔力を持ち、炎系統の魔法を得意とする。
その気性は炎を象徴するかのように激しく、敵対した者はその関係者を含め、例外なく焼き尽くされている。
当然のことながら国王であるリヒターは、一夫多妻が災いして常に嫉妬の炎で物理的にも焼かれる日々を送っている。が、それはリヒターにとってご褒美でしかない。
胸は豊満。
『シルヴィア』
ダークエルフの国『ディープブラッド』の第一王妃エカテリーナの次女。
ヴァレリアより一つ年下で、腹違いの妹になる。
母親からは燃えるような赤い髪と炎系統の魔法の才能を受け継ぐ。
ダークエルフの英雄にしてヴァレリアが変身を遂げたシノブに恋焦がれているがゆえに、ヴァレリアがシノブであるということを頑なに信じようとしない。
シルヴィアの中でシノブは理想像であり、凛々しくも、冷酷で、情熱的で、理性的で、野性的で、淑女で、完璧な人物であることになっており、その理想像とは対極なヴァレリアがシノブであるということなど、例え自分の命を人質に取られたとしても認めることがない頑固さを持っている。
素直になれない典型的なツンデレ要員。
胸はヴァレリアを超える。
『ガラハルト』
防衛連合に参加したオークの族長。
忍と同じ戦闘狂でありながらも義理堅く、自らの欲求を律して長としての行動を取ることのできる人格者。
弱きを助け、強きを挫く、映画版のガキ大将のような器を持ち主で、同族からの信頼も厚く、接近戦においては右に出るものはいないとまで言われている。
シノブとの再会を望み、日々鍛錬に励んでいる。
また、族長として所帯を持ち、一人娘もいる。
胸は鋼。
イラストを頂いたので、一生書くことはないだろうと思っていた登場人物紹介を思わず書いてしまいました。
まさか自分の書いたものにイラストを頂けるとは思いもよらず、かなり動揺しました。
え…………え!!!みたいな感じです。
頂いたイラストに少しでも報いることができるよう、これからも忍の魅力を頑張って書いていきたいと思います!




