47話 山ピーと亜理紗
おっさんのキノコの話(´ω`*)
読まなくても問題ないです! 下ネタが苦手な方は飛ばしてください!!
※10/30 一部非公開になりました!※
甘い匂いがする。
「はむぅ……もう、食べられないれふぅ……」
時間も遅かったので寝床は一つしか作らなかった。
大き目の作りの物で二人でも寝られる。
夕食を美味しそうに平らげた亜理紗は、早々に眠ってしまった。
「無防備な奴だな……」
襲ってくれと言っているようなもの。
シャツを毛布代わりにしているが、腰元は見えてるしひらひらのスカートは捲れてパンツもチラリと見えている。 漂ってくる女の色香。 香水などではなく、天然のフェロモン。
僅かに抱く欲望を振り払い、焚き火に薪を足していく。
「……」
空は雨雲で覆われ、今日は月の明かりも星々も輝きを見せてくれない。
ただただ雨音が続いてく。 時折、パチッパキッ、と焚き火が音を跳ねさせる。
雨乞いをする虫の声。 自然のオーケストラに耳を傾けていると、次第に瞼は重くなっていく。
「ふぅ……。 俺も寝るか」
明日はもう少し湖の周りを散策して、お土産でも見つけて帰ろう。
二人が喜びそうな物。 なんだろう、女性へのお土産とか久しく考えたことがない。
彼女にならエロい下着でもプレゼントするのだが。
あれか、貝殻で水着とか作ってやるか。
「……ダメだな」
またドン引きされるな。
とりあえずお土産は明日考えるとして、今日はもう寝よう。
「こいつ、寝相悪いな……」
掛けていたシャツは落ち、ブラジャーの紐は外れかかっている。
スカートは捲れ交差した太ももの肉感が俺の脳を刺激する。
甘美な刺激、男の欲望を刺激してくる。
「ったく。 俺が紳士で助かったな?」
無理矢理は趣味じゃない。
スカートとブラの紐を戻し、シャツを掛け直してやる。
隣で背を向けて寝転ぶ。 さっさと寝てしまおう。
俺の気が変わらないうちに。
「んん〜、暖かいですぅ……」
「……」
眠れない。
背中越しに亜理紗が抱きついてきた。
俺は抱き枕じゃないぞ?
背中に当たる胸の感触。 腹部に回された手がこそばゆい。
「ん……キノコ発見っ……」
「おふっ!」
それはキノコではないぞ……。
本当に寝ているのか?
※見せられないよ!怒られたよ!!※
※見せられないよ!怒られたよ!!※
こいつ絶対起きてるだろ!
「おい、亜理紗……!」
「すぴぃ……すぴぃ……」
寝ている、だとっ!?
可愛い寝息。
恐るべし、キノコ好き天然系女子。
「エリンギさん、採れないですぅ……」
エリンギじゃないからね!
「……諦めた、のか?」
ピタリと止んだ亜理紗の指。
危なかった。 しかし、これは酷い。 一種の拷問だろうか。
俺は亜理紗に抱き着かれ、抱き枕状態だ。 夜は冷える、雨も降っているから余計だろう。
完全におっさんで暖を取ってやがる。
「はぁ……このままか」
可哀想だが仕方あるまい。
まさか隣で若い女が寝ているのに自家発電するわけにもいくまい。
いや、そういう性癖の人もいるかもしれないが。
隣で、同じベットで寝ているからといって手を出してもいいという訳ではない。
おっさんは漂ってくる甘い香りと温もりに悶々としながら夜を過ごすのだった。
◇◆◇
朝の匂いです。
「ん〜〜! ふあぁ……」
久しぶりにぐっすり眠れました。
「……山ピー」
体を起こし隣に感じる温もりに気づきました。
美紀ちゃんではありません。 男の人。 山ピーです。
無精髭の生えた寝顔がキュートです。
数日前、初めて会った時よりも顔色が良い気がします。
「美紀ちゃんに怒られるですぅ……」
無断外泊ですぅ。 それに男の人と一緒だったなんて、とても言えないです。
美紀ちゃんは男の人に厳しいのです。
得意の空手で男の人の大事な部分を潰しちゃうのです。
「……!」
キノコです? いえ、違いますね。 男の人の急所、大事な部分です!
どうなってるんでしょう。 こんなに大きくなってるのは、実物は初めてです。
「気になりますぅ……」
以前にパソコンでキノコさんの画像を見ていたら発見してしまいました。
でもその後、パソコンが壊れてしまって、とても怖かったです。
「んん゛……」
「はわわ……」
凄いです。
※見せられないよ!怒られたよ!!※
※見せられないよ!怒られたよ!!※
これは神秘ですぅ。 男の人の神秘ですぅ。
「んん……?」
「――!」
山ピーにバレた怒られてしまうです。
寝たフリをするですぅーー!
起きた山ピーはすぐに湖の方に行ってしまったです。
あれは一体なんだったでしょう。 亜理紗は気になるですぅ。




