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僕が理不尽召喚された場所は密林のジャングルで。嫁はオークの酋長でしたが。武も魔も無い僕だからNTRされちゃったけれど、挫けずに頑張ります!  作者: かず斉入道


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第55話 謀反の終焉(1)

「エリエ、お願いだから、ウォンを殺さないでお願い。お願いだから」


 ウォンの奴に対して一方的に蹴る、を繰り返していたエリエに対してアイカの奴が泣きながら命乞いをしたらしい。


 でも直ぐにアイツは。


「アイカ姉さま! いい加減にしてください!」と。


 自身の首が折れ、他所向いている僕をサラから慌てて奪い取り。


 回復魔法を涙を流しつつ、施しているプラウムに一喝されたらしい。


「アイカ姉さま! ウォンは旦那さまを! 回復魔法を施しても治らないような状態へとしたのですよ! それでもウォンを庇うのですか?」と。


 アイカはプラウムから更に一喝をされたらしいけれど。


「そ、それでもエリエ頼むよ……。これ以上わらわの前で死人を出さないでくれお願いだ……」


 それでもアイカはウォンの命乞いをしたらしいから。


 姉思いのエリエ──。


 そう、少しずつだが、ウォンへの戦意が薄れてきているエリエに対して──。


「エリエ姉さま! この集落の男王を平然と殺し、自身が覇王になるのだと。平然と宣言できるような、野心家のウォンは。このまま生かし続けても百害あって一利なしですから殺した方がいいです! だからエリエ姉さま、直ぐにウォンを殺してください!」


 プラウムはウォンに対して憎悪、殺意を込め、エリエに嘆願したみたいだから。


 戦意が薄れてきているエリエではあったみたいだけれど。


「ああ、プラウムの言う通りだ! この男をこのまま生かしておけば、長やこの集落に害を……災いを起こす厄災の原因になる事は間違えない……」


 あいつもプラウム、サラ、ウルハ……。


 その他の奥さま達の、自身の肩を落とし、涙を流す様子を凝視して──。


 自身との血の繋がりがあろうとも、ウォンを冥府へと送る決意をする。


「ウルハ、悪いんだが。お前が持っている大刀を私に貸してくれるか?」


 だからエリエはウルハが、自身の仲間に持ってこさせた武器──。


 そう、僕の仇をとるために用意をした大刀を、エリエに泣きながら投げ渡したらしい。



 ◇◇◇







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