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僕が理不尽召喚された場所は密林のジャングルで。嫁はオークの酋長でしたが。武も魔も無い僕だからNTRされちゃったけれど、挫けずに頑張ります!  作者: かず斉入道


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第25話 内戦(2)

「うわぁ、あああっ!」


「きゃぁ、あああっ!」


「ぎゃぁ、あああっ!」


「クソがぁっ!」


「ぶっ殺してやる!」


「死ぬのはお前等だぁっ! ウルハ!」


「チッ! 負けるかよ! うちらがあんた等に!」と。


 ウルハは自分に殴り、蹴り掛かってくる男達を避け、交わし、防御しながら。


 自身の拳、蹴りを入れつつ、悪態をついていたと思う?


 相変わらず、情けなく、地面を枕に横たわり、泣いている僕の耳へと。


 やたらとあいつの威勢のある声が多々聞こえてきたと思う?


 しかしだ!


 最初は有利にことを進め、僕を虐めてきた男達を追い詰めていたウルハ達なのだが。


 あいつら!


 そう、僕を虐めてきた男達が悪いのに。


 男達の救援要請を受けた男達……。


 あの集落の男達のほとんどが、戦場へと集った訳だから多勢に無勢だよ。


 あの集落の男達は、他種族の上に、魔法も使用できない。


 武力、力もなく、チート的な魔法アイテムを使用して奇跡を起こすこともできない。


 まあ、情けない男の僕が沢山の妻を所持しているのが、気に食わなかったのだと思うよ。


 アイカの奴が僕を虐めることを黙認したぐらいだったから。


 最初はことを有利に運び、戦勝間違いないと言った様子のウルハ達だった。


 でも救援の多さにね。


 先ほどまでは男達の絶叫が目立っていたのにさ。


「きゃぁ、あああっ!」


「やん!」


「痛い!」


「ツぅ……」


 今度は女性達の悲痛な声、絶叫の方が目立ち始めだすのだが。


 あの時の僕は、本当に情けなく弱い者だから。


 それでも無視……。


 僕は立ち上がることもしないで、地面を枕に泣いていた。


 まあ、そんな中にね。


「あんた達! 何をしているの!」


「やめなさい~。みんな~」


 ウルハ達と集落の男達の大半が争い! 戦! 戦場になり。


 物々しい様子、殺伐とした様子へとなっている訳だから。


 騒動の噂話を耳にしたサラとプラウムの二人が慌てて駆けつけ──。


 二組に争いをやめるようにと。


 泣いている僕やアイカの代わりに指示をだし、諫めた。


 でもさ、あの時の刹那な状態を、サラとプラウムが下知をだしたぐらいでは収まる訳がないから。


「はぁ~! 何が、うちらに喧嘩を辞めれだってぇ、プラウムとサラ!」


「プラウムやサラ、あんた等も健ちゃんの悲惨な様子を見てみろよ!」


「あんな、酷く、惨い容姿でいる、家のひとを見ても。あんた等姉妹は私等に、こいつらをぶっ殺すのを辞めろと言うのかい?」


 僕の男王としての威厳を、力づくで、取り戻そうとしてくれている奥さま達は。


 自分達の荒々しい行為を止め、諫めるサラとプラウムに対して不満を漏らした。


 だからプラウムとサラの二人は、みんなの声を聴き──直ぐに僕へと視線を変えた。


「きゃ~! どうしたの、あなた~、その姿は~?」


「健ちゃんが何故、裸なの?」


 僕の本当に情けない姿を凝視して──。


 僕の正式な妻四人の内の二人から絶叫染みた台詞と動揺を隠せない台詞が放たれ、漏れた。


 そして僕の耳へと聞こえた。


 そう、僕は、一番見られたくない女性(ひと)達に自分……。


 夫の情けない様子を見せ、披露してしまった。


 だからもう僕には夫、男王としての威厳など、少しも無い状態だから。


 僕の口からは自然と。


「うわぁ~、ん。うわぁ~、ん。ごめんなさい。ごめんなさい……。全部僕がぁっ! 情けない僕が悪いんです……。だから許してください。おねがいします……」


 僕は全然悪くはないのにさ、プラウムとサラに何故か、涙を流しつつ、謝罪をした記憶がある。



 ◇◇◇



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