第23話 彼女達は耐え忍べなくなった
「うぅ、ううう……。もう、僕はこんなところで暮らしたくないよ。日本に帰りたい……。帰りたいよ……」
地面を枕にしながら横たわり、涙。
裸体で震え、嗚咽を漏らし不満を漏らす僕をウルハさんは見て確認をすれば憤怒!
見下ろしていた自身の顔を上げ。
今度は僕を取り囲んでいた男達。
そう、僕を今まで必要以上に虐めてきた奴等──。
そう、何名かはウルハさんやヤンキーのお姉さま達に背後から殴る、蹴る、をされ。
「うぅ、ううう……」
「ッ……」
「痛い……」
「いてぇ、ててぇ……」
まあ、こんな感じでさ、僕のように地面を枕に呻っている男達を含め。
最後にはとうとう同じ異性である僕を性的対象にして、他人に話すことができないようなこと。
僕の心の中に、一生残る傷を残した奴らをウルハさんや、その他のヤンキーのお姉さま達は多分?
憎悪のある目で睨んでいたのだと思う?
あの時の僕自身も、彼女等に自分の情けない姿を見られていた訳だから恥ずかしい。
だからあの時の僕は、自身の瞼を閉じて、彼女達と目を合わせないようにしつつ嗚咽を漏らしていたからよくはわからない。
でもウルハさんやヤンキーのお姉さま達の怒り。
そうウルハやその他の僕の妻達も、自分達の夫が酷い目に遭っていた姿を見て確認した訳だから。
あいつ等の怒りが、あれぐらいのこと。
最初に僕を取り囲む男達の円陣を壊すために、あいつ等が入れた拳や蹴りの打撃ぐらいでは。
ウルハ達の怒りは収まる訳ではなく。
「あんた等、男だろうに。家のひとに何をしたのさ?」
ウルハが憎悪を込めた低い声で男達へと問えば。
「姉さんの言う通りだよ!」
「あんた等男だろうに?」
「家のひとに変な事をしやがったね! あんた等は!」
「絶対に許さない!」
「あんた等、皆殺しだ!」
「ぶっ殺してやるからね!」
ウルハの問いかけに対して、男達の返事が返る前に。
その他の奥さま達が男達へと罵声を吐き、終えれば。
ドン!
ガン!
ドコッ!
バシッ! と。
あいつ等は僕をおもちゃにされたことで、耐え忍べなくなくり、男達へと襲いかかる。
「うわぁ、あああ!」
「ぎゃぁ、あああ!」
「痛い!」
「いてぇっ!」
また僕を虐め、おもちゃにしていた男達の悲痛な叫びが放たれた。
でもあいつらの怒りは収まらないから手や足──。
そう、男達への殴る! 蹴る! の、荒々しい行為は収まらない。
「お前等-! いい加減にしろよー!」
「よくもやったなぁっ!」
「おい! 皆! 俺達もやり返すぞ!」
「「「おおっ!」」」
男達からも威勢のある声が上がった。
だから僕の奥さま達と。
僕を虐めてきた男達との間に争い、戦争が。
あの時に始まってしまった。
◇◇◇




