第258話 先鋒にて激突! (17)
何処かの、どうしようもない阿保主人みたいな事を呑気に言いだす者がでるから。
「あんた等~! そんな、気の抜けたよう事を言っていると死んで知らないよ~」と。
エルムが腕を組み、ケラケラと笑いながら諫めるように告げると。
「本当だよ。本当」
「姉さんの言う通りだ」
「あんた等、うちのひとみたいなこと言っていると。あのひとみたいに何度も死ぬようになっても知らないからね」と。
その他に有頂天……。
遠征気分で、気が抜けている身内衆へと皆が一喝! 叱咤激励を行い。
終わりを私は確認したから。
「じゃ、皆~! 出発だぁ! 我に続けぇえええっ!」
私がミュイに跨り、騎乗──!
凛と勇んで告げ、吠えると。
「「「「「うぉおおおっ!」」」」」
「「「「「あいよ~!」」」」」
と、皆の気合の入れる呻り声や。
気合が入った声が、咆哮が放たれれば。
「皆行くぞぉおおおっ!」
「行くよ~! 皆ぁ~!」と。
ウォンとエルムの、皆への前進──!
私の後に続けの指示と共に。
我が軍先鋒隊は!
敵が陣立てをし、弓を弾いて待つ、敵陣営へと突撃を決行する。
◇◇◇




