第223話 僕のヒロイン様は? (4)
「シルフィー、お前? 異世界召喚もできるけれど。他の異世界や空間への転移魔法も使用できるのか?」
僕は呻りながら尋ね。
「母さんが抱いている子は、もしかしてお前が産んだ。僕の子か?」と。
僕は、今度は吠えるようにシルフィーへと尋ねる。
「えぇ、そうよ。わらわが産んだあなたの子供……。お父さまとお母さまに、あなたのことで謝罪をして。あなたの代わりに渡してきたは……。するとね、お父さまとお母さまは、あなたとは違って、わらわのことを覚えてくれていたから。孫ができたと喜んで受け取ってくれた。あなたの代わりに大事に育てるって言ってくれたの。だからわらわは、お父さまとお母さまに老後は心配しないでくださいと告げておいたの。あなたの嫁であるわらわが、子供と一緒にお世話をするからと言っておいた。だからお父さまとお母さまは凄く喜んでくれたし。あなたに、自分達のことは心配しなくていいから。自分の夢を叶えなさいと言っていたわ、あなた……。ふっ、ふふふ」と。
シルフィーは最後に僕へと妖艶な笑みを浮かべつつ。
僕に両親公認の妻であり、子もいると告げてきたから。




