第204話 敵? (4)
僕はフェインだけではなく。
僕の周りに集う将軍達を見渡すように告げると。
「う~ん、健太の言う通りで。それはあるかも?」
「ああ、確かにセキさんの言う通りだ。カイジさんの事を余り良い顔をしていない領主も多々いたからな」
「うん、確かに」と。
セキさんの声に続くように周りから声があがれば。
「カイジさんが勝手に集落を襲い。領地を広げ。自身の民に加えていくのを良いと思わない領主も沢山いたからな」
ヤマが苦笑いを浮かべつつ呟けば。
「でも俺達のような亜人の集落ならば問題はないのでは?」
ジゴが首を傾げるから。
「僕のような人種の集落もカイジさんは襲っては、次から次へと接収していたから。カイジさんに対して不満を募らせていた領主も多々いたと思う?」
僕が腕を組みつつ説明をすれば。
「う~ん、確かに」
「健太の言う通りだ」
「流石、若」
「やはり、領主は凄い」と。
僕のことを大袈裟に褒め称えてくれるから。
僕なんかよりも。フェインが大変に嬉しそうな顔をしながら僕のことを見詰め、また甘えてくる。




