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第201話 敵? (1)
「あなた?」
「健太、どうかしたの?」
自身の腕を組み、考える人になりつつ。
僕なりに色々と思案、推理……。
カイジさんの死が余りにも不可解であり。
不審だらけの死──。
そう、敵の姿も無いのに銅鑼の音や沢山の敵兵の怒声! 喧騒!
それも百や二百じゃない千以上の敵兵の数による怒声を聞いた!
そしてちゃんと見えない敵ながらも。
敵兵からの弓矢、強力な魔砲弾による攻撃もあり、カイジさん以外の仲間達の死も確認したと。
敗走してきた仲間達が僕へと、敵の伏兵に遭ったと教えてくれた。
だから僕はカイジさんの謎の死を解くために。
自身の脳内で呻りながら思案をしていたのだが。
ルイジさんとフェイン二人は。
そんな僕の顔を見て、首を傾げるから。
「……ん? ああ、何でもないよ。二人とも。僕は大丈夫だから」と。
にへらと笑いつつ告げると。
「二人とも今直ぐ、怪我人を連れて城郭内へと戻っておねがいだから」




