第161話 やはりこの世界は可笑しい(8)
そして先ほどの部屋──。
カイジさんが深夜遅くまでハッスル! マッスル! している部屋の近くまできたところで僕の耳へと。
先ほどまでのカイジさんと御妃さまの内の誰かの、荒々しい嬌声が聞こえない、止んでいるから。
(あれ、カイジさん達終わったんだ?)と。
僕は思いつつ、「はぁ~」と大きく口を開けながら。
夜空を見つつ大欠伸──。
そして正面を見ると。
カイジさんの部屋からフェインが乱れた服装……。裸体に近い姿でソォ~と出てきた。
そして僕と目が合い。
二人は同時に「「あっ!」」と驚嘆を漏らすと。
僕はどうしてよいかわからない?
だから僕は困惑、動揺をしながら。
慌ててフェインから顔を背け。
その場から足早に部屋へと逃げ帰ったのだ。
そして自身の床で丸まりながら嗚咽を漏らした記憶がある。
そう、僕が最初にフェインのことを見て、カイジさんの正室、御妃さまと勘違いした通りだよ。
フェインはカイジさんの娘だけれど。
彼の一番のお気に入りの女と言うか?
妃なのだよ。




