第159話 やはりこの世界は可笑しい(6)
でも、先ほど僕が説明をした毒矢や腕や足を切り落とされ出血死等は。
流石にフェインも僕のことを神さまに祈りながら。
僕の蘇生──目覚めを願うほど心傷を負ったらしいけれど。
それでも僕に神さまからの奇跡が起きて生き返るの。
だから領地の人達は、僕を神さまのように奉り、崇拝してくれるから。
領主のカイジさんや御后さま達は大変に喜んでくれるから。
フェインは更に僕に夢中になってくれる。
「私、健太のことが本当に好き! 大好き! 健太も私のことが好きよね?」と。
僕にキスをしつつ。
その他にも優艶に愛し、労り、尽くしてくれながらフェインは囁いてくれるから。
僕もフェインの愛に答え、彼女を労りながら。
「うん」と頷き。
「僕もフェインのことを愛している。愛しているよ……。君を誰にも渡さない。フェインは僕のものだ。愛しているよ」と。
何処かで聞き覚えのあるような台詞を僕はフェインに告げる。
だからフェインも僕の愛に応えてくれるから。
自身の身体をクネクネと魅惑的に動かしながら。
「健太~。私~。嬉しい~。嬉しいわ~。あん、あぁ~」と。
やはり何処かで聞き覚えのある甘く、熱い吐息を漏らしつつフェインは。
「私は~。健太の物~。健太だけの物だからね~」と。
彼女は嬌声交じりの声で、僕の愛に応えてくれる。




