第112話 期待! (2)
でも、こんな時、こんな場面?
主人公達が絶対絶命のピンチの場面等は。
シネマやアニメ、マンガ、ラノベ等では。
必ずと言ってよいほど、仲間が救援にきてくれる。
「う~ん」と呻り。
「はぁ~」と、嘆息を漏らす僕だけれど。
僕の場合は、誰も助けにきてくれないかな?
多分?
まあ、自分自身が蒔いた種──。
アイカが泣きながら許しを乞うのを振り切って飛び出た! 逃げた!
まあ、僕だからね、自分自身で何とかしないといけないとはわかるけれど。
もう僕の許容範囲を完全に越えてしまっているから仕方がない。
だから僕自身も諦めないといけない。
そう、わかってはいるけれど。
僕はやはり、僕さまを助け、救出をする正義の味方を期待してしまう。
そう、先ほど僕に何度も泣きながらウォンとの浮気を許して欲しい。
『もう二度としないから、あなた。許して! お願いよ!』と。
夫である僕へと泣きながら嘆願をしてきたアイカが。
やはり僕のことが心配になり、更に謝罪と嘆願をしたいからと。
アイツが探しにきてくれるのを。
僕はついついと期待してしまう。
だからアイカ、助けてよ!
それか? アイカがまだ神殿に帰宅をしていないのならば。
エリエかプラウム、サラでもいいから。
僕のことが心配になり、慌てて探しにきて──。
そして助けて! お願いだ!
◇◇◇




