第105話 家出(3)
だから僕は、自身が走るのを辞め、歩きに変え、ゆっくりと。
そう、僕自身が辺りを見渡し、確認をしてみれば。
「…………」
ここは何処なのだろうか? と。
僕はふと我に返ってしまう場所にいる
◇◇◇
「う~ん」と呻り声を漏らしつつ。
僕は辺りを見渡し、確認した。
でも周りは青々と茂った熱帯雨林のジャングルで、何処見ても同じ景色にしか見えない。
だから僕は(不味いな)、(さてどうするかな?)と、思ってしまう。
まあ、僕自身、取り敢えずアイカの集落には意地でも帰還をする気がない。
だから僕は開けた道を探し、大きな町へと出て。
そこから新たな人生を僕は、一からやり直し始め、生活を始めようとは思っている。
でも僕が今居る現在地が全く特定できないでいる。
まあ、今は午後だから。
僕は日の傾きと影の差す位置を何度も確認しつつ。
こっちに陽が傾き掛け、影が出ているから西かな?
う~ん、じゃ?
こちらが東で。
こちらが北でこっちが南かな?
う~ん、ならば?
南に向けて歩いてみるか?
南に向かえば、海や港がないかな?
そして大きな国や町がないか?
僕そんなことを安易に考えながら。
今度は歩きで前進した。




