第13話 アイカさんを起こします! (2)
「それに健太~~~! お前は~~~!? この領地の長の入り婿の分際で~~~! 我が一族の者達~~~! わらわの身内~~~! そう、わらわの姉や兄~~~! 妹に弟~~~! 叔父上に叔父上~~~! 従兄妹にはとこをこの神殿で奴隷のように扱えと言っているのか~~~! 健太は~~~!?」
僕はあの日、アイカさんに怒声を吐かれ、諫められたのだ。
だからそれ以降は神殿の家事は入り婿……。主夫である僕の仕事だと割り切ることにした。
だってこの集落に住む者達は、僕達日本の田舎にいけばよくある光景で、近所の人達が全部親戚だと言うことがわかったから。
みんなと同じ血を含まない僕は肩身が狭いので、それ以降は言っていないよ。どうせ僕はお飾り王さまみたいだから、大人しく主夫業に勤しむことにしたから。僕は毎朝──旭日が昇ると同時に起きることに決め!
僕自身は、自分が日本人だと言うことを忘れないから、アイカさんが『スヤスヤ』と寝息を立て、気持ちよく寝ていようが当てつけ……。
そう目覚まし代わりに国家──! 《《君が代》》を美しくうたうのだが、僕のお妃さまはこの通りで、優艶な吐息……。仕草……。様子で寝ていて一向に起きようとしないから。
僕はアイカさんの緑色した柔らかい肌に両手を優しく、じゃない! 強く当て、押して──!
「アイカさん!」、「アイカさん~!」、「起きて!」、「起きてよ~!」
と、お妃さまの身体を強く揺すりながら起こすのだった。
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