表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生龍は人と暮らす  作者: くらいさおら
第二章 セルニアン辺境伯領
27/98

27.セルニアの町

 ミッケルが王都へと戻ったあとのセルニアに、龍平たちは滞在していた。

 ケイリーは領主館にそのまま残り、アミアと甘い毎日を過ごしている。


 一方、龍平はレフィを伴って、そこそこの宿を取っていた。

 やはり、庶民育ちとしては、貴族の屋敷では肩が凝って仕方がない。


 幸い、レフィにとっても宿暮らしは新鮮らしく、今のところこのグレードでも嫌な顔をされることもない。

 幻霧の森からセルニアまでの道中で、安宿に泊まった経験が生きているのだろう。


 そして、もうひとつ、宿暮らしに変えた大きな理由があった。

 ラーニーたちの相手に、さすがに疲れていたことも、宿へ移った原因だ。


 ラーニーやヨークはたいそうご不満のご様子だったが、何とか振り切っていた。

 決して彼女たちがわがままばかりの、悪い子だということはない。


 だが、のべつまくなしにつきまとわれ、食事も一緒、沐浴も一緒では息が詰まる。

 そして、文字通り羽を伸ばして寝られない夜が続いては、いくら龍でも堪えるようだった。



 ミッケルが戻るまでの宿代は、先払いで済ませてある。

 もちろん、ワーズパイトが貯め込んでいた魔石や宝石を、ミッケルがバーラムを通して現金化した資金だ。


 請求予定の賠償金から先払いでもいいとは言われたが、さすがにそれは憚られる。

 万が一、金銭でもらえないとなれば、借金持ちに転落してしまうからだ。


 一泊二食付きで、ガルジオン銀貨一枚。

 現代日本の感覚ならば、宿のグレードからすると一万円相当だが、貨幣価値や物価を考えれば一〇〇〇円程度にも換算できる。


 安い方の感覚でいると、思わぬ散財をしそうで怖い。

 とりあえずは、現代日本に換算して考えることに、龍平は決めていた。



 この町に来て以来、特に警戒することなく市街をぶらついているが、レフィが恐れられることはほとんどない。

 もちろん、治安は現代日本とは比べものにならないため、スリや物取りと言った犯罪に巻き込まれないようにとの警戒はしている。


 おそらく、セルニア到着時の先触れで、レフィの安全を宣言していたことが効いている。

 そして、バーラムからの通達もあったのだろう。


 しかし、なによりも効果的だったことは、既に龍が伝承の一部でしかないことだった。

 現実に被害を受けたことがある幻獣や魔獣と違い、龍を実際に見た人間も被害を受けた人間も皆無だ。


 そして、レフィのサイズが小さいことも、大きな要因だった。

 少し大きめのトカゲ。それくらいにしか思われていない。


 これならば、たまに町で暴れる酔っぱらった獣人族のウェアリザートの方が、よほど危険だと思われている。

 ましてや、毒の沼地に生息するヒドラや、火まで吐くパイルヒドラと比べるなど、それをした方がたしなめられるくらいだった。


 もちろん、レフィが自重していることが、最も大きな要因だ。

 ときおり町中で見せる龍平との取っ組み合いでも、せいぜい服が焦げる程度のブレスで抑えていた。




「何度でも言ってやる! この、食い意地トカゲ野郎っ! トカゲっ! トカゲっ! トカゲぇぇぇっ! ひ・げ・き・のぉっ! トカゲ姫ぇぇぇっ!」


――きぃぃぃぃぃっ! 今度こそ消し炭にしてやるぅぅぅっ! 燃えてなくなれぇぇぇっ!――


 町の中心にある広場に、今日も元気なふたりの罵声と鳴き声が響く。

 もちろん、レフィの念話が他人に聞こえることはなく、ただアギャアギャと鳴きわめいているように聞こえるだけだ。



 周囲には、いつものように人だかりができていた。

 毎度お馴染みの光景に、飲み物片手に見物に興じる者まででる始末だった。


「お、またやってるな」


「今日は何がきっかけだい?」


「いつもと同じ。ドラゴンが兄ちゃんの食い物かっさらったみてぇだよ」


「毎度毎度よく、飽きねぇな、あいつらは。よし、俺はドラゴンに銅貨五枚だ」


「なら巡回士介入で引き分けに銅貨一〇枚」


「大穴で兄ちゃんに銅貨八枚」


 レフィの尻尾が龍平に向かって鋭く振られる。

 それを掴んだ龍平が、レフィを振り回してから地面に叩きつけた。


「お、今日は兄ちゃん優勢か、珍しい」


「いや、見たろ? ドラゴンが風の魔法でぶつけられる前に衝撃を殺してる。まだまだだな、兄ちゃん」


 レフィの尻尾が龍平の手から抜け落ちる。

 直後、態勢を直したレフィが両脚をそろえてドロップキックをかまし、龍平を吹き飛ばした。


 そのまま宙で一回転したレフィが、仰向けに転がった龍平に尻尾を打ち下ろす。

 龍平はとっさにガードするが、尻尾の乱打に反撃の糸口がつかめない。


 有効打が連続し、龍平のガードが緩んだ隙に、レフィの尻尾が首に絡みついた。

 龍平もレフィを捕まえ、鼻を塞いでマズルを握りしめる。


「おーい、そろそろ止めてやれ~。兄ちゃん顔真っ蒼だぞ」


「やべぇっ! ドラゴンが泡吹いてるっ! そこまでっ! そこまでぇぇぇっ!」


 数人の男が駆け寄り、プルプル震えながら互いに掴み絞め合うレフィと龍平を引き剥がす。

 この日は巡回士の介入を待つまでもなく、引き分けだった。




「おや、レフィちゃん、お帰り。リューヘーさんは?」


 宿の女将がひとりで戻ったレフィに聞いた。

 もちろん、レフィが人間の言語を喋れずとも、言葉は理解していると知ってのことだ。


 レフィが肩をすくめ、外を指さすのを見て、女将はすべてを理解した。

 毎日とは言わないが、二人の喧嘩はしょっちゅうだ。


 ふたりとも井戸で水を浴びてから入ってくるが、着衣がない分レフィのほうが早い。

 ふたりとも楽しそうねと思いながら、女将は従業員に龍平の手当を仕度させた。



 部屋に戻ったレフィは、ベッドに転がって龍平が戻ってくるのを待っていた。

 そして、今日の喧嘩を思い出す。


 間違いなく、龍平は肉体強化の魔法をモノにしつつある。

 今日も無意識のうちに発動させていた。


 強引に力任せで腕や脚の関節を決めることは、セリスでも難しいだろう。

 力技だけで、ほとんどのサブミッションを、防ぐことができるようになっている。


 もちろん、完全に極まってしまえば、力だけで返せるものではない。

 セリスほどの技を持つ者であれば、龍平の力を利用して極めてしまう。


 だが、実戦でサブミッションを狙ってくる者は、ほとんどいない。

 基本的には剣や槍、殴る蹴るが中心だ。


 レフィもセリスも、龍平を戦場に出す気などかけらもない。

 そんなことのために、鍛練を積ませているわけでは、決してなかった。



 ではなぜ、サブミッションを鍛錬に取り入れているか。

 それは、町中での諍いで相手を無力化して取り押さえるためだ。


 当然、剣もサブミッション同様、自衛手段でしかない。

 弓は旅の途中で食料に困らないためだ。


 その技を効果的にするためにも、肉体強化の魔法を、意識してピンポイントで使えるようになってほしい。

 今のままでは、無意識に魔法を使い続け、気づいたらガス欠になってしまう。


 それではいざというとき、命取りになりかねない。。

 喧嘩という名の実戦式鍛錬は、そろそろ次の段階に入ろうとしていた。




「失礼、クマノ様はいらっしゃいますか?」


 ある日の夕方、ネイピア卿ケイリーの家臣、デイヴが宿を訪れた。

 バーラムの屋敷を辞してから、ずいぶんと久し振りに会う気がする。


「ご無沙汰ですね、デイヴさん。どうされました? 夕食でもご一緒しますか?」


 宿の従業員に案内されてきたデイヴを室内に招き入れ、龍平はお茶の用意を依頼した。

 デイヴはレフィに一礼すると、勧められた椅子に腰を下ろす。


「ありがとうございやす。ですが、今日は遠慮いたしやす。このあともつかいがありやすんで」


 デイヴは残念そうに断り、そして言葉を続ける。


「今日は、遠乗りのお誘いに来やした。一〇日後にご領主とアミア様が遠乗りに行かれるのですが、クマノ様とレフィ様もぜひにと」


 馬に蹴られたくないと、龍平はとっさに思ったが、敢えて口に出さずにいた。

 それはともかく、馬に乗ったことなどない龍平には、少々困ったお誘いだった。


「お誘いはありがたいのですが、俺は乗馬の経験がないんですよ。今からで覚えられるようなことじゃないし。今回は申し訳ないのですが……」


 うん、いい理由だ。

 これでふたりの邪魔をすることもない。


――お誘い、ありがたく。リューヘー、乗せてあげましょうか?――


 そこへすべてをぶち壊す回答が割り込んできた。

 なぜだか、瞳をキラキラさせたレフィが、ノリノリになっている。


「ちょっと、待った。いくらなんでも、そりゃ無理だよ。馬にすら乗ったことないのに、どうやってドラゴンに乗れと?」


 レフィが人を乗せるなんて、非常事態に限ってのことだと思っていた龍平が、慌てて止めに入る。

 いくら元とはいえ、公爵家令嬢に轡をかませるなど、さすがに気が引けた。


――いつか訓練しておかないととは思ってたのよ。いざというとき、振り落としたら大変でしょう? いい機会だら練習しなさい。馬みたいに走らないで飛ぶから、お尻が痛くなるとはないわ。きっと、だけど――


 そう言われてみれば、たしかにそうだ。

 万が一、龍平を害するような危険が迫った際には、レフィが乗せて脱出するとセリスに約束していた。


 幸い、そのような機会がないまま現在に至るが、今後の安全が保障されたわけではない。

 レフィに乗る訓練は、しておいて損はなかった。


「分かったよ。じゃあ、ありがたく、お邪魔します。で、最後のきっとってなんだよ、不吉だな」


 こうなっては逃げられないと覚悟した龍平が、デイヴに頭を下げる。

 だが、デイヴは訝しげな表情になっていた。


「レフィ様、お言葉ではありやすが、そのお身体でクマノ様をお乗せするのは……」


 デイヴの心配も、もっともなことだ。

 今の状態で、レフィの身の丈は龍平の三分の一もない。


 いくら喧嘩でいい勝負をするとはいえ、乗せるのは無理だろう。

 当たり前すぎる疑問で、デイヴの頭は占められていた。


――デイヴさん、どうかご心配なく。ほら――


「ひいっ!」


 レフィの身体が、身の丈二メートル、およそ四倍に膨れ上がった。

 同時に、予想すらしていなかったデイヴの喉から、小さな悲鳴が漏れた。


「し、失礼しやした。ま、ま、まさか、そ、そうなるとは、思いもしやせんでした」


 改めて見ると、レフィの容姿はかなり恐ろしい。

 小さければまだかわいげもあったが、今となっては食い殺されそうな雰囲気も漂わせていた。


――あ……。申し訳なかったわ、デイヴさん。決して人間を食べたりとかは、しないから――


 少ししょげたような念話が、レフィから飛ぶ。

 判ってはいたが、面と向かって怖がられると、やはりヘコむものがあった。


「……」


 龍平は自分より頭ふたつも大きくなったレフィを見て、言葉を失っている。

 レフィはそんな龍平を見て、寂しい思いに捕らわれていた。


「……。かっけぇ……。いいよ、レフィっ! 最高だよっ! よっしゃぁっ! みなぎってきたぁっ!」


 やっぱり男の子だ。

 幻獣というリアルがない世界で育った龍平にとって、龍騎士やドラコンライダーは憧れだった。


――リューヘー? どうしたの、はしゃいじゃって? 私の姿、怖くないのね?――


 レフィの瞳が喜色に染まる。

 この姿に転生したとき、ティラン本来の姿にはかなりの躊躇いがあった。


 深紅の鱗に覆われた巨龍の姿を見て、恐怖心を抱かない生物などいないと思っていた。

 つり上がった目に、大きく裂けたような口。そしてそこから覗く鋭い牙。


 龍平にも、その躊躇いからまだ見せていなかった。

 今勢い余って見せてしまったが、その瞬間は後悔が先に立っていた。


 デイヴの反応はなんらおかしくないどころか、当たり前のことだ。

 最初からチビ龍の姿で受け入れられていたため、本来の姿が与える威圧感をすっかり忘れていたのだった。


「心配すんな、レフィ。さっいこぉぉぉに、かっけぇよっ! さあ、行くぞ。すぐ、行くぞ。轡とか必要なもの、さっさと買いに行こう! 早速乗せてくれっ!」


 はしゃぎまくった龍平が、レフィの背中に飛び乗った。

 レフィの首に掴まり、まるでおぶわれているようだ。


――いいわよっ! いきましょう! デイヴさん、案内よろしくて?――


 龍平の態度が嬉しかったのか、レフィはそのままドアに向かった。

 そして、勢いよくドアを開ける。


 もしかしたら、レフィの目から嬉し涙が溢れていたかもしれない。

 そのまま勢いを殺すことなく、レフィは身を屈めてドアをくぐる。


「ごべっ!」


 ドア枠上部に顔面を強打した龍平が、転げ落ちた。

 デイヴは、どうしていいか分からず、その場に立ち尽くしていた。




「レフィ様、とりあえず、買い物は明日にしやしょう。それから、お店では予告してからにしてくだせえ。ありゃぁ、ちょいとばかし心の臓に悪ぃ。下手すりゃぁ、町中が大騒ぎになりやす」


 龍平が意識を取り戻してから、デイヴがレフィを止めた。

 レフィの気持ちは分かるが、宿からあの大きさで出歩いてはパニック間違いなしだった。


 そして、もう日暮れ時だ。

 ほとんどの道具屋は、もう店じまいの時間だった。


――申し訳なかったわ、デイヴさん。私としたことが、少しはしゃぎすぎたようね。買い物は明日改めて、ということで。宿で教えていただいてから、私たちで行ってくるわ――


 落ち着きを取り戻したレフィは、身体をチビ龍サイズに戻していた。

 そして、いろいろと迷惑をかけたデイヴに、深々と頭を下げる。


「そうしていただけると、助かりやす。明日、あっしはご一緒できやせんので、宿に教わるだけじゃなく、案内を頼んだ方が得策かと」


 帰り支度を整えながら、デイヴはレフィにアドバイスを送る。

 レフィの安全を証明するには、龍平だけでなく第三者がいた方がいい。


「ありがとうございます、デイヴさん。そうするようにしますよ。レフィが怖がられるのは、俺も望んじゃいませんから」


 冷静に考えれば、これまでが奇跡のようなものだった。

 本来、幻獣とはごく一部の例外を除き、人間とは相容れない存在だ。


 それがたまたま、町の有力者との縁でなあなあになっていただけだ。

 レフィのことを考えるのであれば、もっと慎重に事を運ばなければならないはずだった。


「あと、ひとつ、老婆心ながら、申し上げやす。バーラム様でもご領主でも構いやせん。保証人をお願いして、冒険者ギルドに登録なさいやし」


 龍平のテンションが上がった。

 セリスとレフィから世知辛い話ばかり聞かされていたが、はやり冒険者ギルドという言葉にはロマンを感じてしまう。


「それは、登録しておかないと仕事を受けられないとか、魔獣退治に行けないとか、不都合があるんですか?」


 さっきのレフィみたいに、瞳をキラキラさせた龍平が尋ねた。

 気色悪いよ。


「いえ、たいした不都合はありゃしませんが、レフィ様がまかり間違って町の外で襲われねぇとも限りやせん。あらかじめ、クマノ様の幻獣だと周知しておいた方が安全かと」


 極めて現実的な話だった。

 たしかに、野外でレフィと鉢合わせしたら、デイヴ自身が勘違いをしていたことでもある。


 あのときは、無事に済んだからいいが、もし、龍平が怪我でもさせられたら大変なことになる。

 レフィが暴れて、その冒険者が殺されただけなら、まだマシだ。


 領主の賓客に手を出したなど、ギルドの存亡に関わる事態になる。

 ギルドそのものが潰されるようなことはないにせよ、ここでの立場は最悪なものになるだろう。


 セルニアン領は冒険者たちにとって、身入りのいい稼ぎ場だ。

 それを締め出されでもしたら、信用問題だ。


 幻獣や魔獣の討伐は、極論すれば領主の軍があれば充分だ。

 それを軍の負担軽減や、幻獣や魔獣から採取される素材による経済効果、そして失業対策をかねて冒険者に任せているだけだ。


 ギルドを締め出したところで、軍の負担と失業者が一時的に増えるくらいで済んでしまう。

 失業者は、無理矢理にでも軍に吸収してしまえば、それでいい。


 冒険者がいなくなったことによる軍の人的負担も、それで解決だ。

 それよりも、統制の効かない冒険者などより、命令ひとつで動かせる方が、よほど扱いも楽だ。


 人員増による軍事費の負担や、経済的な損失は、軍から素材を払い下げれば済む。

 結局、ギルドがなくなったところで、困るのはそこの職員だけだった。


「ホント、世知辛ぇ……。分かりました。遠乗りの際に身分保証をケイリー様にお願いして、帰りにでも登録しに行ってきます」


 ラノベで見るような国家を牛耳る組織という幻想は、既にセリスとレフィによって打ち砕かれていた。

 今日、このとき、その打ち砕かれた破片まで、デイヴによって完膚なきまでに粉砕されてしまった。


 悄然とする龍平を、レフィが呆れかえった目で見ている。

 その光景に、デイヴは何かやらかしてしまったのかと、いたたまれない思いに囚われてしまった。


「あ、クマノ様、そういうことでしたら、明日までにご領主から一筆いただいてきやしょう。騎乗道具をそろえるついでにでも、行ってみてはいかがでしょうか」


 龍平が落ち込んだ理由が自分にあることを自覚したデイヴが、すまなそうに申し出る。

 龍平は、その気持ちはありがたかったが、落ち込んだ気分を盛り上げることはできなかった。


――いつまで落ち込んでるの、あなたは。前に説明したことじゃないのよ。何に幻想を抱いているかは知らないけど、他に楽しいこと見つけなさいな――


 デイヴが部屋を辞去したあとも、龍平は深い溜め息をついている。

 レフィが慰めてくれているのは理解していたが、それでも龍平の心はSSSランクに囚われていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ