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番外編 誕生と祝福
これは、とある男と神様の何気ない会話である。
「ねぇ、律」
「ん、何だ?」
「【誕生日】って何?」
「また、唐突にどうしたんだ?」
「さっき、テレビでその【誕生日】ってものを迎えた人間が、他の人間達に【お祝い】ってものをされていたから気になったんだよ」
「そういうことか」
『このショタ神様、【テレビ】っていう文明の利器に触れてから、すっかりその虜になっているなぁ』
「それで、誕生日って何?」
「誕生日っていうのは、人間がこの世に生を受けた日のことなんだ」
「へぇ〜、そうなんだ。じゃあ、律にも誕生日があるの?」
「もちろんあるぞ。って言っても、お祝いされるような歳でもねぇけどな」
「そうなんだ……でも、律が【誕生日】ってものを迎えたら、僕が【お祝い】ってものをしても良いよね?」
「えっ!? まっ、まぁ……別に構わないが」
『時の神様が自らお祝いしてくれるとは……一体、どんなお祝いをしてくれるのか楽しみだ!』
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