眠りの彼方へ
掲載日:2024/05/06
睡魔との戦いだった。
寝なければ、しかし、書かなければ、
気持ちが悶々としたままで終わるに違いないのだと、
眠りたい自分と眠りたくない自分の狭間にたっている。
少なくともこの物語を書くまでは眠ってはならないという使命感が彼を駆り立てた。
しかし、彼は瞼を閉じようとしてあくびをした。
すると、自然と体はまるで繭に閉じ籠るように抵抗をやめる。
各々の体が分離して独立したかの如く、
そして、ひとつの反乱がおきている、
それは人間という機能の業だ。
業によって、人の精神は乱れ、破滅へと向かってゆく。
刻々と刻々と眠りにつくのだった。




