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3mmの時間  作者: 新々
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「なんか、ミクみたいですね。同人誌の」

「うん、そう。ミクちゃん」

 そこでちょっと黙った後で、仁奈さんはこう続けた。

「好きな人に対して、他の誰かと仲良くして欲しくないなーとか、ひとり占めしたいなーとか、そんな風に考えるのって、すごく自然なことじゃないかなーって、わたしは思うのね。だから、瑠美ちゃんがそう考えるのも、全然おかしいことじゃないと思うよ」

「そうかもしれないですけど、でも」

「恥ずかしい? 変だなって思う?」


 私は何も答えなかった。

 頭をなでていた手が、ふっと止まる。


「んー、結局は自分がどうしたいかが一番なんじゃないかなー」

 ひとり言のように、でも語気を強めて仁奈さんがぽつりという。

「瑠美ちゃんは、どうしたい?」

 どうしたいもこうしたいも──。

 どうしたいんだろう?

「……わかんないです」

「そっか。じゃあ、どうして欲しい?」

「え?」

 仰向けに寝返った私に、仁奈さんは小首を傾げてもう一度訊いてきた。

 でも、今度ははっきり名前を挙げて。


「瑠美ちゃんは、桃花ちゃんにどうして欲しい?」


「どうしてって」

 その時、急に玄関が騒がしくなった。

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