45話 新たな日々
帝国勇者団のはぐれ者、コン。
そして先代勇者、アカツキの襲撃から、ふた月が過ぎた。
シエラの命が危なかったという事実を聞き、侯爵は大激怒。
正式に抗議すると言い、アウシューラ帝国とアルフス王国それぞれに書状を出した。
コンの遺体は帝都に回収。
アカツキは拘束され、事情聴取が同じく帝都にて行われている。
もともと舞夜たちを殺す気がなかったアカツキは「待つのじゃぁぁぁぁ!」と抵抗をしようとしたが、「いい加減にしないと殺すぞ?」とマジモノの殺気を孕んだアリーシャの声に、沈黙した。
それと、舞夜の目覚めた魔導士の力だが、このふた月、発動の練習をすることで無限の魔力供給や、魔素可視化による超近未来予知を完璧に使いこなしつつあった。
そうする中で、いくつかの事実が判明した。
まずは、その魔導士モードの発動時間に制限があること。
大体、発動から5分経つと瞳の色は元に戻り、視界や魔力供給も通常の状態に戻る。
そしてその後は、1日経たないと発動できないということだ。
そうこうするうちに、ふた月が経過。
時が経てば状況も変わる。
例えば……
「あんっ……。お兄さまったらぁ、そんなところにキスしたら、くすぐったいですのぉ」
舌ったらずながらも、色っぽい声が上がる。
声の主は、ピンクブロンドのゆるふわツインテール。
エメラルドグリーンの瞳に少しだけ長い耳を持った、ハーフエルフの美少女、シエラだ。
舞夜の膝に座り、腕の中で批難の言葉を口にする。
だが、そんな言葉とは裏腹に声色は実に嬉しそうだ。
襲撃の後、舞夜はとうとうシエラとも愛し合ってしまった。
シエラがもともと自分に好意を持っているのは、無論、舞夜も知っていた。
そんなシエラが、アカツキの凶刃から自分を守るため、身代わりになった。
そこまで想われては、舞夜も愛しくなってしまうというもの。
その日のうちに夜戦を仕掛けてきたシエラを拒むことなど、できるはずもなく、あえなく陥落するのだった。
年齢の問題も、この帝国において、女性が結婚できるのは12歳から。
シエラは成人前だが、本気で思い合っていれば、婚期を迎える前にお手つきしても、特に法に問われることはない。
舞夜とシエラの事実に気づいた侯爵は喜びのあまり、「ありがとうございます!」と叫びながら土下座をし、舞夜をドン引かせた。
そしてすぐに、舞夜を侯爵家に縁組しようとしたが、さすがにそれは待ってもらうのだった。
そんなわけで、舞夜たちの生活の場は、もともと使っていた借家。
シエラもよく泊まって……というより、ほとんど住み着いてしまっている。
「……シエラばっかりズルイ。ご主人様、私も」
そんな嫉妬の声を上げるのはリリアだ。
シルバーブロンドの長髪。
アメジストヴァイオレットの幻想的な瞳。
シエラ同様に幼い見た目をしたダークエルフの美少女。
ちなみに歳は12を越えているので、こちらも合法だ。
「ごめんよリリア。ところで、アリーシャはまだ……」
「……ん。気絶してる。あんなことすれば無理はない」
そして、リリアの姉。
エルフのアリーシャ。
舞夜の初めての相手にして、最愛。
輝くプラチナブロンドの長い髪に白磁の肌。
涼しげだが慈愛を感じさせるアイスブルーの瞳。
世界一と言っても過言ではないほどの美少女。
その上、胸はメロンだ。
そんなアリーシャだが、今はその美しい容姿からは想像もできないような、あられもない姿で眠って……否、気絶してしまっている。
口からはだらんと舌が垂れ、大股を開いた状態……台無しである。
「シエラはびっくりしてしまいましたの! アリーシャお姉さまったら、お兄さまに跨ったと思えば、まるで流星みたいに急降下されて……気絶して当然ですの」
「……ん。性感非行」
——もうイヤ、この子たち……。
3人の言動を見て舞夜はげんなり。
ヤック◯カルチャーすぎるというものだ。
「……それより、ご主人様ぁ……」
もう我慢の限界。
そんな表情と切なそうな声で、迫るリリア。
幼いくせに大人顔負けの淫靡な音を立てるキスを舞夜に押しつける。
そして、そのまま3人一緒に耽っていくのだった。
家にいるときは、皆で戯れる。
そうでないときは、クエストや迷宮で荒稼ぎ。
だが、これ以外にも、舞夜はこのふた月で勤しんでいることがある。
それは——
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