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その他短編たち

なろうの星

作者: 小さい星の住人
掲載日:2019/08/31

宇宙のまん中に立っていた。


そこでは自分の星をつくることができる。

だれでも自由に星をつくることができる。


わたしも星をつくった。

小さな星だった。


キラキラしていて、

ちょっぴりいびつで、

緑のようで青い、

小さな星だった。


わたしはこの星を育てることにした。

ひとりワクワクしていた。

ドキドキしていた。

大切に育てようと思った。


地面をならして、タネをまいた。

ひとつだけ、小さな芽がでた。

へんちょこりんな芽がでた。


3日たった。

星は小さいままだった。


1週間たった。

星は少しも大きくならなかった。


1ヶ月たった。

星はまだ小さいままだった。



ある日思った。


「誰かにこの星、見つけてほしいな」


みんなから見えるような、

大きな星になればいいと思った。

わたしはせっせと星をみがいた。

へんちょこりんな草を育てた。


星はまだまだ小さかった。

ぽつんと宇宙に浮いていた。


ある日、ひとりの人がたずねてきた。


「素敵な星をお持ちですね」


そう言って、星のかけらをひとつくれた。

とてもうれしかった。


少ししたらまた別の人がきて言った。


「がんばって育ててくださいね」


またひとつ、星のかけらをもらった。

とてもとてもうれしかった。


わたしは星のかけらを地面にうめた。

前よりもがんばってへんちょこりんな草を育てた。


わたしの星は、ほんのちょっぴり大きくなった。

わたしの星は、ほんのちょっぴりキラキラしだした。



ある日気づいた。


「みんなも見つけてもらいたい?」


この宇宙にはいろんな星があった。


人ひとりやっと立てる小さな星。

育ちはじめた中くらいの星。

小さい星が1000こ集まったよりも、大きな星。

それよりももっともっと大きな星。


見れば見るほど、たくさんの星があった。



少し先の星は、小さく強く光っていた。

たくさんのお客さんで、たのしそうな星だった。

そこに住む人は、笑顔でそれを迎えていた。

星は虹色に光っていた。


むこうの星は、すごく大きかった。

メラメラと、もえるように光っていた。

数え切れないお客さんがおしかけて、さわがしい星だった。

そこに住む人は、あたふたとそれを迎えていた。

星は赤く光っていた。


すぐとなりに、気づかないほど小さな星があった。

くらくて、よく見えなかった。

そこに住む人は、ひざを抱えて座っていた。

星は光をうしなっていた。


そのとなりに、消えかけた星があった。

そこには、誰も住んでいなかった。


ひとしきり星をながめた。

ひとつとして、おなじ星がなかった。

似ていても、ちがう星だった。


色がちがった。

光りかたがちがった。

住んでいる人もちがった。

ひとつとして、おなじ星はなかった。



ある日思った。


「わたしも星のかけらを贈れるかしら?」


生まれたばかりの星の人に贈った。

虹色に光る星の人に贈った。

くらくてよく見えない星の人に贈った。

みんな笑顔で星のかけらをうけとった。


「ありがとう。うれしいよ」


わたしも笑顔になった。


「ありがとう。わたしもうれしいよ」


みんなの星はちょっぴり強く、光りだした。



1年たって、わたしの星は大きくなった。

ちょっぴりだけ、大きくなった。

お客さんがたずねてくる星になった。


いつもは、笑顔の人がきた。

たまに、泣いている人がきた。

まれに、よからぬ人もきた。

たいていは、笑顔の人がきた。


わたしの星は、しずかに光っていた。


「こんにちは」


「良い星ですね」


「おじゃまします」


わたしの星は、ちょっぴりにぎやかになった。

今日も消えずに光っていた。

わたしはこの星が大好きになっていた。


虹色ではないけれど、

大きくはないけれど、

小さくてもしずかにここにある、


たったひとつの星が、大好きになっていた。



この宇宙に、ひとつとしておなじ星はない。


ひとつとして、おなじ星はない。


星のかけらは、なろうに住む方なら誰でも持っている応援の気持ちです。

ぜひあなたが訪れたい星に行き、そこに住む人に星のかけらを贈ってあげてください。

あなたの星と、あなたの好きな星が今以上に輝きますように。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 背景と文章が素晴らしくマッチしていて目を惹かれ、内容で心がとても暖かくなりました。 自分の星も大事に育てていきたいと思わせてもらいました。 ありがとうございます!
[一言] 数年ぶりに輝いた星が2つもありました。 とても嬉しくなったので記念カキコ♪
[良い点] 心が洗われる想いです。 [一言] 小学生の頃星に興味を持っていた時のことを思い出しました。最近は夜空を見上げなくなったなぁって。
2020/09/29 23:47 退会済み
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