18話
その日の夜は、私はいつものお部屋で、旦那様は元々こちらでのご自分のお部屋で、ルナ様は客室で休みました。
そして次の日の朝、旦那様はお仕事の為、王都へ帰らなければいけないので私の部屋へやって来た。
「良ければ一緒に王都へ帰らなか」
しかしそこにルナ様がやって来て
「お兄様、私も同じ馬車で帰ります。私の乗って来た馬車は、昨日そのまま返してしまいましたので」
咄嗟に私は口にした。
「でしたらどうぞお二人でお帰り下さい、私は画材など嵩張る荷物も多いので別の馬車でアンと帰りますから」
そして、私はお義父様とお義母様にご挨拶に行った。
ルナ様は旦那様を引っ張りながら馬車に乗せ挨拶もそこそこで去って行かれた。
その様子を見ていたお義父様達はすまなそうにおっしゃった。
「本当に昨日から迷惑かけるな。それにしてもジオとは上手くいってないのではないか?」
心配そうに尋ねられた。
「いえ、本当に大丈夫ですどうぞご心配なさらないで下さい」
思わず苦笑いになってしまった。
その後、義両親や屋敷の皆さんに別れを告げて、アンと二人で帰路についた。




