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第55話→結末。

やっぱりgdgdになっちゃうw



「なぜに立夏と結花ちゃん、和月先輩までいるんだ・・・・」



光の中は、約10畳くらいのわりと広い部屋になっており、家具などもインテリアっぽいものばかりでこの部屋が何なのか謎は深まるばかりだが、とりあえず、部屋に入った瞬間俺の口から出た言葉はそれだった。



夏那華や迷梨とかがいることは、純の写真から見てわかっていたが、先輩たちはまったくの予想外。



何の為に、夜、こんなとこまで来ているのかが謎すぎる。



「べ・・・別に義秋が家出をしたと聞いて探すのを手伝った、ってわけじゃないんだからなっ!」



なるほど。詳しい説明をありがとう立夏。



「先輩と、結花ちゃんも同じ理由なのか?」



俺の言葉に頷く二人。



はぁ・・・・嬉しいんだか悲しいんだか。



自分の感情がよくわかんねぇな。



俺の為に、こんな時間まで探してくれていたことはかなり嬉しい。



けど、俺なんかの為に、時間という消費したら二度と戻ってこないものを無駄にしていると考えると、なんか悪いことをしたみたいで悲しくなる。



「まぁ、とりあえず。家出した理由を聞きたいんだけど」



と、夏那華。いやぁ、目がめっちゃ恐いんですけど。


「確かに私たちも少しやり過ぎたかもしれないの。・・・・・義秋は、家出しちゃうくらい嫌だったの?」



よし、迷梨の言葉にきちんと答えてみるか。せっかくみんな集まってるんだ(旅人はいないが)。こうなったら自分の気持ちをはっきり伝えてみよう。



「・・・・・・・嫌、だったな。・・・・確かに。けど家出した理由は違うんだ」



「違う・・・・・の?」



「あぁ。・・・俺、考えてみたんだ。本当は誰が好きなのか」



俺の言葉に、みんなが唾を呑むような音が聞こえた。


「でも、答えはでなかった。俺は相当のダメ人間らしいな。・・・・・・んで、俺なりのけじめとして、この家出を機にみんな俺のことを諦めてくれたらいいなぁと」



「あっきーは、私たちのこと嫌いなの?」



「いや、むしろどんなことされても嫌いになれないからさ。俺なんかに構わずもっと格好いい人を好きになってほしいわけよ。・・・・・・ぶっちゃけ、レベル釣り合ってないでしょ?俺より旅人とか純とかイケメンもいるわけだしさ」



俺がそう言うと、一時の沈黙が訪れた。



「わかってないですね・・・・」



最初に口を開いて、沈黙を破ったのはルシフ。



「ご主人様は、何もわかってないです。・・・・他の人はどうかわかりませんが。ぼくは、どんなに格好いい人がいても、ご主人様がいいです」



「・・・・・でもそれってさ。契約を俺としてるからじゃないのか?」



俺の言葉を聞いたルシフは、ドスドスと音をたてながら俺に近づいてきた。



「ほんとに、そう思ってるんですか?」



俺の鼻を人差し指でグイッと押しながら、ルシフは俺の目をじっと見てきた。



「だって・・・な。俺みたいなやつの周りに、次から次へと女の子が現われてさ。その女の子のほとんどが俺に好意を持っているなんて何かおかしいとは思わないか?」



そう、この疑問は和月先輩と契約したあたりから思っていたことだ。



次々に会う女の子が、周りのイケメン二人を余所に俺なんかに好意を持ってくれていて。



普通、ありえないって思うだろ?



「ぼくは、ご主人様にそれだけの魅力はあると思います。・・・・だって、ぼくのご主人様、なんですよ?」



「そうなの。第一に、好意もなしに接吻〈契約〉なんてするはずがないの」



「言っとくけど、義秋が優しすぎるのがダメなんだと思うよ?特に女の子に無駄に優しくするのはダメだよ」



優しく?・・・・俺、そんなことしたかな?



「優しく・・・・・ね。それならさ、旅人や純もなんじゃねぇか?二人は優しいし、イケメンだし。俺なんかより高物件だと思うけど」



俺がそう言うと、みんな揃ってため息を吐きやがった。



「あのなぁ、義秋。自分で言うのもなんだが、俺や旅人は下心のある優しさなんだ。今後の展開とか期待したりしてな。・・・・・けど、お前は違うだろ?」



「何言ってんだ?俺も人を助けるときに下心くらいあるんだが」



「嘘だな」



純のやつ・・・即答かよ。


「例えば、俺と旅人は、見ず知らずの野郎が不良から絡まれていても助けない。けど、お前は違うだろ?義秋」



純の言葉に、グッと言葉を詰まらせてしまう。



純との出会いを思い出してみれば、その言葉を俺に否定することは出来ない。



「つまり、だ。確かに、なんで義秋ばっかりって思うけど・・・・俺も旅人もお前の本質を知っているから。本気で憎んだり、本気で羨んだりはしない」



つまり、純はこう言いたいのか。



ここにいるみんなが、本気で俺の事を好きだと。



・・・・・そんなバカな話があるのか?



やばい。なんだかみんな全部が嘘のような気がしてきた。



どれが本当で、どれが嘘か。



「・・・・・義秋」



そんな俺に、夏那華が声をかけてきた。



「・・・ありがとう」



照れたようなその一言は、とうてい嘘だなんて思えなかった。



「いまさら、だけど。本当にありがとう・・・・こんな私を助けてくれて。こんな私と契約してくれて」



夏那華はそう言うと、ルシフを押し退けて俺の正面に立ちペコリと頭を下げた。


「それなのに私は、義秋に嫌な思い一杯させたよね。・・・・・・ごめんなさい。でも、止められなかったの。義秋が他の女の子とイチャイチャするのを見てて、気がついたら義秋にひどいことしてて」



その言葉に共感できるものがあるのか、純以外のみんなは、コクコクと頷いた。


「だから、義秋。私たちを嫌いにならないでほしいの。他の人を好きになれなんて言わないでほしいの」



そう言ったのは迷梨。



その目には、薄らと涙のようなものが見えた。



「ご主人様以外の人を好きになれなんて、そんなの無理です」



「とりあえずあっきー。私たち、あっきーのことを好きでいていいよね?」



と、ルシフと和月先輩。



まぁ、誰が誰を好きであろうと、それを無理強いするつもりなんてないが。



「義秋は・・・その・・・・一応お父様が公認してくれた人だからなっ!」



「お姉ちゃんってば、素直じゃないよね。・・・・でも、義秋お兄ちゃんから婚約を申し込まれたの、私だしね」



ピキンッ!



結花ちゃんの一言で、部屋の中がかなり寒くなったんですけど。



「よしにぃとは、兄妹でもあるんだし、好きでいちゃいけない理由なんてない・・・・んだけど、とりあえず今の話を詳しく教えてもらえるかなよしにぃ」



「ダメだよ蜜柑。お兄ちゃんには、あとでじっくり話を聞くんだから」



・・・・・やばい。



なんとなくいい感じで終わろうとしていたのに・・・・・・・つか結花ちゃん。満面の笑みだなオイ。



さっきのは確実に確信犯だろ。



「えっと、そ、そうじゅは・・・・そうじゅは・・・・・・」



蒼樹はただ、あたふたしている。



「とりあえず義秋。これをきっかけに、これから皆に対する態度を少し変えてみたらどうだ?・・・・・そうすれば、きっとハーレムルートにいけるはずだ」



くすくす笑う純。



バカ野郎・・・・他人事だと思って。



そんなことを思いながら、言いたいことを言えて少しスッキリした俺は、純の言葉に先ほどとは打って変わって、にこやかに苦笑するのだった。




シリアス展開の後に最終話完結にしたくなるのは、なんでだろうw

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