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【超訳】小倉百人一首   ~百の彩り 百の想い~  作者: 桜井今日子
貴族文化 終焉の時 散る桜 美しく儚く 人生にも似て
98/110

092 オンナの最大の武器?

92 わが袖は 潮干に見えぬ 沖の石の 人こそ知らね 乾く間もなし

 わがそでは しほ()にみえぬ おきのいしの ひとこそしらね かわくまもなし


【分類】恋 (女子)


【超訳】泣いてばっかりよ。

私なんてね、あの海中の石みたいなものよ。涙をぬぐう袖なんて乾く暇なんてないもの。泣いてばかりで袖は濡れてばかりなんだから。


【詠み人】二条院讃岐にじょういんのさぬき

源頼政の娘。後鳥羽天皇(99)の中宮任子に仕えた。


【決まり字】わがそ(3)


【雑感】これも歌のお題に合わせて詠まれた歌で、そのお題が「石に寄する恋」。なんともシュールなお題です。もうお題を提供する側もネタが切れてきたのかもしれませんね。「恋」や「忍ぶ恋」ばかりじゃ飽きてきてしまったのかも。でもねぇ、石ですか。なんだか現代の凡人のワタシなら化石とか特徴のある石をコレクターするオタクさん達の歌とかしか思いつかないんですけれど、さすがはこの時代の方は、石から涙を拭う袖に派生させて、せつない恋歌に仕上げるんですね。

 百人一首で「涙」と「袖」はよくセットで登場します。この歌で5首め。うち4首は女性が綴りました。この時代の女性の恋は涙とは切り離せませんね。涙はオンナの武器なんていうけれど、この時代は武器としては機能していないような気がします。まさか、泣かせてナンボなんて思っていませんよね? 男性陣。

♪次回予告

093 幸せってそういうこと

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