075 約束は守らないと
75 契りおきし させもが露を 命にて あはれ今年の 秋もいぬめり
ちぎりおきし させもがつゆを いのちにて あはれことしの あきもいぬめり
【分類】人生
【超訳】あの約束はどうなった?
「任せとけ」って約束したよな? その言葉だけを信じてきたのに、何なんだよ。もうあの人事が決まるころだろ? どうなっているんだよ。
【詠み人】藤原基俊
【決まり字】ちぎりお(4)
【雑感】作者は息子の出世を望み、藤原忠通(76)に頼み、忠通も快諾しました。けれども約束は守られず、出世は叶わず、あきらめの歌を詠いました。
うーん、人事ってタイヘンですよね。今も昔も。水面下でいろいろ交渉が行われているんでしょうね。この方の息子さんの出世(昇進?)もそんな水面下の約束だったのかもしれません。定員オーバーだったのか、そもそも昇進するだけの実力がなかったのかはわかりませんが、お父さんにとっては残念な人事異動だったようですね。
息子よ、落ち込まずガンバレよ。今はジャンプ前のしゃがんでいる状態かもしれないよ。なんてね、事情がよくわかりませんが励ましてみます。
♪次回予告
076 海と波と雲と空




