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【超訳】小倉百人一首   ~百の彩り 百の想い~  作者: 桜井今日子
春は花 夏の月夜に 秋寂し 冬白清く うつくしやまと
43/110

040 表情は正直

40 忍ぶれど 色に出にけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで

 しぬぶれど いろにでにけり わがこ()は ものやおも()と ひとのと()まで


【分類】恋 (男子・ラブラブ)


【超訳】バレちゃった。

誰にも言ってなかったのに、顔に出てたらしい。「なになに、好きな人でもできたわけ?」なんて聞かれちゃったから。


【詠み人】平兼盛たいらのかねもり

光孝天皇(15)のひ孫の篤行あつゆき王の子。臣下に下り、平姓を名乗る。


【決まり字】しの(2)


【雑感】天徳4年(960年)、村上天皇の世に「天徳内裏歌合てんとくだいりうたあわせ」という催しがありました。歌合せとは左右二組に分かれて、出された歌題に沿った歌をそれぞれ一首ずつ披露し、優劣を競う当時の優雅な遊戯です。その歌合せを天皇の前で行ったのですから「天覧試合」ということになりますよね。

 この歌は「忍ぶ恋」というお題で披露された歌です。対抗した歌は41番の「こいすてふ~」でした。この歌合せでは20ものお題に沿って歌が披露されたそうですが、唯一この「忍ぶ恋」の2首は対で百人一首に選ばれました。2首とも選ばれるほどどちらも秀逸だったということですよね。接戦の末、こちらの歌が勝ちとされたようです。

 誰にもわからないようにしていたのに、顔に出ていたらしい。「好きな人でもいるの?」と人に聞かれたくらいだから、という歌でしょうか。恋をしたら、ふとその人のことを考えてしまう。脳内で妄想を膨らませて自然と頬が緩む。いかん、いかん、と意識を戻す。それでもまた想いはその人のことを……。本人は意識していなくても、眉間にしわを寄せてみたり、口角を上げてみたり、表情は変わるもの。顔に出た「色」はどんな色? ピンク色? パステルカラー? こんな時期幸せな時期かもしれませんよね。




♪次回予告

閑話休題② 恋愛事情Part2

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