表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【超訳】小倉百人一首   ~百の彩り 百の想い~  作者: 桜井今日子
春は花 夏の月夜に 秋寂し 冬白清く うつくしやまと
36/110

033 日本の花

33 ひさかたの 光のどけき 春の日に しづこころなく 花の散るらむ

 ひさかたの ひかりのどけき はるのひに しづこころなく はなのちるら()


【分類】春


【超訳】そんなに急がなくても……

まったりとさ、陽が射してのどかな春を満喫しているのに、なんでそんなに急いで桜は散っていくんだろうね。もう少し落ち着いていたらいいのに。


【詠み人】紀友則きのとものり

紀貫之(35)の従兄弟。三十六歌仙のひとり。


【決まり字】ひさ(2)


【雑感】ホント! ホント!! ワタシもそう思います。なぜあんなにも桜は花の時期が短いんだろう。もう少し、あと少しでいいから咲いていて欲しいのに。少しの風で、少しの雨で散ってしまう儚い桜の花。「花」といえば通常「桜」のことを指します。日本の国花です。

 どの花も日本の四季を彩り、目を楽しませてくれるけれど、桜が格別に感じられるのはその儚さからかしら? 咲く前から開花予想までして、標準木を毎日のように観察し、ようやく咲いたら開花宣言をして、その桜を愛でる。花としてのその短い命を知っているからこそ、どうか散らないでと願ってしまう。風も雨も桜を避けて通ればいいのに。そうして惜しまれながら散る桜のまた見事なこと。桜の雨。やわらかに降り注ぐ花びらの舞。そして散ったあとの一面桜色の地面や水面。「花筏」とも言いますね。なんとも綺麗な言葉。

 そんな桜の木の下でお弁当を食べながらその花を見上げるとき、あの薄紅のトンネルの下を通り抜けるとき、ああ日本人でよかったなぁと感じるのです。

あ、それから散りゆく桜の花びらをキャッチできたら願い事が叶うんですって。ワタシ見事に成功して今お財布にしまってあります。願い事は……、まだ叶っていません。いつか叶うのかな? 楽しみ。




♪次回予告

034 孤独感、喪失感

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ