第二エリアボス戦 ①
「さ、今日も元気に配信していきましょーねっ」
「そうだね」
カメラを回し、アカネが元気よく配信を始めた。
今日は第二エリアのボスを攻略し、第三エリアに行こうという話になっている。今の私の実力なら第二エリアのボスは倒せるだろうということだった。
アカネは極力手伝うことはなく、サポートに徹するようだ。アカネはボスをすでに倒しているし、私が攻撃したら面白くないと言っていた。まさしくその通りだろう。
私の成長配信でもあるので、アカネがそこまでやってしまうのは美味しくない。
「第二エリアのボスはこの先にいるんだ。今のクオンなら余裕で勝てるよ」
「だといいがね」
一本道を進んでいく。
その先にいた……というか佇んでいたのは一体のゴーレムだった。力なくただただそこに鎮座している置物のようだ。
だがしかし、私が近づいた途端、ゴーレムの目に光がともる。
”うひょー、やっぱ初見だとかっけえんだよなこいつ”
”男心をくすぐられるデザインしてるんだよねぇ”
”オデ、コイツ、スキ”
視聴者もなんか興奮している。
たしかにデザインとしてはロボットアニメに出てくるようなデザインをしている。超巨大というわけではないが、石造りのロボットのような。
古びているその石には苔が生えており、その苔がなんかいい味を出していた。
「なるほどね。一応調べてみてはいたが……人気が出る理由が理解できる」
守護土人形という名前のボスだった。
ネットで調べるとかっこいいという検索サジェストが出てくるぐらいにはだいぶ人気のモンスターで、その人気の理由の大半が見た目だという。
「ま、それは別にどうでもいい。さっさと倒して次へ向かうとしよう」
私はインダラを呼び出した。
インダラは雷をまとい召喚される。ガーディアンゴーレムはその大木のような太い腕を振り下ろしてきた。私は躱し、インダラが腕を駆け上っていく。
ガーディアンゴーレムに雷が降り注ぐ。だがしかし、あまり効いている様子はない。
雷がそこまで効かない相手なのだろう。
インダラは雷属性をまとい、攻撃も雷を多用する。が、それが効かないとなると一気に弱体化する。レジェンドモンスターの子供といえど、有利不利はしっかりとあるようだ。
さてどうしたものか。
インダラがそこまで通じない、チェシャ猫を召喚してもいいが、チェシャ猫もチェシャ猫で攻撃力は低い。チェシャ猫はレベル差で誤魔化してはいるが、攻撃は普通に並より低い。チェシャ猫のレベルが60なのだが、攻撃力は280と、60の平均値が400であるのに対しだいぶ低い。
その分、攻撃を当らなくすることができるという能力を持っているからスキル全振りの存在なんだよな。
私の手持ちで一番火力が出るのはインダラである。
インダラの火力は今現在39レベルなのだが、290とチェシャ猫よりすでに上であるからして。
「さて、どう攻略したものか。万里一空を使ってもいいが、適当に使うのは避けておいたほうがいいだろうな」
「いいね。クオン慎重!」
「ゴーレムというのは核というものがありそうなものだな。まずは探してみることにしようか」
私はチェシャ猫を召喚し、攻撃を当らないようにしておいた。
その隙に私は隅々までガーディアンゴーレムを見る。が、核らしきものは見当たらなかった。内部に隠れているのだろうか。
クオンのステータスでも乗せとこ
プレイヤーネーム:クオン Lv:31
種族:カーバンクル
職業:テイマー
HP:110/110
MP:210/210
攻撃力:75
魔法攻撃力:110
防御力:61
魔法防御力:69
スキル:斬雨 万里一空 魔物変化 カーバンクル魔法(魔物変身時のみ使用可)
職業スキル:テイム 召喚
職業Lv:3
Lv3までの効果:魔物2体同時召喚可能 魔物召喚消費MPの減少
テイムしているモンスター:インドラウルフ チェシャ猫 ポイズンスパイダー
装備
頭:普通のイヤリング
胴:皮のジャケット
腕:皮の手袋
腰:皮のスカート
足:皮のタイツ
アクセサリー:アイメラのブレスレット




