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アンドロメダ銀河 その1

さて、アンドロメダ銀河で、主人公を待ち構えるトラブルとは?!

という事で、ちょっと悩んだのですが、こういう事になりました。

重要なことだから、前回と同じ事を2回言いますが、

ファンタジーじゃ、ありません。

拳や蹴りが音速や光速になることもありません。

拳から出た風が絶対零度になることもありません。


とりあえず事前の情報収集は終わったんだが、何だ?

何が起きている?このアンドロメダ銀河で。


「プロフェッサー、フロンティア。とりあえず、ロボット2人の意見を聞きたい。この状況は、一体、どういうことだと思う?」


俺達フロンティアクルー全員が見ているのは搭載艇が収集してきたアンドロメダ銀河の現在の様子を撮ったチップを、でかい画面で表示させたもの。そこに映っていたものとは……


「マスター、彼らは明らかに地球で言う「中世時代」の文明に生きているようですね。生活全てに、その中世時代、封建時代、王制国家の影響が見られます」


「我が主、これは我々が手を出すと文明の急加速現象になりかねませんよ。慎重に行動すべきではないかと考えます」


「ふむ。生命体としての感想も聞きたいな。エッタ、ライム、感想を」


「分かりました、ご主人様。私の見たところによりますと中世文化なのですが、やけに綺麗な町並みや服装、肌ですね。中世時代の文化程度だと、お風呂や衛生観念が低かったりで街中に尿や糞がまき散らされているのが普通ですが、この町並みには、そのような光景は見られません」


「キャプテン、私も1つ。金属が普通に生活に用いられているようですが、その使い方が中世風ではありません。まるで、中世の環境で現代人が暮らしているような感じですね」


「オーケー、分かった。中世風の文化だけど、その中に現代人としての衛生観念は徹底されている暮らしってわけだな。じゃあ質問。なんで、こんな変な文明が育ってるんだ?フロンティア、アンドロメダ銀河にも宇宙船の存在は確認されてるよな、データチップにあったぞ」


「マスター、宇宙船の存在は確認済みです。かなり高性能な跳躍機関でアンドロメダ銀河内部なら充分に交易や警備が可能な性能と武器も備えています。ただし熱線ブラスターやレーザー等の高熱兵器が主のようですが」


うーん、ますます意味が分からんぞ。

少なくともアンドロメダ銀河を代表するような勢力があるくらいの文明程度がある。

しかし、惑星には高度な文明を代表するような建築物は見当たらず、大きくとも城塞国家規模の町ばかり。

これがリムだけ特別で中央星系に行けば文明程度に見合った建築物があるかと思えば、中央星系でも中世風の建物ばかり。

アンドロメダ銀河、ここには何か秘密があるに違いない。

俺達は、その秘密を探ることにした。



「こんにちわ、アントニオ公の町へようこそ。ここへは、どういう事情で来られましたか?」


俺達は中世風の衣装(中程度の貴族風)を着込んで馬車に乗っている。

馬車を動かす担当、御者はプロフェッサー。


人間じゃ、馬(6本足だけど、この星系じゃ「馬」と呼ばれてる土着の動物だ)を制御するのも難しかったからね。


「我が主は奥様と娘、執事と私を連れて観光の旅をしておるのです。こちらが手形、こちらが旅行の証明書となります」


プロフェッサーが、えらく旅慣れた風に応える。


「はい、確認いたしました。この町が気に入ってもらえると嬉しいですね。宿は、もうご予約済みですか?」


「いいえ、観光がてら、宅のご主人様と、その土地の一番豪華な宿に泊まるのを楽しみにしておりますの。そういうお宿、ご存知かしら?」


ふふふ、エッタも堂に入った台詞を。


「おお、それでしたら、私のほうでご案内しましょう。宿も食事も豪華ですよ、お勧めです」


「では、ご案内をお願いいたします。御者、着いて行きなさい」


さて、なんとか地方星系に潜り込んだぞ。

この星間航行技術と中世文化って溝を埋める何かがあるはずだ。


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