56.世界の中心と四神
主人公、『不死者の王』を倒す
主人公、夜の国でヴァンパイアドラゴンを倒す
主人公、青龍を倒す
主人公、『海洋の王』と『海賊の王』を倒す
主人公、アルゼ=ブエノスと戦う
主人公、『閻魔の王』と『地獄の王』を倒す
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1月2日 ――155日目――
ユニーク職を決める会議から3か月がたった。
俺達は順調に26の王を倒し、又は認めてもらって王の証を集めていった。
現在、露店広場にある王の石碑は以下のようになっている。
王の刻印 王名 王の証所持者
A
B
C Crescent フェンリル〈ソロ〉
D Death フェンリル〈ソロ〉
E Engage ヴァイオレット〈PT〉
F Forest 月牙美刃〈ギルド〉
G Gold GG〈ギルド〉
H Hell 疾風〈ギルド〉
I Invisible アッシュ〈ギルド〉
J Junk GG〈ギルド〉
K Kingdom ベルザ〈PT〉
L Lovers 疾風〈PT〉
M Mirage 月牙美刃〈ギルド〉
N Night 疾風〈ギルド〉
O Ocean ローズマリー〈PT〉
P Pandora アッシュ〈ギルド〉
Q Queen ベルザ〈ギルド〉
R Round GG〈ギルド〉
S Start フェンリル〈ソロ〉
T Tororo ヴァイオレット〈PT〉
U Undead ヴァイオレット〈ギルド〉
V Vortex ローズマリー〈PT〉
W World
X X 月牙美人〈ギルド〉
Y Yell ローズマリー〈ギルド〉
Z Zodiac アッシュ〈PT〉
残る王はAの王とBの王、そして『世界を総べる王・World』のみだ。
地下迷宮のあまりの広さの為に長い間見つけることさえできなかった『謎の王・X』も、この間ようやく美刃さん達が攻略することが出来た。
ただ不思議なことに美刃さん達は『謎の王』について何一つ覚えていないと言う事だった。
何処に居たのか、どんな姿だったのか、どんな能力を持っていたのか等、一切覚えていないという事だ。
それなのに何故か『謎の王』を倒したという事実だけ覚えていると。
実際Xの王の証を持っているので倒したのは間違いはないのだが。
『謎の王』は精神攻撃でも持っているのだろうか?
結局『謎の王』は最後まで謎に包まれた王だった。
美刃さん、疾風、マリー、アッシュ、GG達が王の証を3つ手に入れたので、美刃さん達はそれぞれ王会議で決めたユニーク職に転職した。
ユニーク職で残ったのは大賢者だけで、これは『世界を総べる王』を倒し鳴沢が転職する予定だ。
今『Angel Out』では未だに名前すら出てこないAの王とBの王は後回しにして、『世界を総べる王』の居場所の情報を最優先に集めている。
これは何と言うかあっけないほど簡単に見つかった。
最近『Angel Out』に加入した期待の新人から出てきた情報だった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「今出まわっているヒントの「東西南北の中心に世界は存在する」の文章に『世界を総べる王』の居場所がキッチリ明記されています」
そう言ってくるのは情報屋の二つ名で呼ばれている、るるぶるさんだ。
彼女は今までソロで情報収集の活動していたのだが中にはギルド所属でなければ手に入れられない情報もあったらしく、どうせならばと今AI-Onで一番力のある我が『Angel Out』に加入してきたのだ。
それに情報収集には時には戦闘も持さないので、ソロでの活動に限界を感じていたらしい。
るるぶるさんは元々中堅プレイヤーに情報を回していたので俺達攻略組とあまり接点が無かったが、こうして『Angel Out』に入ってくれたのは大変ありがたいことだ。
「えっと、東西南北の中心に居るってことでしょ? で、その東西南北ってのが分からないからどこが中心かもわからないんじゃなかったっけ?」
「『世界を総べる王』の居場所が明記されているという事は、その文章自体が暗号でるるぶるさんはその暗号を解いたという事なのかしら?」
るるぶるさんの『世界を総べる王』の居場所が分かったという発言に、ジャスティとフリーダがそれぞれ疑問を口にする。
実はるるぶるさんの他にも2名『Angel Out』に加入している。
聖騎士のジャスティと魔導戦士のフリーダの女性2名だ。
2人とも累計Lvは82だ。十分実力を兼ね備えている。
彼女達も2人組で今までプレイしていたのだが流石にペアでの限界を感じて来たらしく、「どうせ加入するなら最強ギルドでしょ」と言う事で俺達のところへ来たらしい。
何と言うか、るるぶるさんもジャスティもフリーダも『Angel Out』を持ち上げすぎじゃないか?
いつから俺達のギルドが最強ギルドになったんだよ。
未だに人数だって彼女たちを含めても14人しかいない少数精鋭のギルドだってのに。
今ギルドホームに居るのは俺と鳴沢、疾風、舞子、天夜、るるぶるさん、ジャスティ、フリーダだ。
リビングでくつろいでいたところに、るるぶるさんが『世界を総べる王』の居場所が判明したと情報を持ってきたのだ。
「いえ、何も難しく考える必要は無いのですよ。
この際東西南北は無視して、この「中心」という言葉を考えればおのずと答えは出てきます」
俺はるるぶるさんの言った「中心」という言葉を考えてみる。
とは言っても中心は中心だよなぁ。
いや、待てよ。中心を別の言葉で言い表せばいいのか。
そこでるるぶるさんの言わんとすることが分かった。
「そうか・・・! 中心はそれすなわち中央をも表している」
「そうです、答えは初めから出ているのですよ。そして私達は初めからその場にいるのですから」
「え? え? ちょっと待ってくださいお姉様。どういう事なのですか?」
俺達の会話に付いてこれなくなった舞子がオロオロしながら聞いてくる。
相変わらずの舞子の様子に天夜は呆れながらも答えを教える。
「はぁ、少しは頭使えよ。
いいか、俺達が居る都市はなんて名前だ?」
「えっと、王都セントラルだけど・・・あ」
舞子も口に出してやっと気が付く。
そう、るるぶるさんの言う通り初めから答えは出ていたのだ。
さらに言えば、セントラル大陸・セントラル王国・王都セントラル・セントラル城、ここまで答えが出そろっていれば居場所は当然丸分かりだ。
「ボクは王城に入ったことは無いけど、『世界を総べる王』って居たりするのかな?
前の戦争イベントの時は『王の中の王』が王城に居たんでしょ? 流石に1つの城に2人の26の王ってありえなくない?」
「確かに戦争イベントの時は全部が全部回った訳じゃないから何とも言えないけど、ジャスティの言う通り流石に王城に2人の王ってありえないわね。
それに『王の中の王』は王の証を狙ってたんだから自分の城に26の王が居るのに無視しているのもおかしな話よね」
鳴沢の言う通り『王の中の王』であるキリング・キング・セントラルは神に至る道を目指して王の証を狙っていた。
そんな『王の中の王』が自分の城にある王の証を見逃すはずがない。
だが、『王の中の王』が『世界を総べる王』を26の王として認識していなかったら?
俺はその人物に1人だけ心当たりがあった。
「大丈夫よ。『世界を総べる王』はセントラル城にちゃんといるわ。
ここで議論するよりも直接見に行った方が早いわね。早速だけど確認がてら行ってみましょ」
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
一応戦闘になる事も考えてギルドホームで鳴沢を留守番してもらい、俺達7人はPTを組んで王城へと向かう。
王城へと続く門を潜るとそこには『軍』のギルドマスターのサイレスさんが居た。
「おや、フェンリル殿ではないか。久しぶりだな」
「サイレスさん、お久しぶり。あれから大分『軍』の評判も良くなってるみたいですね」
地下牢を利用できる『軍』は今ではプレイヤーを取り締まる警察の様な働きをしている。
かつては余りの行き過ぎた取締行為に批判を浴びていたが、軍曹との一件以来『軍』内部の規律を見直してギルドメンバーの行動も見直されている。
サイレスさんがここに居るのも、その地下牢の関係だろう。
「ああ、あの時はフェンリル殿には迷惑をかけたな。お蔭で『軍』の内部を見直す良いきっかけになったよ」
サイレスさんはあの時の事を少し申し訳なさそうに言ってくる。
まぁ、俺としてはああいった輩が出てくるのは予想できていたので、それ程迷惑とは思ってはいなかったが。
ああ、そう言えば地下牢にはアルゼが居るな。あいつは大人しくしてるんだろうか。
『地獄の王』の攻略の後、アルゼは俺と約束した通り『軍』に出頭した。
ついでとばかりに、冒険者ギルドでギルド『死神の鎌』を解散してギルドメンバーの情報を『軍』に渡している。
『軍』はその情報をもとに『死神の鎌』のメンバーを全員捉えて地下牢送りにしている。
『死神の鎌』の他にもPKギルドは存在するが、一番大きなPKギルドであった『死神の鎌』が壊滅したことによって他のPKギルドは大きな動きを見せなくなっていた。
「そう言えば、アルゼ=ブエノスは地下牢で大人しくしていますか?」
「かつてのPKとは思えないほど大人しくしているよ。
何でもフェンリル殿に負けたから大人しく従っているらしいが、彼ほどの実力者を大人しく言う事を聞かせるとはどんなことをしたんだい?」
「いえいえ、何もしてませんよ。普通に叩きのめしただけで」
「あの時の軍曹の時のようにか?」
サイレスさんは笑いながら言ってくる。
げ、サイレスさんよく覚えているな。
あの時の軍曹との戦いはセーフティエリア内で気絶するまで剣舞をお見舞いしたんだっけ。
ってあれは覚えてない方がおかしいか。
「よかったら彼の様子を見ていくかい?」
俺はちょっとばかりアルゼの様子が気になったのでサイレスさんにお願いして地下牢に連れて行ってもらう。
この地下牢は普通ではありえないような構造をしていた。
地下牢へ行くには王城の正門とは別の裏側の入り口から階段で地下1階へと降りていく。
地下1階のフロアには左右に10部屋ずつ連なって合計20部屋の牢屋が存在している形になる。
地下2階へ降りていく階段は存在せず、転移魔法陣で各階へと降りていく構造になっている。
そして一番の驚きは転移魔法陣の各階への移動できる数が無限に存在しており、牢屋そのものが無限に存在していることを示しているのだ。
つまり、やろうと思えばAI-On中の全プレイヤーを地下牢へ閉じ込めることも出来るのだ。
俺達はサイレスさんに地下牢の構造の説明を聞きながらアルゼのところまで案内してもらう。
王城の地下牢にもいろいろランクがあるらしく、王族が使用する牢屋とは思えない部屋も存在すれば、チンピラが押し込められる鉄格子の牢屋もあるらしい。
アルゼが居る牢屋は普通の部屋らしく、木製の扉に鉄格子の窓の部屋だった。
「あれ、姐さん? こんなところで何をやっているんですか?」
アルゼは俺達が来たのに気が付いて、鉄格子の窓から覗いて俺を見ては驚いていた。
「あんたの様子を見に来たのよ。ちゃんと大人しくしているかをね」
「してますよ。少しは信用してくださいよ。
何せ牢屋の中では武器も防具も戦技も魔法も使えませんからね。何か事を起こそうとしても出来ませんよ」
そうなのだ。地下牢に閉じ込められると武器防具の類はアイテムストレージに強制収納されてしまい、戦技や魔法は一切使用不可能になるのだ。
まぁ、でなければ牢屋としては成立しないわけだから当たり前と言えば当たり前なのだが。
「ふ~ん、大人しくしてるんだ~
まぁ、あんたはそこで大人しくゲームがクリアされるまでそこに居なさい。その間あたしはお姉様と一緒にエンジェルクエスト攻略をがんばってあげるから」
「貴女には話してませんよ。そもそもお馬鹿な貴女は姐さんの足を引っ張っているんじゃないんですか?」
「そ、そんなことないもん! ねぇ! お姉様、そんなことないよね!?」
最初会った時もそうだが、舞子は余ほど俺を姐さん呼ばわりするアルゼの事が気に食わない見たいだな。
鉄格子の窓越しに2人はお互い言い争いをしている。
「はぁ、姐さん。そこのお馬鹿の言う通りに従うのは癪ですが、早いとこエンジェルクエストの攻略をお願いしますよ。やることが無さすぎていつまでもここに居ると気が滅入ってしまいます」
「そこはあんたが今まで犯した罪を償うと言う事で我慢しなさいよ。
それに言われなくてもエンジェルクエストはもう少しでクリアするから時間の問題よ」
俺はアルゼが大人しくしていたのを確認したので安堵する。
まぁ、この地下牢の仕様じゃアルゼの言う通り何もできないんだけどね。
舞子がまだ何か言いそうだったが、天夜に抑えられて俺達は地下牢を後にする。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
地下牢を後にした俺達は『世界を総べる王』を確認する為王城の中に入る。
王城の入り口として解放されている大広間のロビーには相変わらず笑顔の絶やさないピエロが居た。
「おや、これはミスフェンリル。お久しぶりでございます」
「久しぶりね、センタ」
「ミスフェンリルはユニーク職に転職してございます。
わたくしの役目はとうに終えていると思いますが、世界一であるとは言えこのような道化に何のご用でしょうか」
そう言えばセンタはことあるごとに世界一の道化と言っていたな。
まさかそれが『世界を総べる王』の伏線だったとは思いもしなかったよ。
名前も中心だし、るるぶるさんの言う通り答えは本当に最初から出てたんだよな。
「ええ、それはそれは重要な用があってあなたに会いに来たのよ。
あなたの役目がユニーク職の転職NPCだけでなく、まさか26の王そのものにあったなんてね。『世界を総べる王・World』さん?」
「ミスフェンリル、わたくしめは転職NPCという言葉は存じませんが、わたくしの役目は皆様方に新たな道を示すことだけでございます。
残念ながらわたくしはミスフェンリルの仰る『世界を総べる王』ではございません」
センタを『世界を総べる王』と思って決めた俺の会心のセリフはあっさり否定される。
あっれ~~? ここまで条件が揃っていてまさか違うだなんて・・・
あ、やばい。後ろでみんなの冷たい視線が突き刺さるのを感じる。
だが俺のそんな心配はつかの間、センタは仰々しいお辞儀をして俺に賛辞の言葉を贈る。
「先ほども申しあげたように、わたくしの役目は皆様に新しき道を示すこと。
それは『世界を総べる王』への道を示す役目でもあります。
ミスフェンリル、よくぞわたくしまでたどり着きました。今ここに『世界を総べる王』への道を示しましょう」
センタはさっと右手を振ると目の前に3m程の巨大な扉が現れた。
扉には豪勢な彫刻が掘られていて、縦と横の十字に溝が掘られていた。
十字の溝の中心、扉の取っての部分には十字の溝にそって上下左に3つの八角形のレリーフがはめ込まれていた。
そして十字の溝にそって一番右側の扉の端にも1つだけ八角形のレリーフがはめ込まれている。
中央の3つ、一番右側の1つのレリーフを見てみると、それぞれ4つ動物の彫刻が刻まれていた。
上のレリーフには亀、左のレリーフには虎、下のレリーフには鳥、そして一番端の右のレリーフには龍。
「なるほどね、だから東西南北の中心って訳か」
「そうですね。そしてそれぞれがこの扉の鍵を表していますね。一番右端の龍の鍵がそれを示しています」
るるぶるさんの言う通りこの4つ動物は『世界を総べる王』への扉の鍵を表している。
4つのうちの1つ――青龍が右端に寄っているのは既に倒されていて鍵が解除されているからだろう。
「お姉様、いつもいつも自分たちだけで納得してないであたしにも分かるように説明してくださいよ~」
相変わらずと言うななんというか、いつもの如く舞子は何のことかさっぱりだと泣きついてくる。
「舞子は四神って聞いたことないか?
北に玄武、西に白虎、南に朱雀、東に青龍。これはそれを表しているんだよ」
「あ、それは聞いたことがあるよ。よくゲームとかで出てくる強いモンスターだよね。
でもそれがこれとどういう関係があるの?」
「お前なぁ・・・そこまで言えば答えを言ってると同じだろ。
この扉のレリーフは四神を表しているんだよ。つまり『世界を総べる王』のヒントの東西南北。
そして東――青龍は既にフェンリルによって倒されているから鍵が解除されてる状態ってわけだ」
舞子の毎度のお馬鹿度に天夜は呆れながらも説明する。
「あはは、舞子ちゃんらしいね~
でもそれが舞子ちゃんの魅力なのだ。僕はそんな舞子ちゃんが好きだよ~~だからいつまでもそのままでいてね」
「ジャスティ、その発言だとレズだと思われるからやめて下さい。私まで同類と思われるじゃないですか」
あー、そう言えばジャスティはボクっ娘で元気キャラな感じだが、可愛いものに目が無いと言うか女の子でもOKな感じなところがある。
フリーダの言う通り結構レズっ気があったりする。
俺も見た目はロリ巨乳だから時々そんな視線を感じて身震いしてるんだよな。
「今はまだ『世界を総べる王』へ行くことが出来ないわね。取り敢えずギルドホームに戻って残りの四神の対策を立てないと。
センタ、今日のところはこれで引き上げるわ」
「はい、皆様が全ての鍵を開けるのをお待ちしております」
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
この後みんなに招集をかけて、ギルドホームの会議室で四神の残り3匹の対策を立てた。
るるぶるさんの集めていた情報により、北の玄武はツンデレ平原に、西の白虎は水の砂漠に、南の朱雀は錬成火山に居ると思われることが判明した。
ギルドメンバー全員で当たるよりは2手に分かれて対応した方が時間のロスが少ないと言う事で、俺達は2PTに分かれて行動することにした。
北の玄武に向かうチームとして、俺、唯ちゃん、アイちゃん、リム、ジャスティ、フリーダ、るるぶるさん。
南の朱雀に向かうチームとして、鳴沢、クリス、疾風、ヴァイ、ヴィオ、舞子、天夜。
疾風やヴァイのユニーク職が2人もいる鳴沢のチームが戦力的にも大きい気はするが、朱雀はゲームなどでは四神の中で一番強い事でも有名なので少し戦力を大きめにしたのだ。
西の白虎は水の砂漠に居ると思われるので、捜索するにはかなりの時間を要すると思われる。
なので、玄武と朱雀を片づけ次第それぞれが向かい、水の砂漠で合流することになっている。
1月4日 ――157日目――
玄武が居ると思われるツンデレ平原は白霊山の更に北側にあり、ツンデレ平原に向かうには白霊山を迂回する必要がある。
まぁ山越えして行くことも出来るが、わざわざ苦労してまで山を越える必要もない。
なのでツンデレ平原に向かうルートは西側のクリスタル湖と白霊山の間を抜けてプレミアム共和国の国境沿いに進んでいく道と、深緑の森の周縁部を通って夜の国を抜けていく道の2つのルートが存在する。
俺達は夜の国を抜けていくルートを選択する。
途中で夜の国に寄って消耗品などのアイテムを補充して一晩休んでから向かうことにした。
そして現在ツンデレ平原に俺達は居るのだが、目の前にある物に目を奪われ呆然としていた。
ツンデレ平原は雪原エリアだったので、俺達はホットポーションを飲んだり耐寒アイテムを装備をして四神・玄武の捜索にあたる。
出てくるモンスターも氷雪系モンスターだらけで、水晶の生やした毛皮のクリスタルウルフ、毛むくじゃらの雪系のオーガのビックイエティ、雪の上を2本の腕で器用に走る大猿のスノーエイプ、何故か2足歩行で動き回る植物系モンスターのスノートレント、氷雪を泳ぐ鯱のブラッディオルカ、魔法生物の見た目が氷の雪だるまのアイスダルマンなどなどだ。
もっとも俺達は騎獣に乗って玄武を探していたからモンスターはほとんどがスルーしていたが。
そんな中見つけたのが新たな都市だった。
王都とまではいかないが、ウエストシティや東和都市並みの大きさだ。
但し、それ程までの大きな都市も今はすっぽり巨大な氷のドームに包まれている。
敵から守る壁としてではなく、氷のドームの中まで凍っているのが見て分かる。
何故なら氷のドームの中には今まで生活していた人々が何事も無いようにそのまま凍らされていたからだ。
「何これ・・・」
呆然と誰かが呟くがそれに応えられる者は誰もいない。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
雑談スレ【恋愛関係】part6
121:フルメタルジャック
リア充は爆発しろ!
122:シンクタンク
爆発しろ!
123:ホリーポッポー
爆発しろ!
124:浜田浜口浜崎さん
爆発しろ!
125:フルメタルジャック
リア充は滅びろ!
126:シンクタンク
滅びろ!
127:ホリーポッポー
滅びろ!
128:浜田浜口浜崎さん
滅びろ!
129:ザ・フォース
滅びろ!
130:フルメタルジャック
祝福の裏側では呪ってる!
131:シンクタンク
呪ってる!
132:ホリーポッポー
呪ってる!
133:浜田浜口浜崎さん
呪ってる!
134:ザ・フォース
呪ってる!
135:フルメタルジャック
リア充は
136:炎の料理人
爆発してしまえ!
137:シンクタンク
爆発してしまえ!
138:ザ・フォース
爆発してしまえ!
139:フルメタルジャック
もう少しでAI-Onの外に出られるね
140:浜田浜口浜崎さん
どれだけのカップルがリアルでも付き合えるか・・・ククク
141:炎の料理人
>>140 うむ、所詮この中の姿は偽物だからな
現実とのギャップに苦しむがいい
142:ジャンハワード
いや、その前に121からの流れについて誰か突っ込めよw
気持ちは分からんでもないがw
143:浜田浜口浜崎さん
>>142 そんなのは些細な事です
144:クロワッサン
なるほど、この世界ではカッコいい&綺麗な姿でもリアルではブサメン&デブスな姿かもしれないんだもんね
145:フルメタルジャック
そうそう、口で何と言おうが見た目も大事だからね
146:ウラシマ
そう言う奴らってAI-Onから出たくないって暴れたりしてw
147:炎の料理人
あ~ありうる
148:シンクタンク
そう言う奴らこそ本当に爆発すればいい(物理的な意味で)
149:ジャンハワード
邪な考えを邪魔して悪いけど、リアルでも知り合いで付き合ってる奴らはここでの生活は燃え上がったんじゃないのか?
150:ウラシマ
なん・・・だと・・・
151:浜田浜口浜崎さん
そんな人などいない! 居ないに決まっている・・・!
152:ザ・フォース
そうだそうだ! 本当にいるんだったら言ってみろよ!
153:ジャンハワード
え? いや、一番有名なのが「美女と野獣」じゃないか
あいつらリアルでもカップルでここでもカップルだろ?
154:フルメタルジャック
>>153 そんな人たちは見たことも聞いたこともありません
155:浜田浜口浜崎さん
>>153 そんな人たちは幻です
156:ホリーポッポー
>>153 もしかして混乱の異常状態にかかってませんか?
157:ジャンハワード
ひでぇwww そんなにして現実を認めたくないのかwww
158:フルメタルジャック
リア充は爆発しろ!
159:浜田浜口浜崎さん
爆発しろ!
160:ザ・フォース
爆発しろ!
161:シンクタンク
爆発しろ!
162:ウラシマ
爆発しろ!
163:炎の料理人
爆発しろ!
164:ホリーポッポー
爆発しろ!
165:クロワッサン
爆発しろ!




