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Angel In Online  作者: 一狼
第12章 Ocean
56/84

52.ジパン帝国と海洋の王

今回は話を詰め込みた所為か戦闘描写が少なめです

 セントラル王国をはじめプレミアム王国、エレガント王国など今まで俺達が活動していた大陸はセントラル大陸と呼ばれていて、ジパン帝国を中心とする隣の大陸はイーストエンド大陸と呼ばれている。

 その二つの大陸を繋ぐのがセントラル大陸の港町ボートポートとイーストエンド大陸の港町ロングネスだ。


 システムで表示されるマップはセントラル大陸のみで、イーストエンド大陸の表示はされていない。

 俺達はマリーの勧めでようやく辿り着いた港町ロングネスでこの大陸の地図を購入する。

 それによって表示されたイーストエンドはぱっと見た感じ、北アメリカ大陸のような形をしていて、港町ロングネスはアラスカの南に位置する形になる。

 俺達はここから東にあるジパン帝国の帝都ジパネスに向かい帝王に会いに行くことになっている。


 因みに俺達が今までプレイしてきたところはセントラル大陸と言われてはいるが、システム上マップには東側に海が表示されているだけで、北や南などは未表示状態だ。

 俺のマップには西側には水の砂漠を経てエレガント王国が表示されているが、これは俺が砂漠と王国までの道を実際に歩んだからであって他のプレイヤーは未表示状態になっている。

 俺の例を上げるように、未表示部分は自分で踏破しなければ表示されない。

 実際は未表示じゃなくて未実装の可能性もあるが。


「よう、あんたらのお蔭で無事にロングネスに着くことが出来たよ。

 これでようやくジパン帝国との交易が再開できる。客船の定期便も徐々に元に戻っていくだろう。

 もしこれからジパン帝国との行き来をすることがあったら俺達に言いな。乗り心地は客船には及ばないかもしれないが、手助けしてくれた礼だ。特別にタダで乗せてやるよ」


 俺達がこの後の予定を話し合っていると船長のドレイクがお礼を言ってくる。

 そう言えばシステムメニューのクエスト欄に『大型船ドレイク号の護衛』ってクエストが表示されてたっけ。

 クエストの報酬は『ボートポートとロングネスの航路の無料』となっていた。


「船長、ジパン帝国の航路の再開はわたくし達にも必要な事でしたわ。何もお礼を言われるようなことではありませんわ」


「それでもだよ。あんたら冒険者には当たり前の事でも、俺達にとっては手助けしてくれるだけでもありがたい事なんだ。

 同じ冒険者でも俺達への態度が横柄な奴が居たりするからな。

 その点あんたらは俺達の事を心配してくれてまで青龍に挑んでくれた。それだけでも感謝の気持ちは絶えねぇよ」


 あー、未だにNPCの扱いをただのゲームキャラとしているプレイヤーが居たりするんだ。

 デスゲームが始まって以降、ずっとログインしっぱなしでNPCとの密接な関係を築いたりしているはず。そうなればプレイヤーもNPCも関係ないような気がするんだがなぁ。


 ドレイクは積み荷を降ろすなどの仕事があるから再び礼を言って戻っていく。


 俺達は港町を出て帝都に向かおうとするが、わざわざ俺達が出向かなくてもジパン帝国からのお迎えが来ていた。

 お出迎えしてくれたのは4人のエルフだった。

 騎士の装備をしたエルフが3人、魔導師の姿をした女性エルフが1人。

 騎士のうちの1人は女性で、この部隊の隊長だった。


「ローズマリー様、大変お待ちしておりました。

 ローズマリー様が航路が閉ざされているにも拘らずお仲間をお連れすると申されましたので心配しておりましたが、どうやら無事に戻ってこれたようで安心いたしました」


「いえ、エルメティアさん、こちらこそ予定よりも遅れて申し訳ありませんでしたわ。

 貴女方も任務のためとはいえ、この町から身動きが取れなくて苦労したでしょう」


 彼女たちは俺達を帝都へ送迎するためにこの町に滞在していたことになるのか。

 まぁ、予定された日を大幅に過ぎても来なければトラブルがあったとしての報告も兼ねてるんだろうけど。


「それでは走竜車を用意してありますのでこちらへお願いいたします」


 そう言って隊長のエルメティアは俺達を走竜車へ案内する。

 走竜車はその名の通り、馬ではなく走竜(ドラグルー)に引かせる4輪車の事だ。

 王家直々の歓迎らしく、走竜車もそれなりに豪華な装飾が施されている。

 走竜車の大きさも俺達が乗るのに問題が無い8人乗りとなっており、ソファもスプリングが効いた快適仕様となっていた。

 俺達は走竜車に揺られながら半日ほど走ることでジパン帝国の帝都ジパネスに到着した。


 辺りは日も落ちて暗くなっていたが、俺達はエルメティアにそのまま城へ案内される。

 連れてこられた場所はお約束の謁見の間――ではなく、応接室だった。


 応接室には豪華な衣装に身を包んだ細身でありながら体躯のしっかりした帝王と思われる金髪のエルフと、淡い白のドレスに身を包んだロングヘアの金髪の少女エルフだった。

 あと護衛と思われる騎士エルフが2名ほど居た。


「おお、ローズマリー殿、よく戻ってきてくれました。そちらの方々がローズマリー殿の言っていた冒険者ですか?」


「はい、かつて『水龍の王』を倒した仲間たちです」


 マリーの『水龍の王』を倒したという発言に帝王と思われるエルフは「おお」と感嘆の声を上げる。


「失礼、自己紹介が遅れました。私がジパン帝国帝王エルバーナ・フリエ・ジパネルフⅡ世です。

 そして私の隣にいるのが娘のシャルロットです」


「シャルロット・フリエ・ジパネルフです」


 エルバーナ帝王に言われてシャルロット王女も自己紹介をする。

 俺達もそれぞれ自己紹介をする。


「来て早々で申し訳ないのですが、本題に入らさせていただきます。

 あなた方をお呼びした理由は娘のシャルロットの事です」


 あれ? てっきり『海洋の王』の事を言うのかと思ったが、シャルロット王女の事とは少し肩透かしを食らったな。


「シャルロットはこう見えて凄くモテるんです。王女と言う立場にも拘らず、何かにつけて帝都中の貴族から求婚されまくっています」


 こう見えてって、確かに見た目はまるっきり幼女だ。

 シャルロット王女は俺より身長が低いから120cmくらいか? 体型も出るところは出てないぺたん子だ。

 まぁそんな幼女ともいえるシャルロット王女に求婚をするってどんなロリコンなんだよ。

 と言うか、それって王女だから求婚されてるんじゃないのか?

 ああ、でもそんな立場なら普通はそんな簡単に許可は出来ないって分かってるよな。その上での求婚ってことか。


「そして極めつけが2か月半ほど前に現れた26の王の1人『黄金の王・Gold』です。

 彼はシャルロットを嫁にすると宣言し、この帝国に戦争を仕掛けてきました。我々も応戦しましたがあと一歩で負けてしまうと言うところに冒険者の『GGG(スリージー)』が来てくれたのです」


 ああ、そう言えばGGが『黄金の王』を倒すときジパン帝国を助けたって言ってたっけ。


「『GGG(スリージー)』の活躍の元『黄金の王』を撃退したまでは良かったんですが、今度は帝都を復興中に26の王の1人の『海洋の王』がシャルロットを嫁に寄こせと言ってきたんですよ」


 そう言いながらエルバーナ帝王は頭を抱える。

 あー、これは確かに頭を抱えたくなるよな。

 あと一歩で負けそうになったってことは帝国軍もそれなりに被害を受けてるだろうし、帝都も復興させなければならない。

 そこへ新たな26の王が現れれば手におえないよなぁ。


「なるほど。そこで再び冒険者である我々に助けを求めたってことですか」


「ええ、幸い『水龍の王』を倒したことのあるローズマリー殿がこの帝都に居られましたので『海洋の王』との戦いに協力を求めたのですよ」


 まぁこんな状況だから紺碧さんの言う通り26の王を倒したことのある冒険者に協力を求めるのは当然か。

 にしても、これはエルバーナ帝王の言う通りシャルロット王女はモテすぎだな。

 世の中はロリ好きで溢れてるのか? まぁ、ゲーム上のシナリオなんだろうけど。


「あの、失礼ですがシャルロット王女のお歳は幾つなのですか?」


「シャルロットは43歳です。人間でいえば10歳くらいの年ですかね」


 はい、求婚した奴らロリコン決定。


「『黄金の王』も『海洋の王』もどんだけロリ好きなんだが。

 まぁいいわ。わたし達がキッチリ『海洋の王』にお灸をすえてきますよ」


「ありがとうございます。本来であればこれは我が国の問題なのですが・・・その代わり協力は惜しみません。我が帝国で出来る限りのバックアップは致します」


 帝王ともあろうものが俺達に頭を下げる。

 さっきからの話し方からして、どうも帝王とは思えない柔らかい物腰の人物だ。

 と言うか、エルフが帝国を築いてるって点でいろいろおかしいのだが。


「えーと、それじゃあ『海洋の王』について知ってることはありませんか? 情報も立派な武器になりますので」


 エルバーナ帝王は快く『海洋の王』の情報を提供してくれた。

 『海洋の王』の拠点は港町ロングネスから南に10km進んだ海底にある海底神殿に居を構えてる。

 『海洋の王』の姿は魚人ではなく、俺達と同じ人の姿をしている海底人との事。これは『海洋の王』の使者である海底人からもたらされた情報だ。

 そのことにより配下には魚人の他に海底人も複数いると思われる。

 『海洋の王』は3週間後の11月23日にシャルロット王女を迎えに来るという。(実質帝都に攻めてくるという事)


 大した情報は無かったが、『海洋の王』の居場所が分かったのは大きい。

 少なくともこちらから攻めていくことが出来る。

 時間的にも3週間余裕があるので、その間に泳ぎスキルを出来るだけ伸ばしておきたい。

 海底神殿と言うからには海底の水圧もかなりのものと予想される。高Lvの泳ぎスキルじゃなければ水圧死してしまうだろう。


 今日はもう遅いからこのまま城に泊まることになったので、明日から早速行動を開始しなければ。

 俺達が応接室を出て行こうとしたとき、シャルロット王女から呼び止められる。


「あの・・・私の為だけではなく帝都の為にもよろしくお願いします」


 シャルロット王女はそう言いながら頭を下げる。


「頭を上げてください、シャルロット王女。大丈夫ですよ。こう見えてもわたし達は水中戦のスペシャリストですからね」


 そう言いながら思わずシャルロット王女の頭を撫でてしまう。

 ハッと気がつたときには遅かったがシャルロット王女も満更ではないらしく顔を赤くし、エルバーナ帝王も俺達の様子を微笑んで見ていてなんのお咎めもなかった。

 ・・・いくらなんでも腰が低すぎやしないか?


 俺達は男女別々でそれぞれ2部屋用意されていたが、マリーは自分のギルド『Noble』のメンバーが城に居る為そちらに報告を兼ねて合流していた。

 そうか、マリーはギルドでジパン帝国に渡って『海流の王』の討伐クエストを受けたのか。それで水中戦のメンバーを集めるために一度セントラル大陸に戻ってきたと。


 後で聞いた話だが、マリーは唯一の航路が青龍で塞がれているために自騎獣のワイバーンで海を渡って戻ってきたのだとか。

 俺も大概無茶をする方だが、マリーも俺に劣らず無茶苦茶だよな。




11月16日 ――108日目――


 帝都を訪れてから2週間が経った。

 俺達は再び港町ロングネスに来て近辺の海域で泳ぎスキルを上げるため戦闘を行っていた。

 1日中潜って戦闘をしていただけあって泳ぎスキルは全員Lv70を超えていた。

 試しに偵察を兼ねて海底神殿付近まで潜ってみたが水圧の心配はほとんどなかった。

 但し海底に着くまでに30分も掛かってしまうのでBuffのかけ直しを気を付けなければならないが。


 そして準備が整ったと判断して、今日『海洋の王』を攻略することにした。

 俺達の護衛と言う事でサポートに付いていた部隊長のエルメティアから協力してもらい、船を一隻船頭付きで借り受けて海底神殿の海上まで乗せてもらう。


「さて、ここからは一気に行くわよ」


 俺の合図とともにみんな水中戦仕様のBuffを掛け一気に海底まで潜る。

 30分ほどかけて襲い掛かるサメやシャチ、サハギン等を蹴散らしながら海底付近まで来て、もう一度Buffをかけ直し海底神殿を目指す。


「・・・なぁ、あれ何に見える?」


 目的の海底神殿は見えてきたところでヴァイがポツリと聞いてくる。


「・・・船、に見えますわね」


「それも朽ち果てた海賊船だね」


 マリーと真桜ちゃんの指摘通り、この前偵察に来た時には無かった海賊船が海底神殿付近に佇んでいた。

 もちろんそれだけではない――


「どう見ても戦闘中・・・ですよね。

 魚人達と骸骨達と。そしてなぜか人魚達と」


 そう、ユニ君が言った通り海底神殿からは魚人達が、海賊船からは骸骨達がそれぞれ戦っており、そしてなぜか人魚達が魚人と骸骨に戦闘をしていて三つ巴状態になっていた。


「これどうなってるの?」


 もちろん俺の呟きに応えれる人は誰もいない。


「なぁ、あの海賊船ってもしかして幽霊船じゃねぇか?」


 紺碧さんの言葉に俺は納得する。

 だから海賊船から骸骨の群れが溢れ出ているのか。

 と言うか、幽霊船が海中にまで潜れるって聞いたことないんだけど。

 いや、幽霊船だから可能なのか?


「そんなことよりどうしますの? このまま指をくわえて黙って見てるのですか?」


「んー、人魚達を助けようぜ!」


「ふ~ん、ヴァイは人魚の味方をするんだ~」


 ヴィをはジト目でヴァイを見るが、同じ男としてヴァイの気持ちはよく分かる。

 まぁ、マリーの言う通りこのまま黙って見ているわけではない。


「ヴァイの言う通り人魚たちの方を助けるよ」


「フェンリルちゃん?」


 ヴィオ達女性陣は驚きの表情で俺を見てくる。


「わたし達の目的は『海洋の王』よ。だとすれば魚人達は敵になるわ。

 そして骸骨達は見かけで判断するのは良くないけど、どう見たって略奪行為にしか見えないわ。海賊船だけにね。

 ならば残った人魚達に協力してこの状況を突破した方がいいと思うの」


「そういう事なら納得ですわ」


「もし、人魚達も襲ってきたらどうするんだ?」


「その時は魚人・骸骨・人魚、全部まとめて相手して上げるわよ」


 俺の答えに紺碧さんは「了解」と納得してくれた。


「魚人達にはわたしとマリーが相手するわ。ヴァイと紺碧さんと真桜ちゃんとユニ君は幽霊船の方をお願い。ヴィオは人魚達の援護をして」


 海底神殿を背に海底人らしき人物1人とそれを護るようにサハギンが4匹、マーマンが2匹で骸骨達を相手にしている。

 一方、骸骨達スケルトンは左程強くないので魚人達にぼこぼこやられている。

 だが、スケルトン製造機でもあるのか幽霊船からはやられた分だけスケルトンが補充されていた。

 そして人魚達マーメイドは魚人と骸骨の両方の相手に翻弄されていた。


「神降し! オオワタツミノカミ!」


 俺とマリーは魚人達に突っ込んでいく。

 マリーはサハギン2匹相手にして隙間を作る。

 俺はその隙間を抜けて後方で指示を出している海底人に蹴りスキルの戦技を放つ。


「流星脚!」


「ぐぼぉ!」


 俺はそのまま踵を返しマリーが相手をしているサハギン2匹を背後から二刀流スキル戦技・剣舞六連で切り刻む。

 背後から隙を突かれたサハギン達はあっけなく光の粒子となって消えた。

 よく見ると普通のサハギンとは違ってネーム表示はサハギンナイトとなっていたが。

 マーマンの方もマーマンソルジャーとなっていた。

 ああ、道理でスケルトンごときじゃ相手にならないわけだ。

 もっとも今の俺達にとってもサハギンナイトだろうとマーマンソルジャーだろうとどっちも相手にはならないが。


 残りのサハギンナイトとマーマンソルジャーをマリーに相手してもらい、俺は海底人へと向き直る。


「貴様ら、何者だ! ここを神聖なるOcean様の住処と知っての狼藉か!」


「ああ、うん。その『海洋の王』を倒しに来たんだけど。出来れば通してくれると嬉しいな」


「な! ならば貴様らは地上の冒険者か! 馬鹿な、Ocean様が青龍に命じて冒険者がジパン帝国に来られないようにしていたはず!」


 あー、青龍の騒動はそう言うカラクリがあったのか。

 自分を倒し得るであろう冒険者(プレイヤー)が海を渡ってこれないようにと青龍に航路を封じていたと。


「残念だけどその青龍は倒して来たわ。という訳で通してくれる?」


「くっ! だからと言って簡単に通すわけにはいかない!」


 海底人は手に持った槍を構え俺に向かって来る。

 俺は大した苦も無く刀スキル戦技・天牙一閃と十字スキル戦技・十字斬りを合わせたオリジナルスキル・天牙十字閃の一撃で葬る。

 マリーの方も問題なく魚人達を倒していた。


 幽霊船組の方はスケルトンの数が多いので手間は掛かってはいたが、ヴァイが幻獣憑依スキルでユニコーンを憑依していて聖属性魔法スキルで一気に浄化していた。

 ユニコーンの憑依と言っても完全憑依ではなく、体が色白くなり額に角を生やし脚の形が動物のようになっているだけの半憑依状態だ。

 アンデット対応として聖属性魔法が使えるユニコーンを優先したのだろう。

 ユニ君の方も同様に聖属性魔法でスケルトンを一気に殲滅していく。

 真桜ちゃんも剣スキルと銃スキルを駆使してスケルトンを蹴散らしていく。

 紺碧さんの姿が見えないと思っていたが、彼は幽霊船に忍び込んでスケルトンを生み出す装置を探し出して破壊していたようだ。

 ついでにどうやったかは分からないが、幽霊船そのものの機能を破壊して海の藻屑にしていた。


 戦闘がひとまず落ち着いたところに、ある程度ヴィオが事情を説明し、助けた人魚達が話しかけてくる。


「あの、助けていただきありがとうございました。私はマーメイド・セイレーン族のエレディアナと申します。

 大変厚かましいお願いなのですが、もし宜しければ海底神殿の中に居る女王様を助けていただけないでしょうか」


「わたしたちの目的は『海洋の王』だから貴女達を助けるのは構わないわ。

 けどこの骸骨達はいったいどういう事かな? 出来れば状況を教えて欲しいんだけど」


 俺の「助けてあげる」の言葉に人魚達は喜びの声を上げて俺の質問に答えてくれる。

 人魚達の目的はシンプルだ。

 『海洋の王』にさらわれた人魚姫を助けに来たのだと言いう。

 因みに人魚姫の年齢は7歳。これは人間とほぼ変わらないから幼女と言ってもいい。

 ・・・どうなってんだ? AI-On(アイオン)の世界はロリコンで溢れているのか?


 そして骸骨共はと言うと、ここ数日海底神殿を攻めているという。

 率いているのは幽霊海賊船のキャプテンシャーク。

 残念ながらキャプテンシャークの目的までは分からないらしい。

 だが『海洋の王』とキャプテンシャークの争いの隙を狙って人魚姫を取り返そうと人魚女王自ら人魚達を率いて海底神殿に攻め込んだのだとか。

 それならば骸骨達が人魚達を襲う理由が分からない。まぁ邪魔者を一掃するという事なのかもしれないが。


「なるほど、『海洋の王』は幼女の敵決定ね。

 そう言う事情なら手を貸してあげるわ。と言ってもこっちの都合で『海洋の王』を討つついでなんだけどね」


「ありがとうございます。女王様は既に神殿内部に突入しています」


 エレディアナは大分前に突入した人魚女王を心配していた。

 まぁ、狙って介入したとはいえ、この三つ巴戦だ。いつ状況がひっくり返るかは分からないのだ。先に突入した人魚女王の安否が気遣われるのだろう。


 俺達は彼女達を率いて神殿内部に突入する。

 神殿内部は水を押しのける結界が張ってあり、空気が存在していた。

 そして所々で魚人VS骸骨、骸骨VS人魚、魚人VS人魚の三つ巴バトルが繰り広げられていた。

 俺達は人魚に味方をしながら神殿内部の奥へ進んでいく。

 因みに人魚達は水の無い神殿内部では古式魔法のレビテーションを使い宙に浮きながら移動している。


 神殿内部の大広間と思われるところでトップ3の戦闘が行われていた。

 俺達が突入する頃には人魚女王達が打ちのめされているところだった。


「がはは、悪いが女王様はそこでお寝んねしてな。あとでじっくり可愛がってやるよ」


『残念だが儂は年増には興味が無いんでな。そこでひれ伏しておれ』


 人魚女王を打ちのめしたのは骸骨姿の海賊船長だった。こいつがキャプテンシャークか。

 そしてもう1人のジジイが『海洋の王』か。見た目はギリシャ神話に出てくるポセイドンってところか。


 人魚女王を倒した隙をお互い狙いあっていたが、俺達の介入によって『海洋の王』とキャプテンシャークは動きを止めた。


「女王様!」


 エレディアナ達が人魚女王に助けに入る。

 人魚女王は彼女達に任せても大丈夫かな?


「さて、まずは『海洋の王』。悪いけど貴方にはここで倒させてもらうわ。

 つーか、ジパン帝国の王女を狙ってる上に人魚姫まで攫うなんてロリコンにも程があるわよ。

 そしてキャプテンシャーク。貴方の目的は知らないけどここで引いてもらえると助かるんだけど?」


『ちっ、青龍の奴足止めすらできなかったのか。使えん奴め。

 ふん、世界中の幼女は儂の嫁じゃ。邪魔するやつらは蹴散らすまでよ。貴様らこそ返り討ちにしてくれるわ』


 『海洋の王』は手に持ったトライデントを振り回し俺達に向ける。

 『海洋の王』の傍に控えている鯱の魚人と蛸の魚人もそれぞれの武器を俺達に向けた。

 何故戦闘の場に居るのかは分からないが、その奥には首輪を鎖でつながれた人魚姫が居て倒れた人魚女王を心配していた。


「がはは、俺様の目的は『海洋の王』の王の証だ。

 俺様は『海賊の王・キャプテンシャーク』! 『海洋の王』こそ俺様に相応しい!

 『海賊の王』と『海洋の王』の二つの王の名を持って世界の海を総べる!

 だが王の証とやらは人間も狙っていると聞く。だからその前に奪いに来てやったのよ。

 ああ、人魚どもはついでの戦利品だな。まさか俺達の戦いの隙を狙って襲い掛かってくるとはいい度胸じゃねぇか」


 ああ、キャプテンシャークの狙いも王の証かよ。厄介だな。

 まぁ、奪われる前に『海洋の王』の前まで来れたのは行幸か。

 人魚達はもののついでとはな。こっちは俺達が守っていれば人魚達にはそう簡単には手を出してはこないか。

 キャプテンシャークは両手にサーベルを掲げ、俺達と『海洋の王』に切っ先を向ける。

 その後ろでは配下のデスナイト2体が同じように剣の切っ先を向ける。


「フェンリル、あのキャプテンシャークは俺にやらせろ。ああいった輩は拳で語るのが一番だ」


 そう言いながらヴァイは憑依スキルをユニコーンからウルフへと変える。

 ああ、キャプテンシャークも脳筋の類なのか。骸骨なのに脳筋とはこれいかに。


「わかったわ。ヴィオ、ユニ君、2人はヴィオと一緒に骸骨達をお願い」


「任せて、フェンリルちゃん。あの戦闘馬鹿のサポートはお手の物だから」


「分かりました。接近戦はちょっと不安ですけど頑張ってみます」


 ヴィオはヴァイとの連携になれているし、ユニ君は大宮司だ。

 接近戦は分が悪いかもしれないが、アンデットに対抗できる聖属性魔法が使えるのが強みだ。


「ならば『海洋の王』はわたくしがお相手しますわ。

 元々これはわたくしが王の証を手に入れるためのクエスト。なれば『海洋の王』を倒すのもわたくしの役目ですわ」


 そう言いながらマリーは剣と盾を構える。

 ふむ、ロリコン野郎と言えど相手は26の王だ。対応する人数が少ないのは仕方がない。

 俺は紺碧さんと真桜ちゃんにマリーのサポートをお願いする。


「任せておけ。真桜、しくじるんじゃねぇぞ」


「大丈夫よ。紺碧さんの方こそ足を引っ張らないでよね」


 戦闘の配置が決まりそれぞれが『海洋の王』とキャプテンシャークに向けて戦闘を開始する。

 残った俺は人魚女王の護衛でもしてるか。ああ、ついでだから人魚姫の救出でもしておこう。


 俺は『海洋の王』の隙をついて人魚姫の救出に向かう。

 首輪は外すことが出来ず鎖も壊することが出来なかったが、鎖で繋がれてる壁は破壊不能オブジェクトではなかったので壁を破壊して首輪と鎖ごと人魚女王のところへ連れて行く。


「お母様!」


「セレネ! ああ、無事でよかった。

 フェンリル様、我が娘を助けていただきありがとうございます。我々も力及ばずながら協力いたします」


 人魚女王と人魚姫は再会の抱擁をする。

 エレディアナがある程度の事情を話していたので人魚女王は俺達の味方に付いてくれた。


「お礼はいいわよ。こっちもついでの事だったしね。

 まぁ、戦闘の方は・・・若干こっちの方が有利、かな? ああ、『海洋の王』の方はちょっと押され気味か」


 キャプテンシャークの方はヴァイが張り切って拳を乱打し、ヴィオとユニ君が後衛職ながらもデスナイト相手に聖属性魔法で有利に立っていた。


 一方で『海洋の王』相手にマリーが盾スキルで攻撃をいなしながら隙をついて攻撃している。

 マリーは元々盾職だから攻撃には慣れておらす、押されているように見える。

 魚人2人も真桜ちゃんが相手していて、紺碧さんが『海洋の王』と魚人を遊撃で相手していた。

 うーん、紺碧さんは元々忍者職だから防御の面で不安があるからこの方法を取ってるのだろうけど、配置の割り振り間違えたか?


「フェンリル様、もし宜しければ儀式魔法であの方たちのサポートをしたいのですが」


 儀式魔法? 人魚女王からもたらされた言葉は聞いたことのない魔法だった。

 もしかしたら人魚族固有の魔法なのかもしれない。


「それってどんな魔法なの? 何か儀式って聞く限りじゃかなりの範囲攻撃魔法のように感じるんだけど」


「はい、儀式魔法は広範囲に影響を及ぼします。

 攻撃魔法もありますが、今回は味方のみに効果を及ぼす一時的な成長魔法を掛けます」


「味方のみって、人魚達だけでなくわたし達にも効果があるって事?」


 無差別ではなく俺達にも効果があるのはありがたいがPTを組んでもいないのにどうやって判断するんだろうか?


「成長魔法は呪文詠唱で個別を指定して判断いたしますのでその点は心配いりません」


 なるほど。それならば敵方には魔法の効果は及ぼさないか。

 俺はみんなの名前を教え儀式魔法の発動を許可する。


 人魚女王はエレディアナ達数人を呼び寄せ、儀式呪文の前段階の魔力経路を繋げる。

 そして複数の人魚達で同時に呪文を唱え始める。


 これは俺の輪唱呪文と似ているな。


 人魚1人1人がそれぞれ1節毎に呪文を担当し膨大な量の呪文を一気に組み上げる。

 人魚女王達が歌うように呪文を唱えていると、それに気が付いた『海洋の王』とキャプテンシャークが妨害しようとするが、マリーやヴァイに阻まれてしまう。またマリーたちを突破しても俺がその攻撃を阻止する。


「――儀式魔法、第1節、第2節、第3節、形成――」


「――儀式魔法、第4節、第5節、第6節、形成――」


「――儀式魔法、第7節、第8節、第9節、形成――」


 人魚達が次々呪文を唱え遂に完成する。


「――儀式魔法、レベルブレイク!!」


 辺り一面に巨大な魔法陣が形成され光を解き放つ。

 その瞬間俺達の身体(アバター)に確実な変化が訪れた。

 外見の変化ではなく、中身の変化だ。


 俺はメニューウインドウを開いてステータスを確認すると、神薙のLvが(仮)のマークは付いていたが24になっていた。つまり累計Lvで104になっているということになる。

 元々の累計Lvが84なのでこの儀式魔法でLvが一気に20も上がったことになる。


 マリー達は突然のステータスの上昇により身体能力の変化に戸惑っていたが、すぐに順応し『海洋の王』と魚人達、キャプテンシャークとデスナイト達を簡単に屠っていく。

 マリー達のLvは70前後だ。一気に90近くまで上がれば26の王と言えど今のマリー達の相手にもならない。


「はぁぁっ! ローズストライク!」


 マリーが剣スキル戦技・スラッシュストライクと聖属性魔法のセイクリッドブラストを合わせたオリジナルスキルを『海洋の王』に叩き込む。

 俺もあまり人の事は言えないが、マリーのオリジナルスキル名も如何なものかと思うぞ。


『がぁぁぁ・・・! くそっ・・・だから冒険者は来て・・・欲しくなかった・・・んだ・・・』


 最後の言葉を残して『海洋の王』は光の粒子となって消える。




 ――エンジェルクエスト・Oceanがクリアされました――




「おらおらおらおら! 止めだ! 爆裂螺旋寸勁!!」


 ヴァイがキャプテンシャークに拳の乱打を与え、止めに拳スキル戦技・螺旋拳と爆裂寸勁を合わせたオリジナルスキルを叩き込む。


「がはっ・・・俺様の・・・海を総べる夢が・・・」


 キャプテンシャークは骨をカタカタ動かしながら最後の言葉を残して光の粒子となって消えて行った。




◇ ◆ ◇ ◆ ◇


「フェンリル様達には感謝しきれない思いでいっぱいです。

 もし海の事で何かお困りのことがあればいつでも言ってください。すぐにでも駆けつけます」


 人魚女王はそう言いながら御礼として人魚の竪琴を寄越した。

 この竪琴を海でならせばセイレーン族がすぐに現れるとの事だ。


 俺達は人魚達に港町ロングネスまで送ってもらう。

 一時人魚の群れを見た港町の住人たちが大騒ぎになったりはしたが。


「お姉ちゃん達ありがとう」


 別れ際に人魚姫が舌足らずながらも俺達にお礼を言ってくる。


「もう悪い奴らに捕まるんじゃないよ」


 俺はそう言いながら頭を撫でる。

 人魚達はそのまま自分たちの住処へと帰っていった。


 港町で俺達の帰りを待っていた部隊長のエルメティアに『海洋の王』の討伐を報告する。

 彼女達は『海洋の王』討伐の報告を喜んで、すぐさま帝都へと送迎の準備をする。


 『黄金の王』の侵攻の被害の復旧の為凱旋パレードとかは無かったが、『海洋の王』の侵攻に怯えていた帝都は『海洋の王』が倒された報告に歓んで帝都全体が明るいムードに包まれていた。


 エルバーナ帝王は『海洋の王』討伐に大変喜んでいて、かなりのクエスト報酬を頂いた。

 エルフらしく、さまざまな魔法の武器やマジックアイテム、さらにはオリハルコンよりも上位の金属・ヒヒイロカネの鉱石までもがあった。

 俺は伝説級の武器があるのでヒヒイロカネを分け前として貰った。


 ああ、因みに『海洋の王』のドロップはOの王の証とロリの王の証などと言うふざけたものだけだった。



 Oの王の証

 『海洋の王』を倒した、または認めてもらった証。

 ※QUEST ITEM

 ※譲渡不可/売却不可/破棄不可

 ※王の証を所有した状態で死亡した場合、王は復活します。

 ※特殊スキル「Ocean」を使用することが出来る。

 効果:24分間、水中での活動が無条件で可能になる。

         また、水中での水流・海流の動きを操ることが出来る。

    特殊スキル効果終了後、24時間「Ocean」のスキルが使用不可能になる。

               24時間、水魔法の使用不可、水中での戦闘が不可となる。


 ロリの王の証

 所持しているだけで幼女から無差別に好かれる証。

 ※LEGENDARY ITEM

 ※譲渡可/売却可/破棄不可

 ※あまりにも好かれ過ぎて幼女1人の為に国1つを滅びたことがある伝説があるとか。



 Oの王の証は俺の神降しスキル・オオワタツノカミと同じような効果があるみたいだな。

 Oの王の証はマリーが持つとして、ロリの王の証は・・・なんだこりゃ、としか言えないな。

 しかもこんなのがLEGENDARY ITEMだなんてふざけ過ぎている。

 こんなのがロリコンプレイヤーの手に渡ったらおぞましいな。

 NPC店に売り払ってどこかでプレイヤーが手に入れると拙いため色々話し合った結果、女性プレイヤーであり見た目がロリの為問題が無いだろうという事で俺が持つことになってしまった。

 ・・・中身は男なんだけどなぁ・・・


「ともあれこれで『海洋の王』はクリア出来ましたわ。

 後残すのはAの王、Bの王、『地獄の王・Hell』、『幻影の王・Mirage』、『世界を司る王・World』、Xの王、Yの王の7名ですわね」


 俺達は港町ロングネスに向かう帰りの走竜車の中でマリーが言ってきた。


「『円卓の王・Round』はGG達が向かっているから残りはそうなるわね。

 後7人の王を倒せばグランドクエストの――デスゲームのクリアになるわ」


 俺の言葉にみんなは神妙になって頷く。


 そう、俺達は26の王の2/3近くを攻略したのだ。残りの7人を倒せばデスゲームを出られるのだ。

 否が応でも攻略に向けて緊張が高まってくる。




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 闇の魔女様を称えるスレ9


101:シャドウプリンセス

 さぁ! 僕共! このわたくしを称えなさい!


102:漆黒の大天使

 ははっ! 今日も闇の魔女様の素晴らしい御力は世界を覆い尽くしております


103:邪王の蛇王

 ははっ! 闇の魔女様の闇の力は大変素晴らしゅうございます


104:覇王天聖武幻剣

 ははっ! 高貴なる闇の魔女様の御姿を拝見できて眼福ものです!


105:怒り新人

 何このスレ・・・?

 と言うか闇の魔女様って・・・誰?


106:右腕に刻まれし刻印

 >>105 貴様ぁっ!! 闇の魔女様を知らぬと申すか!


107:暗黒に佇む魔想師

 >>105 あたし達の闇の魔女様を知らないなんて・・・!

 貴方の無知は万死に値するわ!


108:シャドウプリンセス

 クククッ、皆の者よいではないか

 ここに新たな信者が現れたのだ

 存分に歓迎しようでなないか


109:右腕に刻まれし刻印

 闇の魔女様がそうおっしゃるのであれば・・・


110:漆黒の大天使

 >>105 いいかよく聞け!

 シャドウプリンセス様は『9人の女魔術師』のギルド幹部にして闇の魔女の二つ名を持つお方!

 そして我々闇の使徒の王であらせられる!


111:怒り新人

 え・・・? それじゃあ闇の女王様じゃないの・・・?


112:暗黒に佇む魔想師

 >>111 口答えしない!

 魔女様は王よりも高位なる存在なのよ!

 王の名前で括れるほど簡単なものだと思っては困るわ!


113:シャドウプリンセス

 さぁ、111よ

 貴様も今日からこのスレの住人だ

 一度書き込みをしたら二度と逃れることは叶わん・・・ククク・・・


114:怒り新人

 え? いやだよ

 と言うか、これって厨二病の集まりのスレなの・・・?


115:シャドウプリンセス

 厨二病言うなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!


116:邪王の蛇王

 そのセリフは禁句なんだよ!!!


117:覇王天聖武幻剣

 言ったなぁっ! 貴様っ! そのセリフを言ったなぁっ!!


118:暗黒に佇む幻想師

 厨二病じゃないもん

 厨二病じゃないもん

 ・・・ぐすっ;;


119:右腕に刻まれし刻印

 おい! 118が泣いちゃったぞ!

 114謝れよ!


120:漆黒の大天使

 厨二病って言う奴が厨二病なんだぞ!!!






厨二病キャラを書いてみましたが思ったよりも難しかった・・・

簡単だと思っていたのに・・・厨二病のくせに生意気だよ!

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