48.不死者の王とその特性
10月13日 ――74日目――
俺達は今冥界門のダンジョンの2つ目の冥界門の前に居る。
夜の国のミッドナイト王であり26の王の1人『夜の国の王』の王の証を譲り受ける条件の1つとして、冥界門のダンジョンの奥に居る『不死者の王』の討伐に来ていた。
俺とクリスはこの門をくぐるのは2度目だが、鳴沢にとっては3度目になる。
そして鳴沢にとっては『死を撒く王』での全滅の苦い記憶があり、青白い顔をしていた。
「ベル、大丈夫?」
「・・・うん、大丈夫。この先に居るのは『死を撒く王』じゃなくて『不死者の王』だもんね。何も不安になることは無いわ」
鳴沢はそう言って自分を鼓舞する。
全滅した現場に戻ってくるのだ。普通に考えればトラウマものだろう。
2度目の時は俺を助けるためだったからそんなことを考える暇は無かったと思われる。
今こうして3たび門をくぐろうとして、そのトラウマを乗り越えようとしている。
「じゃあ、中に入るわよ。疾風お願い」
各自のBuff掛けや、みんなに俺とヴィオの蘇生魔法のプリザベイションを掛けてから、俺の合図とともに疾風が門を開ける。
疾風を先頭にヴァイ、唯ちゃん、俺と続き、後衛としてクリス、鳴沢、ヴィオと固まって『不死者の王』のフィールドに入る。
『不死者の王』は俺達の姿を確認すると、喜びながら俺達を迎えてくれる。
特に俺の姿を見つけると、骨をカラカラ鳴らして大喜びをする。
『おお! これはこれは。ようこそ英雄候補の諸君! 『不死者の王』は君たちを歓迎するよ。
特にそこのお嬢さん、あんたにはこの間のお礼を是非受け取ってもらいたいね』
「あのね、この前も言ったけどお断りなの。誰が好き好んでアンデットの仲間になりたいのよ」
『つれないねぇ。お嬢ちゃんだったら最高のスケルトンロードになれるんだがなぁ』
「なぁフェンリル。こいつ骨フェチなのか?」
俺と『不死者の王』のやり取りを聞いていた疾風は何を勘違いしたのかそんなことを言ってくる。
「・・・だって。骨フェチなの?」
俺は思わず『不死者の王』に聞いてみる。
『失敬な! 誰が骨のフェチだ!
そりゃあ肉の体は無くなったが、俺も生前はちゃんと肉の体を持ってたんだ。
普通に骨よりも女の体を好きだったよ。
ただ、今は『不死者の王』として最強の兵を揃えるためにスケルトンロードを集めてるだけだ』
「その最強のスケルトンロードがどれほどのものか見せてもらおうか。
そこまで豪語するんだから手ごたえはあるんだろうな?」
最近、脳筋になってしまったヴァイが最強の名前を聞いて腕を鳴らす。
『ああ、いいぜ。見せてやるよ。――ネクロロード!』
『不死者の王』の呪文と共に周りに5つの召喚陣が輝き5体のスケルトンタイプのモンスターが現れる。
剣を持ったスケルトン、斧を持ったスケルトン、槍を持ったスケルトン、盾を持ったスケルトン、杖を持ったスケルトンだ。
『そっちこそ簡単にくたばるなよ。お前らも英雄候補――スケルトンロードの候補なんだからな。悪いが実力のない者には用は無いんだよ。
さぁ、行け! スケルトンロードたちよ!』
『不死者の王』の合図とともに5体のスケルトンロードは俺達に向かって来る。
「実力があるかないかはあんたの体で確かめな。切り込み隊長・疾風、行くぜ!」
ドン!と言う音と共に盾を持ったスケルトンロードを斬りつけながら瞬動でスケルトンロードたちの背後に移動する。
流石に防御に特化したスケルトンロードらしく、数歩たたらを踏むだけで疾風の攻撃に耐える。
だがその隙を逃さずヴァイと唯ちゃんが他のスケルトンロードに向かって攻撃を開始する。
「魔獣憑依! レオパルド! おらぁっ! 閃拳二連拳!」
ヴァイは魔獣憑依スキルで人豹となり、斧を持ったスケルトンロードに拳スキル戦技・閃拳と二連拳を合成させた戦技でボディーブローを叩き込む。
だが流石に直撃は与えられず、斧のスケルトンロードは斧の柄を巧みに操りヴァイの拳を上手くいなす。
「三連閃!」
『三連閃!』
唯ちゃんは同じ槍を持ったスケルトンロードをターゲットに決め、槍スキル戦技・三連閃で攻撃する。
だが向こうも同じ戦技で返して、2人の槍は同じ突き同士がぶつかり合う形になる。
「むむ、やるわね」
唯ちゃんの言葉に槍のスケルトンロードは心なしかニヤリと笑ったように見えた。
「神降し! アメノウズメ!」
俺は神降しスキルを発動し、剣を持ったスケルトンロードに立ち向かう。
アメノウズメは天岩戸に隠れてしまったアマテラスに気を引くために踊りを披露した岩戸隠れの神話がある。
剣舞を武器とする俺とは相性のいい神様だ。
「ふっ!」
アメノウズメの効果の小手調べとして、剣のスケルトンロードに剣舞をお見舞いする。
ギギギギンッ!
いきなり4連続攻撃がヒットした。
うん、ステップやターンが今まで以上にやりやすくなっている。
俺はそのままステップを刻みながら剣舞を繰り出し呪文を唱える。
「ファイヤージャベリン!
サンダージャベリン!
――桜花炎雷十字!」
俺の放つ魔法剣をまともに食らい、剣のスケルトンロードは盾のスケルトンロードを巻き込んで後方に吹き飛ぶ。
「スパイラルアロー!」
「ゲヘナストーン!」
「ホーリーブラスト!」
クリス、鳴沢、ヴィオがそれぞれ戦技と魔法を杖を持ったスケルトンロードに放つ。
杖のスケルトンロードは杖を掲げて2種類の光の盾を張り、3人の放った戦技と魔法を防ぐ。
杖のスケルトンロードの展開した光の盾はマテリアルシールドとマジックシールドだ。
だが呪文を唱えないで杖を掲げただけで盾を展開したのは、多分杖の特殊アビリティか何かだろう。
もしかすればほとんど待機時間なしで連続で盾を展開することが出来るかもしれない。
となるとあの杖は厄介だな。
『バーニングフレア!』
杖のスケルトンロードが呪文を唱え、後衛の3人に向かって巨大な炎弾を放つ。
鳴沢はすかさず腰のレーヴァティンを抜いて、向かい来る炎弾を絡め取り起き上がろうとしていた剣と盾のスケルトンロードに向かって弾き返す。
盾のスケルトンロードは剣のスケルトンロードをかばい、盾スキル戦技・フレアシールドを展開し炎弾を防ぐ。
その隙をついて疾風が再び瞬動で後ろから剣のスケルトンロードに攻撃を仕掛ける。
そのまま連続瞬動を発動して剣のスケルトンロードに攻撃を仕掛けその場に釘付けにする。
だが流石最強のアンデットと称されるだけあって、剣のスケルトンロードは疾風の連続瞬動攻撃にも上手く剣で捌いていた。
「フェンリル、行け!」
剣のスケルトンロードを足止めしている疾風から声が掛かる。
俺は疾風の意図を読んでプチ瞬動で『不死者の王』に向かって行く。
剣のスケルトンロードは疾風が、斧のスケルトンロードはヴァイが、槍のスケルトンロードは唯ちゃんがそれぞれ相手をしてくれている。
「ベル! クリス! ヴィオ! 盾と杖のスケルトンロードの足止めをお願い!」
そして残りの盾と杖のスケルトンロードは3人にお願いする。
俺の指示を受けた鳴沢はレーヴァティンを手にし、盾のスケルトンロードに立ち向かう。
いくらLEGENDARY ITEMとは言え、鳴沢の腕じゃ盾のスケルトンロードには決定打を与えられない。
だが他の仲間へ援護へ行かないように足止めは可能だ。
おまけに鳴沢は詠唱破棄スキルのお蔭で詠唱無しで魔法を放てるので意外と接近戦で闘うことが出来る。
そしてクリストヴィオは戦技と魔法の両面で杖のスケルトンロードを足止めする。
プチ瞬動で『不死者の王』に接敵した俺は、瞬動の勢いのまますれ違いざまに刀スキル戦技・桜花一閃を叩き付ける。
『っと! お嬢ちゃん面白い技を使うな』
『不死者の王』は手に持った大振りの剣――グレートソードで俺の攻撃を難なくいなす。
「簡単に防いでおいてよく言うわよ。でもこれならどうかしら!?
――桜花四連撃!」
『不死者の王』の背後を取った俺は、すかさず剣舞を織り交ぜた刀スキル戦技・桜花一閃と二刀流スキル戦技・四連撃を合わせたオリジナルスキルを叩き付ける。
『うおぉ! なんだこりゃ!?』
『不死者の王』が驚くのも無理はない。
剣舞にオリジナルスキルを合わせるのは初めてだったが、思いのほか上手くいった。いや、それ以上だ。
ただでさえ神降し・アメノウズメでステップの切れが増しているのだ。
その攻撃は残像を映しながら『不死者の王』に襲い掛かる。
まるで分身攻撃のように。
流石にこの攻撃は『不死者の王』もグレートソードでは防ぎきれず、いくつかの攻撃がヒットする。
ちらりと『不死者の王』のHPバーを見るが減った様子は見えない。
ちっ・・・どうやら『死を撒く王』以上のHPを持っている見たいだな。
ならば『死を撒く王』同様にそれを上回る手数で攻撃するだけだ。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
「はぁぁぁ! 寸勁!」
ヴァイは斧のスケルトンロードに接敵し、拳スキル戦技・寸勁を放つ。
寸勁はマンガとかでよくある拳を当てたゼロ距離からの一撃必殺の気功の技だ。
寸勁をまともに食らった斧のスケルトンロードは後方に吹き飛ぶ。
ヴァイはそのまま俊足で追いかけて追撃を加える。
今のヴァイの見た目の姿は魔獣憑依スキル・レオパルドを使用した豹の獣人だ。
魔獣憑依のウルフはスピードと技巧に優れた憑依に対し、レオパルドは同じスピード系でありながら柔軟性に富んでいる。
人豹と化したヴァイはそのスピードと柔軟性を生かして斧のスケルトンロードの攻撃を躱し続けていた。
俺の剣舞にも劣らない回避だが、俺がステップで体ごと移動して躱すのに対し、ヴァイはレオパルドのしなやかさを持って躱していた。
「三連拳!」
追撃を加えようと戦技を放とうとするが、寸前で地面から現れた蔦によって一時的に動きを封じられる。
杖のスケルトンロードが土属性魔法のバインドを唱えたのだ。
その隙を逃さず、斧のスケルトンロードは斧スキル戦技を放つ。
『バーンアックス!』
「ちっ! スキル発動! Engage:転移!」
斧のスケルトンロードの戦技が当たる直前に、ヴァイはバインドの拘束からも抜けてヴィオの傍へ転移する。
おお、なるほど。
俺はお互いが別々の地域にいる時にしか使い道が無いと思ってたが、転移にはこんな使い方もあるのか。
疾風の持つLの王の証同様、確かお互いのスキルを同調する「同期」と違い「念話」「転移」は24時間のペナルティが存在しない。
つまりこの戦術は使いたい放題なのだ。
ヴィオの傍に出現したヴァイは再び斧のスケルトンロードに向かって行く。
「はぁっ! 五穿鳳閃花!」
『五穿鳳閃花!』
唯ちゃんが槍スキル戦技・五穿鳳閃花を放つ。
これは剣スキル戦技・トライエッジや刀スキル戦技・五月雨と同様に、槍で一突きすると同時に4つの突きが放たれる戦技だ。
だが、唯ちゃんが戦技を放つと同時に槍のスケルトンロードも同じ戦技を放ち、攻撃を相殺する。
「くっ! 大斬閃!」
『大斬閃!』
唯ちゃんは槍を大きく振りかぶり、その威力で斬撃を打ち下ろす戦技を放つが、槍のスケルトンロードはまたもや同じ戦技で迎え撃つ。
先ほどから唯ちゃんと槍のスケルトンロードの戦いは千日手のように同じ戦技の応酬でお互い決定打に欠けていた。
いや、あえて同じ戦技で迎え撃っている槍のスケルトンロードの方が余裕がある。
唯ちゃんもそのことを分かっているので、自分と槍のスケルトンロードとの実力の差に歯噛みしていた。
「ストーンジャベリン! アクエリアスファング! エクスプロージョン!」
鳴沢の魔法の三連撃を受けて、盾のスケルトンロードはたたらを踏む。
特に最後の爆炎の魔法は範囲攻撃だ。
盾のスケルトンロードの特殊能力か分からないが、範囲攻撃でさえスケルトンロードの持つ盾で抑え込まれた。
だがその隙を狙ってクリスの魔法矢が立てのスケルトンロードの脚を貫く。
「ダブルショット!」
弓スキル戦技・ダブルショットに炎と雷の魔法を纏わせ、足を貫かれた盾のスケルトンロードはその場に倒れこむ。
盾の防御が無くなった杖のスケルトンロードに向かって、ヴィオの聖属性魔法が放たれる。
丁度その時杖のスケルトンロードはヴァイに向かって土属性魔法のバインドを放っていたところなので、迎撃の魔法は放つことは出来ない。
「ホーリーブラスト!」
だが魔法攻撃を受ける直前に杖から展開されるマジックシールドに弾かれる。
しかし、その直後の隙を狙って鳴沢のノータイムでの魔法が炸裂する。
「アクアプレッシャー! バーニングフレア! もう一つおまけよ! ガトリングエアバースト!」
水属性魔法の空間一点発動型に、火属性魔法の巨大な炎弾、そして風属性魔法の小指ほどまで圧縮された風をガトリング銃のように連続で解き放つ風縮弾が杖のスケルトンロードに向かって叩き込まれる。
流石に今度はまともに食らったので、杖のスケルトンロードのHPは大きく削られた。
お返しとばかりに杖のスケルトンロードは雷属性魔法の範囲魔法を放つ。
『サンダーストーム!』
仲間のスケルトンロードを巻き込んでの雷の嵐が鳴沢達を襲う。
もっとも味方には魔法による衝撃はあってもダメージは無いので、スケルトンロード達はノーダメージのままだ。
だが神速の癒し手の二つ名は伊達じゃない。
雷の嵐を受けると同時に鳴沢の範囲治癒魔法が放たれる。
「エリアエクストラヒール!」
そして少し遅れてヴィオの範囲治癒魔法が。
「エリアハイヒール!」
みんなは2人から放たれた治癒魔法によりほぼノーダメージ状態で攻撃を再開する。
こちとら俺以外にも回復職が2人居るんだ。そう簡単にダメージを与えられると思うなよ。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
俺はみんながスケルトンロードを引き付けてる間にも『不死者の王』に攻撃を仕掛けている。
だが何かがおかしい。
グレートソードを手足のように扱う『不死者の王』の大剣捌きは見事だが、全ての俺の攻撃が捌けているわけではない。
現に俺の刀、魔法剣、魔法それぞれが確実に『不死者の王』にヒットしている。
当然俺も『不死者の王』からの攻撃で被弾しているわけだが、その都度治癒魔法で回復をしている。
にも拘らず『不死者の王』は回復行動を一切行っていない。それどころかHPバーが1ミリたりとも減っていないのだ。
「これまでの攻撃でも一切ダメージは無し。本当に不死だったりするのかしら?」
『おいおい、俺の名前は『不死者の王』だぜ。『不死者の王』が不死でなくて何だってんだよ』
いや、流石に死なないという訳ではないはず。
でなければ『不死者の王』は倒すことは出来ずにエンジェルクエストクリアの不可――ゲームとしては成り立たない。
何か秘密があるはずだ。
そこで俺は色んなゲームや小説とかでよくあるアンデットの特性を思い出す。
「・・・まさかとは思うけど不死属性によって、マイナスになるダメージは回復に、プラスになる回復はダメージになるって仕様じゃないわよね?」
『・・・・・・』
「・・・・・・」
俺の質問に『不死者の王』は返答せず固まっていた。
俺は黙って治癒魔法の呪文を唱え、『不死者の王』に向かって放つ。
「エクストラヒール!」
『ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
「うおぉい! マジに正反対の属性を持ってたよ!」
治癒魔法によるダメージにのた打ち回っている『不死者の王』を見て俺は思わず頭を抱えそうになる。
つまり今までやってきたことは『不死者の王』に回復をしていただけなのだ。
「はぁ、そうと分かれば話は簡単ね。唱える魔法は1種類だけでいいんだからね」
そう、治癒魔法は詠唱失敗によって不発になる事はあるけれど、絶対に躱すことが出来ない魔法なのだ。
よって『不死者の王』はこれからの俺の魔法攻撃は躱すことが出来ない。
「さて、覚悟はいいかしら? 『不死者の王』様?」
『あー、出来れば待ってもらいたいんだが・・・』
「どれくらい?」
『お嬢ちゃんがスケルトンロードになって、俺が満足するまで』
それ「待って」じゃねぇだろ!
俺は返答をせず、にこやかな顔で治癒魔法を唱える。
「エクストラヒール・クインタブルブースト!」
『ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――!!!』
俺の放った五重に重ね掛けた治癒魔法によって、ほぼ一撃で『不死者の王』は倒された。
何せ回復に特化したユニーク職の神薙に加えて、極大魔法スキルによる回復力増加、さらには五重に重ね掛けをした治癒魔法だ。
回復が弱点の『不死者の王』にとっては一溜りもないだろう。
『不死者の王』が倒されるとスケルトンロードも動かなくなりその場に崩れ落ちた。
――エンジェルクエスト・Undeadがクリアされました――
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
鳴沢達の方もなんとかスケルトンロードからの攻撃を凌ぎ切り無事だった。
ただ疾風とヴァイはもう少しで倒しきれるところだったので残念がっていたのと、全然歯が立たず下手をすれば遊ばれていた可能性があった唯ちゃんは悔しがっていたが。
「さて、早速だけど手に入れたUの王の証は誰が持つ?」
Uの王の証
『不死者の王』を倒した、または認めてもらった証。
※QUEST ITEM
※譲渡不可/売却不可/破棄不可
※王の証を所有した状態で死亡した場合、王は復活します。
※特殊スキル「Undead」を使用することが出来る。
効果:24分間、ダメージが回復に回復がダメージになる不死属性になる。
特殊スキル効果終了後、24時間「Undead」のスキルが使用不可能になる。
24時間、身動き一つとれない仮死状態になる。
これまた強力な特殊スキルだ。
Uの王の証の特殊スキルを発動すれば、ダメージを一切気にせずに防御無視で突っ込んでいけるスキルだ。
まぁその分デメリットも大きいが。
「そうだな、ヴァイオレットが持つのがいいだろう。
今優先されるユニーク職は鬼神だからな。
これでヴァイオレットは王の証が3つ。あとはLvを80まで上げれば鬼神に転職できる」
「ベルも3つ揃うんだけど、どうする?」
「あたしもヴァイが持っても構わないわよ。疾風の言う通り鬼神が最優先だからね」
王の証所持者である疾風と鳴沢は辞退してヴァイにUの王の証を渡そうとするが、そこで唯ちゃんが待ったをかける。
「ベルもはーくんもいいの? この後もう1つの条件をクリアすればNの王の証が手に入るんだよ?
もしかしたらNの王の証よりこっちのUの王の証の特殊スキルの方がいいかもしれないと思うけど」
唯ちゃんに言われて鳴沢と疾風の2人は少し考え込む。
だが今まで黙っていたヴァイがUの王の証の所持を願い出た
「いや、このUの王の証は俺が持つ。
このUの王の証の特殊スキルは俺向きだしな。ダメージ無視で肉弾戦なんて最高じゃないか」
ヴァイの脳筋の発言に俺達は呆れていた。
いや、ヴァイらしいと言えばそうなのだが。
「あのね、デメリットの方にも目を向けなさいよ」
「そん時はヴィオが何とかしてくれるんだろ?」
「初めからあたしを当てにしてるのね。ったく」
そう言いながらヴィオはまんざらでもない顔をしていたりするのだが。
いやヴィオ、嬉しそうな顔をするのは良いけどUの王の証のデメリットはハンパないよ? ヴァイの事だから必ずどっかで使いそうなんだよな・・・その時苦労するのはヴィオなんだけど。
「あー、じゃあUの王の証はヴァイが持つという事で。
さて、では夜の国にもどってもう1つの条件をクリアしに行きましょうか」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ランダムスキルブックでレアゲットだぜ! その10
459:アトラ・ランダ・ダムド
ランダムスキルブックはガチャという認識でおk?
460:ラッキーボーイ
>>459 その認識でほぼ間違いなし
461:ビット=ピット
MMO-RPGにガチャは定番ですからね~><ノ
462:センスマジック
既出かもしれんが激レアスキルが出た人っているのか?
463:トライデント
>>462 それはユニーク職クラスのスキルの事か?
例えばソードダンサーの極大魔力とか神速の癒し手の詠唱破棄とか
464:センスマジック
>>463 うぃ、そのクラスのサブスキルね
465:ハイブリッジ
>>464 残念だけど私達の知る限り当てた人は居ないわね
466:ビターチョコ
もっとも当てたけどひっそり隠してるのかもしれないけど
467:ビット=ピット
ユニーク職クラスは確率がほぼ0って話だよ
468:アトラ・ランダ・ダムド
そう考えると初期のランダム配布でユニーク職クラスのスキルを手に入れた2人は凄い幸運だね
469:プリンちゃん
そうとも言い切れませんよ?
なにせソードダンサーは二度と外せない萌えスキルも取っているんですからw
470:ラッキーボーイ
あ~、特殊職クラスのスキルも取ってる幸運は凄いけど、スキルの効果と二度と外せないのを考えるとマイナスの方が強いなw
471:フュージョンマスター
それにユニーク職クラスや特殊職クラスのサブスキルを取ってもパッシブ系じゃないと使いこなすの難しいしな
472:アトラ・ランダ・ダムド
>>471 どういう事?
473:トライデント
便宜上、Lvが付いてなくセットするだけで効果が発揮するのをパッシブ系、Lvが付いていて戦技や魔法を使うことが出来るのをアクティブ系と呼んでいる
474:トライデント
で、アクティブ系は使用するたびにLvが上がるんだけど、レアスキル程初期に仕える戦技や魔法が少ない
475:ビターチョコ
職スキルは職Lvに準ずるってなってるだろ?
特殊職で初めて出てくる職スキルなんかは累計Lv50から使える戦技・魔法が増えていくわけで、特殊職に転職したては使える戦技・魔法が少ないんだ
476:アトラ・ランダ・ダムド
??? よく分からん
誰か簡潔にplz!
477:プリンちゃん
説明が難しいですね・・・
478:フュージョンマスター
例)光輝魔導師と光属性魔法
光輝魔導師の累計Lvは51だとすると光属性魔法のLvも51
使用できる光属性魔法はシャイニングレイとライトシールドの2つのみ
光輝魔導師のLvが上がるにつれて光属性魔法もLvが上がるのでLv52、53から新しい魔法を覚える
これがサブスキルだと光属性魔法Lv1からスタート
ひたすらシャイニングレイとライトシールドだけでLv52まで上げなければ新しい魔法は覚えられない
479:トライデント
>>478 説明乙
480:ハイブリッジ
>>478 詳しい説明ありがとうございます
481:アトラ・ランダ・ダムド
ちょww それきっついよ!ww
折角のレアスキルなのに使いこなすのに時間が掛かるって!
482:ビット=ピット
だからパッシブ系の方がいいって言ってるわけ
例)体力倍化、魔力量倍化など
483:アトラ・ランダ・ダムド
うわーうわー、大量にランダムスキルブックを買ってレアを狙おうと思ってたけど考えちゃうなそれは
484:センスマジック
>>483 あ、それはやめておいた方がいいな
485:フュージョンマスター
>>483 大量買いはやめておいた方がいい
486:トライデント
サブスキルの控え枠は100個しかないから残りが開けれずにランダムブックを持て余すんだよ
おまけに空白のスキルブックもNPCの店にのプレイヤーの露店にもほとんど売ってなくて消化しきれない状態
487:アトラ・ランダ・ダムド
え゛? なんで空白ブックがないんですか?
488:囁きの旅人
487と同じような事を考えて店から大量の空白ブックを買った結果、枯渇しました
もっとも大量にランダムブックを買った結果、ランダムブックも枯渇したけど
489:トライデント
そのあたりはゲームのように無限に買えるわけじゃなく、リアルみたく商品の流通があって在庫等が設定されてるみたい
490:アトラ・ランダ・ダムド
・・・・・・うん、ガチャに手を出すのは良くないね!!




