表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/49

第43話「神前の誓い・揺れる玉座」



モルテア・転移城・謁見の間。


交渉の場にて、王女セリアが条件を提示し終えたその時――

空間が震え、セレオスの声が響いた。


「めんどくせぇなぁ……今呼んじまおうぜ」


リゼが目を見開く。


「セレオス様、まさか……!」


魔方陣が空中に展開され、光が渦を巻く。

その中心から、神の剣を携えたセレオスが姿を現す。


「交渉だの誓約だの、回りくどい。

直接言わせりゃ早ぇだろ」


セリアは息を呑む。


「……神が……本当に……!」


セレオスが手を掲げると、空間が裂けるように開き、王都の広場が映し出された。

その中心にいた王・グラン=イグナリスが、光に包まれて消える。


──瞬間転移──


王は謁見の間に叩きつけられるように現れた。


「な、なにが……!? ここは……!」


目の前に立つのは、セレオス


「よぉ、王様。

お前がモルテアにちょっかい出した張本人か」


王は狼狽し、膝をつく。


「……神……なのか……?」


セレオスは剣を地に突き立て、静かに言った。


「この城を返してほしいなら、誓え。

二度とモルテアに手を出さないと。

俺に――神に誓え」


王は震える手で胸に手を当て、深く頭を下げる。


「……誓います。

我が国は、モルテアに二度と干渉しません。

神に、誓います」


魔方陣が光を放ち、誓約が刻まれる。


セレオスは頷いた。


「よし。これで、城は返してやる。

だが、誓いを破ったら――次は、俺が裁く」


王は沈黙し、セリアは静かに目を閉じた。


──そして、神の光が収束し、空に静かな風が吹いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ