表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/35

その名はチハtank

 昭和十八(1943)年、三菱が水冷ディーゼルを完成させたのに合わせて、新型戦車の設計に入ることにした。

 すでに一式中戦車は生産を終了して三式中戦車に生産移行している。砲身の製造数が追い付いていないというのが現状らしいが、今のところ、大勢に影響はない。

 さらに言うと滑腔砲というものが理解されていない状況だった。


 まあ、今はそれで良いんじゃない?


 南方の戦場ではRORO船とハシケ桟橋が大活躍しているという。ハーフトラックもそれなりに生産台数を伸ばしており、RORO船と相まってすこぶる好評らしい。


「南方ではかなり面倒なことになっている様ですね」


「仕方がないよ、相手は米国だ」


 ソロモンの泥沼にはまって消耗戦になっている。いくら、日本の生産性が多少上向いたところで、米国相手には誤差の範囲でしかない。


「海軍のバカはこんな時に無駄に戦艦建造しやがって、その資材を陸軍に回して機関銃でも作らせろってんだ」


 そんな愚痴も出ている。どうやら大神工廠では戦艦を建造しているらしい。大和型かとも思ったが、それならこんなところで話題に上るはずもない。


「まあまあ、それでは、まず、要目を見ていきましょうか」


 基本的にトーションバーは変えないが、重量がさらに増すので再び直バネ併用式を採用することになった。

 車体サイズは全長6.7m、幅3.1m、高さ2.4mで重量32トンを想定している。傾斜を多用しているとはいっても、搭載エンジンが非力なため速度は45km出ればいいなというあたりとなっている。


 ただ、450馬力型をそのまま積む予定はなく、570馬力にアップした過給器装備型となる予定だ。

 被弾経始の考え方を最大限取り入れた形状で、出来るだけ74式戦車を目指して設計している。


 ただ、三式で良いじゃないかという声はそこかしこから聞こえてくる。


 確かに、T34似の三式でも十分な防御力は備えさせることが出来ている。が、それは相手がM4シャーマンだった場合であって、それ以上の砲を備えた戦車となると事情は異なる。

 チハが目指しているのは、17ポンド砲や85ミリ砲と言ったより強力な砲への対処であって、シャーマンごときではない。


 シャーマン相手であれば、ほぼ確実に完封できるし、一式ですら相手が出来る、というか、指揮官次第では圧倒も可能だ。

 ようやく一式や九七式用の徹甲弾の配備も可能な状況となり、三式用の砲弾も数が揃いだしている。が、まだまだ少ないし、そもそも、南方に送るには不安がある。


 昭和十八(1943)年十月、ロクイチとかいう戦闘機が化けたと俺のところにいつぞやの人がやってきた。


「原さん、ありがとうございます。本当に良かった。感謝してもしきれません」


 何が?と思い、反応することが出来なかった。


「ロクイチが700kmの大台に乗りました。すごい快挙ですよ!」


 うん、だから、何が?


「機首も軽くなりまして、水冷では信じられないほどの軽量戦闘機になりました!空冷と変わらないんですよ。それでいて水冷の良いところを殺すことなく、目標を大幅に超える高性能を得ることが出来たんです!!」


 何が言いたいのかよく分からんのだが・・・


「ああ、そうでした。川崎で開発していたキ61という戦闘機なんですが、水冷エンジンの出力向上にてこずりましてね、原さんの一言で、タービンエンジンが使えるじゃないかと。海軍の戦艦や駆逐艦に使われているんですが、当然、小型のタービンでも同じことが出来るんじゃないかと、あの一言で思い出しまして、作ってみたら大当たりでした!」


 キ61戦闘機?ああ、飛燕か。たしかに優秀な機体だったと聞くけれど、時速700㎞だって?どこのムスタングだよ、それ。


 時間を縫って連れ出された俺は、飛行場でその戦闘機と対面することになった。


「どうですか、水冷エンジンにより小型化されたためにさらに機首を引き絞ることが出来ました。排気の取り回しに少々てこずりましたが、機首周りを絞れて軽量化にもなりましたので、結果的には万々歳です。これもカイゼンによって精密工作技術が上がっていなかったらと思うと怖いですね。今だから出来ますが、ノモンハンの頃だとこんな戦闘機は作れませんよ。こんな小さな機首に1800馬力のエンジンがあるなんて信じられますか?原さんがおっしゃったように、いざとなれば満蒙用の凍結防止剤を放り込んだ軽油で飛ばしますよ!」


 そんな爆弾発言を投げてよこした。頼むから、この人は早くなんとかした方が良いと思う。

ネ20にフリータービンと減速機付けて1800馬力も出るんかな?BMW003だったかをベースにしたナチス時代に作られたBMW028というターボプロップは6000馬力相当のエンジンだったらしい。


初夢のネ20は史実より推力向上してるから1800馬力くらいは出せると信じたい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ