弾けるスライム
いやー前の更新から1ヶ月以内に更新出来ましたね、更新出来ましたね(圧)
開けた間のわりに全く量が用意できてなくて申し訳ないです( ◜௰◝ )前書き見直してたけど謝ってばっかだなぁ
ほね太郎がスライムに向かって走り出すと、その後ろをスケルトンレギオン達が各々の得物を掲げ周りの魔物を蹴散らし進軍する。
爆発によって体力の削られている魔物達はいとも容易く倒れていく、その様はまるで疲弊しきった魔物達を飲み込む白い波のようだった。
そんな荒波の中、紫色のスライムのみがその波を退け堂々と立っていた。
『体力が削られている筈ですがそう易々と倒させてくれないようですな!』
スライムの攻撃を避け、その触手を切り付けながら駆け上がっていく。
すると切り付けた場所がどんどんと爆発していき、ほね太郎が本体まで駆け上がる頃には触手が一本消えていた。
このまま本体も切り刻んで爆発させてやれば━━
━━ほね太郎がそんなことを考えた次の瞬間、全身が砕ける程の衝撃が襲いほね太郎の身体は地面に叩きつけられた。
ぐっ……まずい、連戦続きともあって身体中が悲鳴をあげている。
『ほね太郎殿!』
『私のことは気にせず今は敵の事を考えよ!』
『はっ!皆怯まず進め!』
やはり我が主の助力がなければ攻撃に転じるのが難しいですな、改めて自らの未熟さを痛感させられました。
『なればここでやつを糧に成長するのみ!』
動く度に軋む身体を何とか持ち上げるとほね太郎は得物を身体の後ろへ、そして盾を身体の前に構え全力で走り始めた。
スライム殺しの方法は前の洞窟で心得ている、そしてサツキ殿が繰り出していた技も覚え繰り出せる。
もう目は慣れた、そして動きを、癖を捉えた。
『スライムよ、貴様に明日は無いと知れ!』
次の瞬間、触手がほね太郎目掛けて飛んで来た。
それをほね太郎は真っ二つに斬り落とす。
すると斬られたスライムの触手は爆発せず力無く崩れ落ちるだけだった。
予想だにしない事態にスライムは驚き、数秒動きが止まった。
たかが数秒、されど戦闘においてはそのたかが数秒が巨大すぎる隙であった。
「何故爆破しないのです!」
『知らんな!』
スライムの疑問にほね太郎は間髪入れずに答えにならない答えを吐き捨てると、スライムの身体を切り裂き核へと進んで行く。
「ぐっ、これ以上はダメみたいですね。まさかネタとして取っておいた"アレ"がここで役に立つとは思いませんでしたよ」
その不穏な雰囲気を感じ取ったほね太郎は得物を振るう腕を加速させ、一刻も早くトドメを刺そうと躍起になる。
━━が、その意気も虚しくスライムの奥の手が発動する。
「あなた達が私の方に寄って集ってきた時点で戦略的にはこちらの勝利なのですよ!『自爆』!!」
スライムが『自爆』と叫ぶと、スライムの身体がぶくぶくと膨れ上がり始めた。
「周囲のスケルトン全員集まれ!」
そんな状況の中、何とか立てるようになったアキが声を上げた。
「盾持ちは前、それ以外は後ろで待機!」
『『はっ!』』
「盾持ちは全員俺の大盾中心に盾を構えながら壁を作れ!」
『『はっ!』』
アキの号令にスケルトン達が大盾を中心に一つの大きな壁を作り始めた。
「『フォートウォール』!全員しっかり踏ん張っとけよ!! 」
「そんなちゃちな壁で果たして防げるんでしょうかねぇ!」
「防げるかじゃなくて防ぐんだよ!」
━━次の瞬間、スライムが膨張から急激に収縮に切り替わり体積が十分の一になると激しい光と共に爆破した。




