イベント三日前
時は流れてイベント三日前、アキ達はPVPに向けて最終調整に入っていた。
アキ Lv21
種族 ヒューマン
メインジョブ
ガーディアンLv16
『タウント』『アサルトインターセプト』
『フォートウォール』
Str: 4(-3)
Vit: 16(+15)
Dex: 1
Int: 1
Mnd: 3
Agi: 3
Luk: 3(-5)
SP: 26
サブジョブ
ネクロマンサーLv16
『サモンスケルトン』『サモンマルチスケルトン』
『死霊読心術』『サモンジェネラルスケルトン』
『従魔召喚』
・ほね太郎Lv17
・くま五郎Lv16
・セキトバLv9
パッシブスキル
騎乗スキルLv5
死霊の主Lv5
逆境Lv2
装備
右腕:死霊守護者の大盾
左腕:Nodata
頭:死霊守護者の兜
胴:ウッサーT
腕:死霊守護者の篭手
腰:死霊守護者の腰鎧
靴:死霊守護者の鎧靴
アクセ
指輪:死霊王の灯火
首飾:Nodata
ここ数日レベル上げより逆境のレベルを上げてたからそこまで上がってないな…………
かと言ってこれからレベル上げに行こうものなら『筋肉モリモリマッチョMenの変隊』の練度を上げることが出来ないし、自分達の技の把握まで至っていないため不安が残る。
「レベル上げは断念せざるを得ない、上がるとしてもスキルをどうこうしてる次いで程度だろうなぁ」
アキはそんな事を呟きながらSPの割り振りを行っていた。
さて、はStr: 4(-3)で実質1、Vit: 16(+15)で31、Dex、Intは 1、
Mnd:3 、Agi: 3(-2)は1、Luk: 3(-5)で0、そんで残ったポイントが26と。
逆境はまだ上がりきってないから全然効果が無いな。
やるならバランス型よりピーキーな方が将来的に役に立つだろうし、上げるならVitかStrかな。
そう思いステータスを弄りVitを15上げ、Strを11上げると確定を押す。
これでVitが50のStrが11になった訳だが…………よし、くま五郎に頼んで攻撃してみてもらうか。
「五郎、最高の一発ちょうだい?」
『まかせろ!ふん!!』
――ズガン!
重厚な音と共に伝わって来た重い一撃を死霊守護者の大盾で真正面から受けると、その勢いのまま数センチ後ろに盾を構えた体勢のまま押し出される。
ヒュゥ、くま五郎もレベルが上がってStr上がってるのにこの結果たぁ凄いな、これがVit50の力か。
想像以上の力に思わず口元をニヤつかせていると、目の前で腕を振り上げた状態のくま五郎が目に入り咄嗟に大盾を拳の軌道に合わせ構える。
その瞬間、大盾が弾かれアキはバランスを崩した。
「嘘じゃん?!」
『力だけが全てじゃねぇ!!』
「ついこの前まで脳筋だったくせに!!」
急いで弾かれた大盾を離し、セイントカイトもとい盟友の盾を左手に装備するとくま五郎の連撃を何とか捌いていく。
右フックを盾を走らせ逸らし、左ストレートを下から腕で突き上げながら回避し、やっとの思いで大盾を回収する。
『当たらないか』
「残念ながらね!」
そう吐き捨てながら俺はStr任せに地面を蹴り後ろへ飛び退く。
ルアンがやっていたのを真似てみたけど、案外できるもんだな。
これならAgiなんて要らないな、小回り効かんけど。
『私も参戦します!!』
『たろ公もこっち来い!!』
「おいおいおい!マジかよ!!」
俺が飛び退き体制を整えると、そこに意気揚々とほね太郎まで入ってきた。
『私も行きますぞ!』
『うっしゃ、行くぞ!』
二人は息ピッタリに飛び出すと、左右に分かれて拳を、斬撃を次々と繰り出してくる。
右から来る剣を大盾で受け止めると、左の盾で腕を弾き飛ばす。
そして大盾に手を置いた状態で飛び上がり、大盾を軸に身体を回し二人に蹴りを入れる。
『ぐっ、惜しいですね』
『温い蹴りだな!』
「うるせぇ!こちとらぶっつけ本番でやってんだ!格闘技なんて素人だよ!!」
そう叫びながら一周した身体を大盾の後ろに戻し、その勢いのまま大盾を使ったチャージに移る。
「おるぁ!」
『ぬぐわっ?!』
『たろk…ぐっ?!』
大盾の真ん前にいたほね太郎はモロに直撃を受け数メートル飛ばされ、それに気を取られていたくま五郎にハンマー投げの要領で投げられた大盾が直撃する。
「うらぁ!キャプテン米国よろしくシールドスローじゃこんにゃろう!!」
アキは命中したのを確認してからガッツポーズをとると、亡国の剣を取りだし構える。
「かかってこいや!」
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はい、結論から言いますと負けましたはい。
敗因はまともに使ったこともない剣を見様見真似で適当に振り回していたから。
『我が主、流石に模擬戦とは言え初めて握る剣を活用するなど無茶がすぎます』
『だな、盾の時は良い動きだったのに剣に持ち替えてからてんで幼稚な動きだったぜ』
「……ハイ、キヲツケマス…………」
そして、そんなこんなで【TPO】はPVPイベントを迎えようとしていた。




