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149 一緒にいたい人

「え、えと……?」

「…………っ?」

 

 オロオロするローリエ様とレティシア様である。

 

 そんなローリエ様の前には金狼族のユディトちゃん、ルシアちゃん、ランスレー君が。

 

 レティシア様の前には、サージュ君、ティザ君、オルガちゃん、カリナちゃんがいた。

 

 そして、ほぼ同時にはっきりと声を出した。

 

「私達を、あなたの側近にしてください!」

「え、ええっ!?」

 

 まさかの展開である。しかし、そのお願いを聞いた桃紫コンビは。

 

 ……一拍置いてから、一目見てわかるほどぶわわっと盛大に喜んだ。

 

「はわぁ! 是非、是非お願いしますぅ!」

「……私で……、私で、よければ!」

 

 頬を染めて喜ぶそんな二人の返事を聞いて、ケモっ子達は一斉にお祭りモードになった。

 

「やったぁ!」

「よ、良かったぁ……もう遅いかと思った……!」

 

 ぴょんぴょん跳ねて喜ぶ皆である。……しかし、なんで休みに入った今?

 そう思ったのが顔に出たのか、ブレイブさんが答えてくれた。

 

「元々皆、夜明け団のどなたかの側近になりたかったんだそうです。でも言い出せずにいるうちに休みになり、その間に側近の座が埋まっていたらどうしようという心配が伝播して、とにかく早くお願いしに行かなきゃ、となったみたいなんです」

「なるほど……。それにしても、綺麗に金狼族と黒猫族で分かれましたね」

 

 そう。ローリエ様に金狼族、レティシア様に黒猫族と言うふうに綺麗に分かれている。その疑問にはフレッジ様が答えてくれた。

 

「最初は金狼も黒猫も、一番懐いているアリス様に着きたいと言っていたんですが……アリス様にはもう既に側近がいるので無理だと悔しがっていたんです。でも学園での生活をよく思い出して、お二人になら是非お仕えしてみたい、となったらしくて。多分、獣としての気質がそれぞれ合っていたんでしょうね」

「あぁ、なるほど」

「ちなみに僕は家を背負っていなければ、アリス様の側っ」

「あっフレッジ、何さりげなく……! 俺だって!」


 なにやらイヴァン様がフレッジ様ににゃんにゃん文句を言っている。しかし、とりあえず謎は解けた。

 

 試験勉強を始める前、最初の挨拶の時点でローリエ様は金狼族を、レティシア様は黒猫族を見て目を輝かせていた。きっとそれぞれの好きだという心が伝わったのだろう。

 更に思い返してみると、試験勉強中もローリエ様はよく金狼族の子から質問を受けて答えていたし、レティシア様は黒猫族の子達に囲まれておやつを食べていた。納得である。

 

 さて。

 このお祭り騒ぎに加わらず、誰の側近にも名乗りを上げずにいる子がひとりいた。

 

 イヴァン様の側近であるユージン君と、フレッジ様の側近であるヴォルヤ君は分かる。そしてふわふわ自由人フルダルとニルファルは中庭の端っこでちょうちょを追いかけているので、これもまぁ分かるが……。

 

 ファニール君が、ひとりもじもじしながらどこかを見ていた。

 

「……ファニール君?」

 

 いつもの眠そうな様子ではない。何だか悩んだような恥ずかしそうな顔をしている。

 

 んー?と見ていると、てこてこ歩き出した。

 

 ……そしてなんと、静かに事態を見守っていたコニーの前に進み出たのだ。

 

「ふぇ……?」

「…………」

 

 戸惑うコニー、無言でますます顔を赤くしていくファニール君。

 

 しかしついに覚悟を決めたのか……尻尾をぶわりと広げて緊張させながら、カチコチになった声を出した。

 

「……っ、あなたの。き、騎士に、……なりたい」

「…………えっ!?」

 

 必死に上を向いてコニーの目を見つつ、手をぎゅっと握ってそう言ったファニール君。

 

 これはまさか。

 

 「あなただけの騎士になりたい」的な、いわゆる、公開☆告白と言うやつでは……!?

 

 俄然テンションが上がってきた。どう返す、コニー!?

 ……と見守っていると、真っ赤になってしどろもどろになったコニーがなんとか声を振り絞った。

 

「え、えと、その、私はファニール君と違って、貴族の家柄でもないし、ただのメイドですし……ふぁ、ファニール君よりずうっとお姉さんなんですよ?」

「は、はい。わかってます……」

「ふぇ……」

 

 どうしようとパニクっているコニー。

 しかし拒否しない上に、幼いファニール君の告白を馬鹿にしたりせずに受け止め、めっちゃ照れている。

 やばい、最高にラブい。

 

 にやにやする。果てしなくにやにやするぞ……!!

 

 そんな風にハスハスしながら見守っていると、横のダヴ少年がこてりと首をかしげて言った。

 

「……身分の逆転が問題なら、騎士じゃなくて、恋人になりたいと素直に言えばいいのではないか?」

「ちょ、ダヴ! しー! しー!」

 

 そんな空気が読めてるのか読めてないのか分からない、率直すぎるダヴ少年の意見が聞こえたのだろう。

 

 耐えきれなくなったファニール君がぼしゅうと湯気を吹いてぶっ倒れた事で、とりあえずその話は保留になったのだった。

作者はこの2人の組み合わせが好きです。ってバレてますよねw


好きなんですよね、ショタおn……ぐわっ誰だ貴様何をする!離せ!うわぁぁぁぁ(連行されていく音)

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